私のガルパン戦車キット制作は、最初は大洗女子学園チームの車輌を対象として進め、昨年より黒森峰女学園チームの車輌にも対象を広げてまいりました。現時点では、大洗チームの全車種と黒森峰チームのほぼ八割が揃ってきています。
折しも「全戦車公式キット化プロジェクト」が進行中で、少しずつ公式キットの新商品が発売されていますので、他のチームの車輌を作って見ようか、という気分が私の中にも芽生えてきています。
ここでの他チームとは、聖グロリアーナ女学院、サンダース大付属高校、アンツィオ高校、プラウダ高校、知波単学園、継続高校、を指します。あと大学選抜チームも「全戦車公式キット化プロジェクト」の対象になっている筈ですが、これだけでも大変な数です。
ですが、現在においてキットが割合に購入出来て、チームの全車種をなんとか揃えられるのは、大洗女子学園や黒森峰女学園を除けば、プラウダ高校ぐらいのものです。
そこで、ガルパン戦車プラモデルキット記事の第三弾として、プラウダ高校の全4種の車輌を、制作上の基礎情報やポイントなどを交えて簡単に紹介してみたいと思います。
周知のように、プラウダ高校は、テレビシリーズで15輌、劇場版で8輌の戦車部隊を試合に参加させていますが、いずれも4種の車輌から編成されていました。T-34/76、T-34/85、IS-2、KV-2です。2種ずつ二回に分けて紹介しましょう。
最初は、T-34/76です。第二次大戦中の独ソ戦中期から戦場に投入され、ソ連軍の反攻の主役となった中戦車であり、プラウダチームにおいても多数を占めて大きな戦力となっていました。その公式キットはまだ出ていませんが、「モデルグラフィックス」2016年1月号に収録された「全戦車公式キット化プロジェクト」中間報告書では、上図のドラゴンサイバーホビーの製品が適応キットとして紹介されています。
しかし、このキットは売り切れて久しく、現時点では入手がほとんど不可能に近いとされています。
ホビーサーチでの案内情報はこちら。
それで、現時点では、上図のタミヤの製品がよく利用されているようです。プラウダチームのT-34/76の外見上の特徴として、砲塔が六角形であること、砲塔上にキューポラが無いこと、の二点が挙げられますが、それに合うキットは、前述のドラゴンサイバーホビーの製品を除けば、このタミヤの製品しかありません。MMシリーズでも初期に位置する古いキットであるにもかかわらず、市場に多く出回っているようです。価格も手頃で、入手も容易です。
また、古いキット故のパーツの少なさ、組み立て易さ、という要素も魅力的です。ガルパン仕様との相違点も幾つかありますが、大半は穴埋め、モールド除去といった作業で修正が出来ます。また砲塔下にエッジがありますが、劇中車にはありませんので調整が必要です。
最も目立つ相違点は一部の転輪の形状です。10個の転輪のうちの4個が前期型の段付きディスクタイプであるため、他キットからの転用が必須となります。
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タミヤからは、段付きディスクタイプの転輪を有するT-34/76のキットも発売されています。上図の製品がそれです。
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続いては、T-34/85です。T-34/76の強化後継型として1944年に採用され、戦後も使用されてソ連軍の中核戦力となった車輌です。既にプラッツより公式キットが発売されています。
元キットのドラゴン製品は、大体劇中車と同じ形状ですが、細部に幾つかの相違点があります。ガルパン仕様に仕上げるには色んな修正や改造が必要です。主な修正点はギアハウジング、牽引フック、砲塔ピストルポート、履帯張度調整用金具などが挙げられます。
最大のネックは転輪で、いちおうディスクタイプのパーツが入っているものの、後期型の段無しタイプです。劇中車のは前期型の段付きですので、他キットから持ってくる必要があります。前述のタミヤの製品からの転用、という方法もありますが、タミヤのパーツはポリキャップによる装着形式で軸部の寸法も異なるため、転用する場合は多少の調整が必要です。ドラゴンのキットで段付きディスクタイプを備えている製品は少なく、私が見かけた限りでは、サイバーホビーの6584や6614、CH6759ぐらいですが、売り切れが多いので入手が難しいでしょう。
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公式キットの元キットが、こちらのドラゴンの商品です。劇中車の特徴である、ウラル戦車工場製の砲塔や角フェンダーなどを再現しているキットということで、公式キット化されたものと思われます。
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T-34/85のキットは、上図のようにタミヤからも出ています。劇中車はこのタミヤキットによく似ているとされており、転輪もそのまま段付きディスクタイプを備えています。ドラゴン系の公式キットよりは楽に作れますのでオススメですが、惜しむらくはスポット生産品であるために普段は売り切れ、在庫無しの状態が続いています。
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以上をふまえますと、T-34/76はタミヤ製品、T-34/85はプラッツ公式キットを購入するのが一番手っ取り早いと思われます。いずれにおいても、ガルパン仕様への修正や改造は必須となりますが、大洗や黒森峰の車輌キットに比べれば、大規模かつ難しい作業は少ないです。
なお、「全戦車公式キット化プロジェクト」による公式キットは、プラッツでもファインモールドでもデザインを一新して劇場版仕様も含めた新シリーズとして展開されているため、それまでの旧シリーズは生産終了となっています。今回取り上げたプラッツのT-34/85も旧シリーズに属して市場在庫も僅かになっているため、新公式キットが出るのではないかと予想されています。
同様に、T-34/76も公式キットが発表される可能性が否定出来ませんので、これらの公式キットが発売されるまで待つ、という選択肢もあるでしょう。 (続く)
折しも「全戦車公式キット化プロジェクト」が進行中で、少しずつ公式キットの新商品が発売されていますので、他のチームの車輌を作って見ようか、という気分が私の中にも芽生えてきています。
ここでの他チームとは、聖グロリアーナ女学院、サンダース大付属高校、アンツィオ高校、プラウダ高校、知波単学園、継続高校、を指します。あと大学選抜チームも「全戦車公式キット化プロジェクト」の対象になっている筈ですが、これだけでも大変な数です。
ですが、現在においてキットが割合に購入出来て、チームの全車種をなんとか揃えられるのは、大洗女子学園や黒森峰女学園を除けば、プラウダ高校ぐらいのものです。
そこで、ガルパン戦車プラモデルキット記事の第三弾として、プラウダ高校の全4種の車輌を、制作上の基礎情報やポイントなどを交えて簡単に紹介してみたいと思います。
周知のように、プラウダ高校は、テレビシリーズで15輌、劇場版で8輌の戦車部隊を試合に参加させていますが、いずれも4種の車輌から編成されていました。T-34/76、T-34/85、IS-2、KV-2です。2種ずつ二回に分けて紹介しましょう。
最初は、T-34/76です。第二次大戦中の独ソ戦中期から戦場に投入され、ソ連軍の反攻の主役となった中戦車であり、プラウダチームにおいても多数を占めて大きな戦力となっていました。その公式キットはまだ出ていませんが、「モデルグラフィックス」2016年1月号に収録された「全戦車公式キット化プロジェクト」中間報告書では、上図のドラゴンサイバーホビーの製品が適応キットとして紹介されています。
しかし、このキットは売り切れて久しく、現時点では入手がほとんど不可能に近いとされています。
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それで、現時点では、上図のタミヤの製品がよく利用されているようです。プラウダチームのT-34/76の外見上の特徴として、砲塔が六角形であること、砲塔上にキューポラが無いこと、の二点が挙げられますが、それに合うキットは、前述のドラゴンサイバーホビーの製品を除けば、このタミヤの製品しかありません。MMシリーズでも初期に位置する古いキットであるにもかかわらず、市場に多く出回っているようです。価格も手頃で、入手も容易です。
また、古いキット故のパーツの少なさ、組み立て易さ、という要素も魅力的です。ガルパン仕様との相違点も幾つかありますが、大半は穴埋め、モールド除去といった作業で修正が出来ます。また砲塔下にエッジがありますが、劇中車にはありませんので調整が必要です。
最も目立つ相違点は一部の転輪の形状です。10個の転輪のうちの4個が前期型の段付きディスクタイプであるため、他キットからの転用が必須となります。
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タミヤからは、段付きディスクタイプの転輪を有するT-34/76のキットも発売されています。上図の製品がそれです。
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続いては、T-34/85です。T-34/76の強化後継型として1944年に採用され、戦後も使用されてソ連軍の中核戦力となった車輌です。既にプラッツより公式キットが発売されています。
元キットのドラゴン製品は、大体劇中車と同じ形状ですが、細部に幾つかの相違点があります。ガルパン仕様に仕上げるには色んな修正や改造が必要です。主な修正点はギアハウジング、牽引フック、砲塔ピストルポート、履帯張度調整用金具などが挙げられます。
最大のネックは転輪で、いちおうディスクタイプのパーツが入っているものの、後期型の段無しタイプです。劇中車のは前期型の段付きですので、他キットから持ってくる必要があります。前述のタミヤの製品からの転用、という方法もありますが、タミヤのパーツはポリキャップによる装着形式で軸部の寸法も異なるため、転用する場合は多少の調整が必要です。ドラゴンのキットで段付きディスクタイプを備えている製品は少なく、私が見かけた限りでは、サイバーホビーの6584や6614、CH6759ぐらいですが、売り切れが多いので入手が難しいでしょう。
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公式キットの元キットが、こちらのドラゴンの商品です。劇中車の特徴である、ウラル戦車工場製の砲塔や角フェンダーなどを再現しているキットということで、公式キット化されたものと思われます。
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T-34/85のキットは、上図のようにタミヤからも出ています。劇中車はこのタミヤキットによく似ているとされており、転輪もそのまま段付きディスクタイプを備えています。ドラゴン系の公式キットよりは楽に作れますのでオススメですが、惜しむらくはスポット生産品であるために普段は売り切れ、在庫無しの状態が続いています。
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以上をふまえますと、T-34/76はタミヤ製品、T-34/85はプラッツ公式キットを購入するのが一番手っ取り早いと思われます。いずれにおいても、ガルパン仕様への修正や改造は必須となりますが、大洗や黒森峰の車輌キットに比べれば、大規模かつ難しい作業は少ないです。
なお、「全戦車公式キット化プロジェクト」による公式キットは、プラッツでもファインモールドでもデザインを一新して劇場版仕様も含めた新シリーズとして展開されているため、それまでの旧シリーズは生産終了となっています。今回取り上げたプラッツのT-34/85も旧シリーズに属して市場在庫も僅かになっているため、新公式キットが出るのではないかと予想されています。
同様に、T-34/76も公式キットが発表される可能性が否定出来ませんので、これらの公式キットが発売されるまで待つ、という選択肢もあるでしょう。 (続く)