今思うと、とんでもなく我が家は貧乏で、なおかつ母はアホだったと思う。
なぜなら、夕食時に、幼い私に母が買い物を手伝わせるのだが、持たせるお金は決まっていて、それでインスタントラーメンを買って来いというのだ。
近くの雑貨屋に、いつものように向かうのだが、いつものラーメンはたまに売り切れていることがあり、持っているお金では、これしか買えないというのが決まっている。
吟味に吟味を重ねて選んだのが、家に帰ってから後で気付くと、なんと「焼きそば」だったりした。でもアホな母親は、息子はラーメンを買いに行ったと思い込んでいるので、ラーメンの作り方で、帰って来た父に出した。(袋を見ろ!と言いたいが、中卒の母は読めなかったのか?)それを食べてから父は怒り出した。これは焼きそばだ。・・・・なんて言うのが、私が小学生だった頃、日常茶飯事だった。
私も母もアホだ。でも今は亡き父よ。あなたの稼ぎが少ないから、私たちはそうならざるを得なかったのだ。