上野千鶴子ほか著 光文社
あー、残念だなぁ。
それなりにいい本なのに、“上野千鶴子”に釣られて買った人には物足りないだろうな。
上野千鶴子は東大の大学院教授でジェンダー研究家。挑発で人を引きこみ、論理で説得する手腕はゾクゾクするほど素敵です。
ジェンダーとは?
「性差」のことですが、身体的ではない文化的な「差」のとこだと思います。
上野千鶴子講演:「
ジェンダー・セクシュアリティ研究に何ができるか」
なぜ物足りないのか考えてみました。最初は、5章のうちの1章しか上野千鶴子の文がないからかとも思ったのですが、なんか違う、量の問題じゃない。そうだ、いつものような挑発的な、乱暴とも思える決め付けた言い方がない。それはたぶん、沖縄を“被差別者”として見ているから。自分は、沖縄の人を差別してきたヤマトの人間の一員だから、きっと沖縄に対してコンプレックスを持っているのでは?
いつもは“被差別者”の女性として、差別者の男達に挑む上野先生の立場が逆転したわけですね。そう思って読み返すと、上野千鶴子の優しい文章もまた魅力的かなと思えてきました。
これを読んだ時、社会学者は“口喧嘩のプロ”なんだなぁと思いました。
東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ
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