ステップ6です。この段階で、一気にガルパン仕様への追加工作や小改造の作業が増えました。公式設定資料の画像や劇中のシーンを参考にしながら、一つ一つ自分なりに取り組んでゆきました。
ガルパン仕様への工作の一番目は、前面機銃のマウント部分です。まずは公式設定資料の画像を御覧下さい。
続いて、劇中のワンシーンを御覧下さい。機銃の穴が横長になっているのが分かります。
ところが、キットのパーツC22に表されるマウントの穴は大きな正方形なんですね。これを修正しないといけないわけです。
正方形の穴の上下に細長いプラ板を張り付け、隙間をパテで埋めたのち、内部に付けるパーツC15の代わりにプラ板で上画像のような部品を作り、右側にピンバイスで穴をあけました。この穴は、前掲の公式設定資料の画像にあるように、機銃席の覗き穴です。この覗き穴は、タミヤのパーツには再現されていないので、こうした小改造が必要でした。
マウントの改造を終えた状態です。使用しなかったC15は、ガルパン仕様のピストルホールの形状に近いので、キットのパーツC14と交換して、パーツC22の中央部の斜め部分に接着しました。
ガルパン仕様への工作の二番目は、車体左右のクラッペC28の改造でした。キットのパーツは薄っぺらなのですが、ガルパン仕様のは厚みがあって中央スリット部分が盛り上がっています。それで、上画像のようにプラ板を張り付けて、ヤスリで膨らみを表現し、最後にラインチゼルでスリットを彫りました。
ガルパン仕様への工作の三番目は、公式設定資料の画像の円内のフェンダーピンの追加でした。タミヤのキットでは全くモールドされていない部分です。
劇中のワンシーンでも、このフェンダーピンはけっこう目立っています。これが有るのと無いのとでは、キットの外観にかなり差が出てくるわけです。しかも実際のドイツ軍のⅣ号戦車D型のフェンダーピンとは向きが逆ですので、ガルパンオリジナルの特徴のひとつと言えます。だから、ガルパン仕様に近づけるならば、どうしても再現しないといけないポイントです。
0.02ミリの真鍮線をブライヤーで曲げたり折ったりして、それらしい形に作りました。小さな部分なので、ブライヤーとピンセットを使わないと出来ず、二回失敗しました。外側をクリップ状に小さく折り曲げるのがものすごく難しかったです。
なんとか形になるものを左右二つこしらえて、瞬間接着剤で貼り付けました。
ここまでの作業を、三時間もかけてやっと終えました。まだステップ6の工程の三分の一にも達していなかったのですが、この日はフェンダーピンとの悪戦苦闘によって力尽きてしまいました。タミヤのキットでガルパンのⅣ号戦車D型を作るのは楽だ、と言われていますが、実際にやってみると、改造や追加工作が多くて、かなり難度が高いんじゃないかと気付きました。