無礼者

朝、電話が鳴った。
相手の番号は090で始まる携帯のもの。

だいたい、いつも私は名乗らない。
「はい。」
「Nみさんのお宅ですか？」
「いえ、違います」

実はこの声の主、年配の男性なのだが、前日にもかかってきた。
同じように「Nみさんですか？」と問い、いいえ、と答えて切れた。

この電話の主は「いつからこの番号をお使いですか？」と２度目の間違いの朝は訊ねてきた。
「もう20年も使ってますが？」
「おかしいなぁ、以前はこれで繋がったのに」

いやいや、繋がってないし、もちろん、私がNみ、という名前であった時期もないし。

「おかしいなぁ」と繰り返す。
何か？　私が嘘を言っているとでも？？

明らかに不審そうな、不満そうな声。
間違っているのになんで謝りもしないで、まるでこっちに非があるかのような口ぶりをするかなぁ。

思うに・・・彼は・・・携帯からだったので、アドレス帳に番号を登録した時にでも間違って入力したのではないか。　例えば、この京都だと市外局番が075だけれど、0775になるとお隣の県になる。　そのひとつ違ったところだけでも間違いになって当然だ。　

「貴方の方が何か勘違いなさっているようですね」と低い声で（ドスのきいた声ともいう）言い放ったら、やっと「失礼しました」と切れた。

家の電話は、本当に、たまにしかかからないのに、かかってくるとかなりな割合で感じ悪い思いをする。それにしても間違いだとわかったら、まず詫びるべき。
ナンバーディスプレイに残された番号を着信拒否にする方法を思い出してみる。

朝の『ズムサタ』に出てるけど間に合わない？
　　　　　　　　夕方6時からはフジテレビ系『MUSIC FAIR』を見てね。