まめ家

はたけのこと、いえのこと、じぶんのこと。

こわい(つらい)んです。 その3

2012-06-30 01:20:26 | 農薬アレルギー
ながーいこと更新を休んでおりましたが、皆様お元気ですか?

こちらは、元気です。(畑の草たちも・・・。)
先週雨がちょっと続いていたので、さらに元気になってます。あぁ~~。

そして今週は、急に暑くなってきました。3日前 28℃、一昨日 29℃、昨日 30℃、今日 31℃。

めでたく明日は 31℃。そして明後日は 32℃
律儀に1度ずつ上がっていってくれます。

この炎天下、「がんばれ豆たち!今、草を取って太陽をサンサンと浴びせてあげるからねー。」と、大豆の草取りを頑張っているところです。

 il||li _| ̄|○ il||li  ←どこかでこの顔文字を見たら、「草取り頑張ってるだろうなー。」と思い出してください。ははは・・・。



さて、私の農薬アレルギーの続きです。
 
治療中、先生に「なんで農薬かけてるおじさん達は、平気なの?私なんか農薬かけてないのに?」と質問しました。

先生は、「人それぞれに許容範囲があるんだよ。その大きさが、”ドラム缶”の人もいれば、”おちょこ”の人もいるんだよ。」とおっしゃいました。

『私のキャパは、’おちょこ ’かぁ。』そう思ったら納得できました。

先生は続けて、「でもね、いくら大きさが違っても、一旦満タンになって容器から溢れ出したら、みんな同じようになっちゃうよ。」とおっしゃいました。

「そうなんだ、誰でも同じなんだ。農薬が大丈夫な人なんていないんだ。」って思ったら、ちょっとだけホッとして、同時にこわくなってしまいました。

みんな、知らないで農薬をかけているんです。
もしかしたら、心のどこかでは「なんか、あぶないなー。」とか「農薬かけた後、体こわいなー。」とか感じているかもしれない。

でも、「仕事の効率」とか「経営」のことなどをを考えると「こわい」と思っていても手放せない。

原発と、似ています。


さて、治療が終わって体調も良くなった私ですが、『農薬が大丈夫になったのか?』

答えは、No です。
やっぱり、吸ってしまうと具合が悪くなってしまいます。

でも、私は、「自分のつらさ」の原因がハッキリ分かって、良かったです。

どう対処すればいいか考えられます。
「来るなら来い。負けないぞー!」って気持ちになれました。

うちの畑は、農薬を使わない自然栽培に完全にシフトしました。
ありがたい事に、自分家の畑の中で、農薬を吸い込む事はなくなりました。

しかし・・・ここは、稲作地帯で、周りの農家さんは、慣行栽培です。
どうしても、(少なくても)年に4回は農薬散布が行われます。
自分の畑ではかけないようにしていても、外からの農薬をどうしても吸い込んでしまうときがあります。

不思議と、農薬の散布が分かっているときは、そんなに具合がひどく悪くなりません。
『来るなら来い。負けないぞー!』そう思って向かっていくと症状が軽くすみます。
体は、防御機能を働かせてくれているのかもしれません。(自分ではその機能が分からないけど。)

反対に、不意打ちを食らって吸ってしまうと、かなりのダメージを受けます。
今年は、田植えの前に撒く除草剤にやられました。無防備でした。

ウチの田植えの時は、ネガティブ全開の私で、まめちち先生には本当にご迷惑おかけしました。m(_ _)m

久しぶりに、『登農拒否』したくなるぐらい具合が(体と心、両方。)悪くなりました。
(今は、たくさん蒸留水を飲み、たくさん汗をかいたので元気になりました。)



そして、今、農薬の他にも吸い込んでしまうと具合が悪くなってしまうものがあります。

機能性の高い洗濯洗剤、柔軟剤。◯ブリーズなどの消臭剤、香水、ヘアスプレーなどです、
(あ、パーマ液の匂いもダメになりました。)

昔から苦手だったのですが、治療を終えてからは、ほんの少しかいだだけでダメになってしまいました。

とくに、今流行の『アロマ系』にやられるようです。

息子は身だしなみの一環としてこれらを『シュ!』ってしています。
今はそういう事が大事な時期らしいので、しばらく黙っていましたが、やっぱりムリでした。


本当は、香りで遊べるのが、うらやましいなって思うときがあります。。
昔は、香水とかも好きで、ちょこっと好きな香りをまとっていましたが、今はその香りもダメになりました。

でも、具合が悪くなってしまうのではいけません。
家では、避けるようにしています。


こんな風に、色んなものに反応する自分が『坑道のカナリア』のようだなって思いました。

家族に「これは体に悪いかもしれないよ。」と体を張って知らせているようだなって。

私の許容範囲はもういっぱいです。少しでも吸い込んでしまうと溢れ出てしまい、すぐに体や心に影響が出てきます。


皆さんの許容範囲は、今どのくらいでしょうか?


こわい(つらい)んです。その2

2012-06-08 23:58:34 | 農薬アレルギー
『1週間ビニールハウスに入らない』『週1で治療を受ける』『タヒボを煎じて飲む』

これを守ったら、ホントに1週間ですっきり目が覚めるようになり、鉛の服を着ているかのように重かった体が軽くなって、頭の中の曇りもとれて、笑えるようになれました。

あの頃は、キュウリが一番多くなってる盛りの時期でした。
キュウリのハウスは暑いときは40度を超えることもあります。
私がビニールハウスに入れないとなると、そのぶんみんなが多くキュウリを収穫しなければいけません。

そんな大変な中、嫌な顔ひとつ見せずに「いいよ、ムリしないで休んでて。」と言ってパートさんのみんなは、私を休ませてくれました。

誰一人、「農薬アレルギー?そんなの思い込みだよ。」とか「病は気から。」なんて精神論を持ち出さないでいてくれました。(もちろんまめちち先生も、子供達も。)

「私はなんて幸せなんだろう。」って思いました。


1週間が経ち、体の調子が良くなったので、治療を受けながらビニールハウスの中に入れるようになりました。

ただし、これを付けてです。

はじめは、「こんなの付けてあっちいハウスの中に入ったら、息できなくて倒れてしまう!」って思ってました。
でも、またあのこわい状態に戻りたくはないので、思い切って付けて入ってみました。

何も付けずにハウスにな入っているときは、息が吸えなくなって、苦しくて何度かしゃがみ込んでいたのですが、防毒マスクを付けたら、苦しくてしゃがみ込むことがなくなりました。
前は、暑いから苦しくなってたのかなと思っていたのですが、そうではなかったようです。

防毒マスクのおかげで、体がこわくなることもなくハウス作業ができるようになりました。

私の格好を見慣れるまで、みんなはギョッとしていましたけどね。(笑)
(農家帽子かぶって、防毒マスク。自分ではダースベーダーと呼んでいました。)

でも、防毒マスクを付けてハウスに入っているとキュウリ達から、「なんでそんな物付けての?僕たちは吸ってるんだよ。これって本当はあぶないの?」と言われているようで、「ごめんね。」って謝っていました。

まだまだまっすぐにキュウリ達を見られませんでした。

それから少しずつ無肥料無農薬の自然栽培に進んでいきました。
(詳しくは、まめちち先生のブログの中の’無肥料栽培への道のり’をお読みください。)


無肥料無農薬の自然栽培になって一番変わったことは、植物達に対する思いでした。

慣行栽培のときは、「なんでこんなに肥料も、色んな資材(葉面散布財など)も使ってるのに、なんで元気がなくなるの!」 「なんでこんなに一生懸命農薬撒いてるのに、病気も虫も付くのよ!」というように、不満が多かったです。

「こっちはこんなにやってあげてるのに、なんでこんななの。」

この気持ちに比例して、キュウリの木はどんどん元気がなくなっていっていました。

無肥料栽培になってからは、「肥料もやってないのに、こんなに実をつけてくれてありがとう。」 キュウリの木が病気になったら、「大丈夫?無理して実をつけることないからね。がんばろうね。」

「これしかしてあげてないのに、こんなにありがとう。」

この気持ちに比例して、弱りながらもキュウリの木は実をつけてくれました。


少しずつですが、キュウリと気持ちが通じてきたように感じます。(思い込みかも。笑)


ビニールハウスの中は、かえる、かたつむり、カナヘビが増えてきました。(みんなかわいいんですよ。)
この子達に農薬がかからないことがすごくうれしいです。

外にも、たくさんのヒバリがやってきています。こちらも前より増えているようです。


私も、無肥料栽培になってからは、当たり前ですが、防毒マスクを付けずにビニールハウスに入って作業できるようになりました。

久しぶりのマスクなしで入ったときは、感動でした。
「キュウリと同じ空気吸える。」って。

やっと、まっすぐにキュウリ達を見ることができました。



まだもう少し続きます。
もしよろしかったら、もう少しだけおつきあいください。

こわい(つらい)んです。

2012-06-06 01:02:42 | 農薬アレルギー
私は、農薬アレルギーです。

と言っても、農薬を使って育てた作物を食べても、平気です。
ファストフードも、コンビニの物も何でも食べられます。

じゃあ、「農薬アレルギーって何よ?」と思われるでしょう。

散布された農薬を直接吸い込んでしまうと、とたんにダメになってしまいます。


『農薬アレルギー』だって分かったのは、5年ぐらい前でしょうか。

そのころはまだ、慣行栽培(農薬、肥料を使う従来のやり方)でキュウリのハウス栽培をしていました。
慣行栽培では、種をまくときから植え穴に殺虫剤と殺菌剤を、まきます。
苗が育ってきたら、1週間に1度は定期的に殺菌剤や殺虫剤を散布していきます。
病気が出ていなくてもです。
病気が出ればその限りではありません。
そしてその他にもキュウリを元気にするために、葉面散布剤などを散布していました。

これは、一般的なやり方です。
決してうちが散布回数が多いわけではありませんでした。
普通にスーパーで『3本◯◯円』で売っているキュウリは、たぶんこんな風に作られています。

その頃から私の体がおかしくなっていきました。

朝起きれなくって、日中眠くて、体がだるく、やる気が全く出ませんでした。
まるで、鉛の服を1枚着ているように体が重く、こわかった(つらかった)。


昔から朝は弱かったのですが、この頃は布団から這いずりだしていました。
頭が重くてあげられなくって、這い出してくるその姿は、まさに『貞子』。

毎朝その姿を見るまめちち先生は、本当に怖かったと思います。


そして、体だけでなく、心もおかしくなってきました。

毎日、「なんとかこの1日をやりすごそう。」ってことばかり考えるようになり、何を見ても、何を聞いても心が動かず、全く笑えなくなりました。

『能面みたいな顔』って、何回言われたんだろう。


畑に行くのがいやで仕方なくって、でもキュウリは大きくなるし、パートさん達はやってくるし、なんとか仕事をしていました。

そんな態度で臨む農業がうまくいくはずがなく、どんどん仕事が後々になって。
農作業は、タイミングを逃すと、その後の作業が2倍も大変になってしまいます。

そして、タイミングを逃したキュウリ達は、弱って病気になったり虫にやられたり。
また農薬をかけなくてはならなくなり、私の体はさらにおかしくなっていきました。


とうとう、「死にたい。」と思うようになってしまいました。
もう辛くて、しんどくて。

「でも、私が死んだら、ご飯は誰が作るの?それにmoeちゃんが大きくなって子供を産んだ時手伝ってあげられない。」
こんなことを考えて歯を食いしばっていました。

まるで鬱病でした。自分でもそうだと思っていました。

この状態を見ていたまめちち先生が、「何が原因か見てもらおう。」と無理矢理私を整体の先生のところに連れて行ってくれました。

先生に症状を尋ねられて、「朝起きられなくて、やる気がでません。」と答えました。
わたしは、「きっと、『鬱病だね。』の一言で簡単に診察されちゃうんだろうなー。」って思ってました。

先生は、「農薬だね、甲状腺の機能が低下して、婦人科系もやられてるな。」っておっしゃいました。
(その時の様子はこちらにまめちち先生が書いててくれました。)

農薬が原因!?甲状腺の機能低下?鬱じゃないの?
色んなことが頭を巡りました。

『農薬が原因』この言葉は、当時は「農業を辞めなくちゃいけない。」と言う死刑通告(大げさですが)にも聞こえて、どうすればいいんだろう。私のせいだ。って体が震えました。

不思議なことにまめちち先生は動じてなかったようです。そう見えました。

幸いなことに私は、治療と、1週間キュウリのハウスに入らない生活をして、びっくりするぐらい元気になりました。
たぶん、朝すっきり起きられたのは、物心ついてから初めてだったと思います。
それだけ劇的に体と心が変化しました。

そして、農薬の怖さを身を以て知ることができました。



長くなりましたので、今日はここまで。また続きます。
もしよろしかったら、またお読みください。