弟は「はしかい」

北陸で、「はしかい」というと、二通りの意味がある。

一つは、「昔の稲刈りは手作業で、全身はしかくなった。」つまりチクチクすると言う意味だ。

もう一つは、「利口」や「ずる賢い」などの意味だ。

いつも私は、母親から「弟は、はしかい」という言葉を、親戚同士の会話などで繰り返し聞かされた。つまり、私は「ダメ」で、弟は「優秀」という意味だ。その言葉を使っている本人達は、直接私に言っていないので大丈夫だと思っているだろうが、本人はとても嫌な思いをしていたのだ。