マシュマロ’sエンディングノート

~At the end of a marshmallow-like life~

書籍を新本で買うということ

2019-11-22 | 日々の暮らし
私は、いろいろなジャンルの本(活字)を読むことが好きなのですが、特にじっくり時間をかけて読みたい書籍や、特別好きな作品は、必ず新本で買うようにしています。

この、新本を買うという行動は、必要最小限のモノで暮らすということとは逆のことのように感じます。
今のところ、ある程度増えたら古本屋に持ち込んでいますが、とあるSNSで見かけた言葉に、少し考えさせられました。

本の買い方と借り方
以前は、読みたい本はすべて新本で購入していました。

知人の中には、本を読むことは好きだけれど、図書館で借りて購入はしない、という人がいました。
また、購入はするけれど、すべて古本屋で購入する、という人もいました。
しかし、私は新本で買えない書籍(廃版だったり発行部数が少ないモノ)以外は、すべて新本で買っています。

もちろん、図書館で借りることもありますが、今の住まいは図書館から遠く、頻繁に通うことが難しい。
以前は、職場が図書館に近かったので、2週間ごとに数冊ずつ借りて読んでいた時期もありました。
しかし、それだと読む期限が決まっているため、自分が読みたいスピードで読めないことがあります。
ですから、図書館で借りる場合は、比較的さらっと読めそうな書籍を選んでいました。
私の場合、借りる本は試読するモノ、買う本は集中して読むモノ、という暗黙のルールがあるのです。

また、古本を買うときは、廃版になっているモノや再版されない雑誌などが欲しいときです。
以前から読みたいと思っていたシリーズを一度に揃えたい場合は、古本の方が手に入りやすかったりしますが、新本があれば、それを買いに本屋へ行くか、通販で購入してしまいます。

新本を買う理由
新本を買う理由ですが、新本の匂いが好きなことと、手あかや汚れが付いていない状態の本が好きだからです。
また、少し神経質に考えてしまうことがあるので、古本特有の汚れや折り目、しわ、ちぎれた跡などがあると、少しだけ不愉快になってしまいます。
本は、私にとっては大切にしたいモノのひとつなので、アンティークでもない限りは、きれいな状態で持っておきたいです。

他にも理由があります。
それは、古本屋へのアクセスが悪いこと(笑)
古本でも、新古書であれば状態はきれいですから、買っても問題ありません。
もし、家の近くや駅やバス停留所に近かったり、駐車場が充実していたりすれば、古本も頻繁に買うかもしれません。
ところが、なぜか古本屋というのは、不便な場所にあることが多いので、どうしても足が遠のいてしまいます。

本を買う側と販売する側の立場
本を買う側からすると、少しでも安く手に入るならば古本で十分だし、人から譲り受ける形で手に入るならば、そちらの方がいいですよね。
本に使うお金が勿体ないと思えば、ひたすら図書館で借りることも、ありだと思います。

しかし、売る側からすれば、借りるより買ってほしいと思いますよね。
世界中の人が、本を買わずに借りることしかしてくれなかったら、いずれ新刊を出版することができなくなってしまいます。
なぜなら、買ってもらわないと利益が上がらず、利益が上がらなければ、本を出版する資金もなくなってしまうから。
読む側も、さまざまな本を読みたいと思うなら、借りるばかりではなく、ときには購入することも必要です。

ただ、これはあくまでも新書を購入した場合のみのことです。
古本の購入は、古本屋の店主に利益が上がるだけで、出版社や作家の利益や収入にはつながりません。

なぜ、このようなことを考え始めたかというと、とある作家の方がSNSで仰っていたことが、ずっと気になっているからです。
その作家の方は、ファンの方から言われたそうです。

「自分(ファンの方)は古本を買う主義なので、新刊が古本屋に出たら、必ず買います」

作家の方は、その言葉を受けて、思ったそうです。
「古本が売れても、自分には1円も入ってこない」と。

そうなんですよね。
当たり前のことですが、原稿料とは別に、作家の方には1冊売れるごとに印税が入りますが、古本だと印税も入ってこないし、出版社の利益もありません。
そうなると、出版社にとっても作家にとっても、古本ばかり購入されてしまうと、死活問題になる可能性があるのです。
本当に、その作家の方が好きなのであれば、新書を購入することも応援の在り方です。

自分の経済状態に見合わない本は、借りたり古本を購入したりすることも致し方ないです。
反面、もし経済的に無理がないのならば、そして、その作品が高額ではないのならば、できるだけ新書を購入したほうが、作家の方を支援できますし、それが糧になり、さらに素晴らしい新作を創作してくださると思うのです。

自分は、そこまで考えて新書を買っていたわけではありませんが、これからはなるべく新書で買えるようにしたいと考えるようになりました。

身の丈に合った本の買い方を考える
とはいえ、好きな作品を片っ端から買うことは、物理的にも金銭的にもキツいですよね。
本好きの人で、家の壁一面に本を所有している方を、たまにお見掛けしますが、そういった方は、他のことに全くお金を使っていないか、経済的に裕福な人です。

日本で、平均的な収入を得ているような人は、新書での購入をあきらめて、古本販売されるまで購入を我慢したり、図書館で借りたりすることが、あって当たり前です。
また、本を置けるスペースは、どれだけ広い家でも限られているはず。
図書館や本屋ですら、置いておけるスペースには限界があるのですから、一般家庭で本を買い続けると、あっという間に増えて、収納が難しくなってきます。

私の場合は、家に置いておきたい作品を決めています。
以前は、少しでも好きな内容だったり、好きな作家の書籍であれば、必ず購入していましたが、あまりにも本が増えすぎたため、あるとき数冊を残して、すべてブックオフで買い取ってもらいました。

しかし、やはり本を読むことが好きなので、しばらくしてから、どうしても欲しいと思った本を、新しく買いました。
一度処分した本は、再度買うことはしませんでしたが、それまで買おうかどうしようか迷っていた本を買い、それ以外はテーマとジャンルを決めて、慎重に考えて買うようにしました。
そして、内容はとても興味があるけれど、特に紙の本で読む必要もないかもしれない、と判断した書籍は、すべて電子書籍で購入しています。

今のところ、所有している本は、たまに読み返したりするので、まだ手放すつもりはないのですが、いずれまたリサイクルに出すつもりです。
その際は、必要最小限のモノで暮らすことを優先して、新たに本を買わないようにしなければなりませんね。


今回は、本を買うことについて、思うところを綴りました。
もし、可能であるのならば、紙の本も電子書籍も、正規ルートで販売された新書で購入してくれる人が、増えてくれたらいいな、と思います。