あの頃(新入生)5

キラキラ✴️ホンモノのスターのあゆみ。

あゆみが来てからの初めての公演がやって来た。

次の公演では、当然のことながら、あゆみが主演❗

…だと、みんな思っていた。

すると、あゆみの役は、主役のライバルの役。

発表の瞬間、ざわめきが起きた。

主演は、A。

Aも戸惑っていた。

さてさて、セリフの読み合わせ！

あゆみは、どんなライバルを演じるのか…。

初読み合わせの時、急にテンションを落としたのか、あゆみのセリフの読み方が頼りない…。

あれ？こっちが本当のあゆみ？

こんな頼りない読み方をするんだ…。

あの頃(新入生)4

あゆみのセリフ。

とうとうと、流れるような口調。

それは悠長で見事。

あゆみさんは、何を取っても優秀な人でした。

勝ち負けでは無いですが、はじめから同じ土俵にさえ乗っていない💦💦

ここで、俄然挑戦的な態度を見せたのがA。

…とりあえず、放ってはおかないだろうなぁ…と思った。

…ところが、ほんの一週間足らずで降参。

いつの間にかあゆみさんにすり寄っている。

キラキラ✴️で、ホンモノのスターがやって来た感じだった。

あの頃(新入生)3

また、長い長いセリフを覚えることに…。

まさに今、睡魔に襲われる寸前まで台本とにらめっこ。

たま～に、台本を顔の上に落として目が覚めたり…、今は台本がスマホになっただけ…で、あまり代わり映えしない生き様です(笑)

そして、いよいよ、発表の時。

彼女は、どんなセリフの言い回しをするのか…、それよりなにより、覚えてきたのか？

あ、そうそう、彼女の名前をイニシャルに現そうとしましたが、AやらUやらKやらMやら…、ちょっと混乱して来ているので、『あゆみ』と名づけます。

ガラス仮面の姫川あゆみみたいだからです。

あ、私が北島マヤってワケでは無いんですよ。

彼女の雰囲気とか、サラブレッド感が姫川あゆみみたいな感じがするんです。

「さぁ、セリフを読んでみましょう‼️」

私が先に指名されました。

長い長いセリフは久しぶりではあるけれど、なんとかかんとか、発表し終えました。

そして、あゆみさん。

さぁ、お手並み拝見❗

あの頃(新入生)2

レッスンのカリキュラムには、ダンスも声楽もあった。

その時の彼女は、当時の私にはとても刺激的でした。

楽譜は、渡されて音譜だけ見てすぐに歌い出す。(ピアノの伴奏も無しでです)

ダンスも、振り付け師の先生が一度踊っただけで、完璧に踊れる。

こんな凄い人がいるんだ…。

と、つくづくため息をつきました。

美人で性格もいい…、彼女はなんのためにここに来たんだろう…と、何度も思った。

さてさて、実技のレッスン！

歌やダンスでは、手も足も出ないほど高い位置に居る人だけど、演技の方はどうなんだろう？

期待せずにいられません。

演技レッスンの先生が、例のごとく分厚い台本を用意してきた。

「次回までに覚えてきて！」

きたーーーーー❗

あ～だけど、最近の私は、最初の頃ほどのパワーが無くて、長いセリフは覚えられるかどうか…。

あの頃(新入生)

凄い人が現れた💦

何か凄いって、彼女のエネルギーが…です。

私よりひとつ年上で、いつもキリリとポニーテール。

特に化粧っ気もないけど、素顔美人。

私の中では、Uが一番美人だと思っていたけど、また、違ったタイプの美人。

彼女は、某有名劇団からやって来た。

もちろん、某有名劇団(ミュージカル)を辞めて…だ。

私から言わせると、ある意味、パーフェクトな人だ…。

彼女がいったい、ここで何を学ぼうと言うのだろう…。

彼女、私たちのところへ歩み寄ると、

「よろしく❗いろいろ教えてくださいね」

握手を求めて来た。

こんな展開、『ガラスの仮面』でしか見たこと無い…と思うくらい、斬新だった。