能登半島では、かつて水の不足に悩まされ続けた。
いまでも能登半島のあちこちに残る「ため池」が、その苦労と歴史を物語る。
その解決策は、白山を水源とする手取川の水を能登半島まで送るという壮大なものだった。
やがて、それは実現した。
しかし、その引き換えとして、能登半島の美しい砂浜は減少の一途をたどることとなった。
これが、千里浜が消失していく原因のひとつとなった。
しかし、千里浜がクルマで走れるなどというのは、実は本音としては、大した問題ではない。観光資源としての吸引力はイマイチで、実は今までそんなに目を見張るような成果はなく、しかもクルマは錆びやすい塩分を嫌うので、「海の波打ち際を走る」などという行為は、目立たない細部の劣化を早め、故障の原因となるから、好みが分かれるものだ。
だから、千里浜が消滅しても、そんなに一大事ではないのだから、これ以上、お金をかけて再生する意義はない。と個人的には思うのだが。