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面接「官」とは誰のこと ― 揚げ足を取って楽しむ ―

 今日の神奈川新聞17面の「面接官と世間話を楽しむ」と云う見出しが目に付いた。「親のための『就活』考現学 No.5」(著者は大阪産業大学客員教授・森吉弘氏)と云う記事の見出しだ。No.5というからにはこれまで4回掲載されていたのだろうが、郷秋は今日までこのシリーズに気付かなかった。

注1:「就活」とは、就職活動を略した言葉である。

 この記事の中で筆者は、あるIT企業採用担当者の「面接と談笑できるような学生に出会えたら絶対に採る」という言葉を紹介している。郷秋は首を傾げた。面接? IT企業と云うことは民間企業だよね。民間企業の従業員がどうして「官」なの?

 郷秋得意の広辞苑を引くまでも無く、「官」とは役所のこと、あるいはその役所で働く人、つまり役人、公務員のことだ。だから「IT企業の面接」と云うのはあり得ない。「面接員」もしくは「面接(担当)者」だ。

 IT企業の採用担当者が、自分が民間企業の社員であるにも関わらず「面接」という言葉を使う。そしてその言葉を大学客員教授が何の疑問も持たずにそのまま引用する。記事のシリーズタイトルは「考現」である。学問であるならば、用いる一つ一つの用語にも注意を払って欲しいものである。

注2:著者の肩書きにある「客員教授」とは、大学における正式な教授のことではない。多くの場合、元の身分がキャリア組の公務員(「官」だ)であったり、大手企業の役員であった人を「非常勤講師」として招くとき「非常勤講師」では失礼だという時に使う、云ってみれば、まやかし的職名である。実態はあくまでも「非常勤講師」、あるいはまったくの名義のみの職名である。

お願い:郷秋は大学教授では無く市井の物書き愛好家ですので、その書いた文章の枝葉末節、五時・脱字を捉えて揚げ足を取らないように。特に金沢及び埼玉方面のお方、予めくれぐれもお願いしておきますよ。
 


 今日の一枚は、横浜辺りでは盛りを過ぎようとしている、梅。

#コラム #面接官 #官とは何? #お役人 #面接官 #試験官

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