浜名湖佐久米駅のユリカモメを眺めていると、時間があっという間に経ってゆきました。
9時33分発天竜二俣行きの車輌が停車しました。このヤマハ号が来る数分前に、ユリカモメの群れはどういうわけか湖面に移動していて、線路や湖岸堤には一匹も居なかったのでした。上図の左の湖面に、その群れが居ました。
なので、アニメの上シーンのような、車輌接近時に一斉に飛び立つユリカモメの群れの図は見られませんでした。やっぱり100羽程度では足りないのでしょう。最低でも400羽以上、約4つか5つの群れが集結している時でないとなかなかこういう場面には巡り会えないそうです。
駅の周りの空を低く周回していくユリカモメの群れを、残念そうに見ている見物客たちでした。この日はホームに約30人ぐらいが並んでいて、先ほど停車したヤマハ号に誰も乗りませんでしたから、全員がユリカモメ目当てなのだと察しられました。
ですが、よく知っている地元の餌やりの有志はともかく、知らない人間が大勢ホーム上に陣取っていては、ユリカモメも警戒するはずです。なかなか線路や湖岸堤に近寄らなくなってきたのと同時に、ホーム上の見物客が増えてゆくのでした。
見かねて地元の餌やりの有志がさらにパンくずを撒きましたが、湖岸堤に数羽が少しとまっただけで、カメラを寄せてくる観光客を警戒してか、また湖面に戻っていきました。
要するに、観光客が大勢いるのでユリカモメがなかなか餌にも近寄れないでいるわけです。そのことが理解出来ていないのか、さらに近づこうとホーム端まで身を乗り出す人、持参の餌をまいておびき寄せようとする家族連れの子供が居たりしました。これはダメだ、と悟りました。地元の餌やりの有志の方も餌まきを止めて、それ以降は見守りに徹していましたから、この日は飛来数も少なかったこともあってタイミングとしては外れだったようです。
それから、撮り忘れていたホーム上の駅名標を撮りました。
ユリカモメの群れが湖面にずっととどまったまま、そしてホーム上の見物人たちもユリカモメの接近を待ち続けているままの中、次の車輌の接近のレール音が響き始めました。
そしてホームに入ってきた、10時1分発掛川行きの「ゆるキャン△」車輌でした。
停車時間は20秒ぐらいだったでしょうか。乗降客も無いままに前後の扉が閉じられました。
発車してゆく「ゆるキャン△」車輌。今回の巡礼においての見納めでした。帽子を脱いで頭上で回す、帝国海軍式の「帽振レ」の挨拶をやろうかと思いましたが、周りに人が居るので止めて、ホームの端へ移動して見送りました。
次第に遠ざかってゆく「ゆるキャン△」車輌でした。
二日間の巡礼乗車は本当に楽しかった、有り難う、さようなら、「ゆるキャン△」車輌。運行は夏8月までなされるということですが、それまでに最低でも一度はまた乗りたいです。いずれ機会があることでしょう。 (続く)