GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

酒の肴と珍味

2015-03-06 01:52:15 | FOOD&DRINK
酒の肴ってよく言うけれど、この場合の酒は日本酒の事だ。
焼酎でもいいんだけど、やはり日本酒の方がしっくりくる。ビールの肴とかワインの肴ってのはちょっと違和感がある。「友」とか「あて」とか「つまみ」って言う方が合う。
じゃぁ、肴って何だ?調べたら本来は酒菜。この場合の菜は野菜の事じゃなくて、オカズやつまみで酒に合うものって言う意味らしい。
酒菜の中でも、鳥や魚を「真菜(まな)」野菜や海藻等を「疎菜(そな)」って言ってて、真菜を切る板を「まないた」って呼ぶのはこれが由来らしい。古来「魚」は「さかな」ではなく「うお」とか「いを」で呼んでたが、この酒菜には魚が一番合うと言う事で「さかな」と呼ばれたらしい。ってことは酒菜=魚=肴って事か?じゃぁ肴は日本酒に合うのは当たり前か。

日本酒に合う肴。刺身・煮付け・塩焼き・干物・タタキ・佃煮って色々合う。でも、これらは御飯のオカズでもいける。やっぱり酒にのみ合うものが肴/酒菜にふさわしい。酒とも合うが御飯とは合わないものが除外して、酒のみに合う肴を珍味って言う事にしよう。(俺が勝手に言ってるだけだけだから世間は納得しないだろうが・・・)

一般的には、保存が利くように加工した物や、その地方の名産品、地元でしか食べられないもの、メインの部分以外の普通は食べない部位を加工したものを珍味と呼んでるね。
イカの塩辛は珍味と呼ばれるの代表格だ。でもこれは御飯にも合うから除外。同じイカでもスルメやあたりめ、カラストンビは御飯には合わないから肴。雲丹(海胆が保存食になると雲丹って呼ぶって誰が決めたんだろう?)なんかも珍味の定番だけど、寿司や御飯との相性がいいから除外。
イクラや筋子も御飯にも合うので除外。同じ鮭の「めふん」や「氷頭なます」は御飯には合わないから肴。鮎の「うるか」は肴。
魚卵の明太子は御飯に合うから除外、中国に住みに似てるからネーミングされた鯔の卵の「からすみ」、おせちには欠かせない鰊の卵「数の子」は御飯には合わないから肴。チョウザメの卵「キャビア」はウォッカに合うけど肴。代用品のランプフィッシュの卵も肴にしよう。
なまこの「このわた」や「くちこ」は肴(なまこって元々「こ」って名前で、生きてる「こ」だからなまこ。「こ」の腸だから「このわた」とか言われるって言うのを最近知った。ナマコの酢の物も御飯に合わないからナマコ自体も肴だな)。
鯖の「へしこ」や鰯の「こんかいわし」は御飯に合うから除外。「鮒寿司」は肴(といってもこれは御飯が発酵した物だから酒と同じだが)。岡山のざっぱ(コノシロに似た魚)を使った「ママカリ」は、これを食べると家の御飯を食べ尽くし、隣に御飯を借りに行くくらい美味しい=「飯借り」ってネーミングだから当然除外。同じようにこれを食べるとお酒が盗まれたように減っていく事で名付けられた鰹の内蔵の塩辛「酒盗」は当然肴。

ナマコが肴なら「ホヤ」は?とか、いろんな魚の白子や真子はどうだ?蟹味噌は?河豚や鯛、鮭、伊佐木等の皮は?鰹のタタキは御飯より酒に合うぞ。ハラスは御飯に合うか?なめろうはどうだ。各地にはまだまだ珍味がいっぱいある。言いだしたら、それこそ一升瓶が空くくらいの論議になりそうだ。
あれ?こういった酒を飲みながら話すネタも酒の肴って言うなぁ。
無理に定義する必要無しってことか。
酒が美味しく飲めればそれが肴って言う事で。