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バーボングラス片手のロックな毎日

小学校卒業式に袴 はいからさんが通る世代の願望

2019-03-21 16:54:51 | BOOK/COMICS
桜がちらほら咲き始めているこのシーズン、各地で卒業式が行われてる。
小学生の卒業式では袴がブームだそうだ。

でもさ、何でもかんでも文句を言う今の風習はなんとかならんのかね。
「不慣れな服装で体調を壊す児童がいる」とか「経済的負担や差をなくすために」とかで自粛要請してるって。
何言ってんだか。
そんなに平等主義にしたいのか?
「運動会に親が来れない人がいるから食事は教室で親とは別に」から始まり、優劣をつける「一等賞は作らない」、クラス全員でリレー、組体操は危ないから廃止・・・。
どこまで過保護なのか、誰に気を使ってるのかわからないが、ついに卒業式の服装にまでイチャモンがつけられる時代になったんだなぁ。

小学校の卒業式に袴を着せて何を騒ぐのかわからん。
まぁ子供自らが「私、袴が着たい」という場合は別として、ほとんどの場合は親(または祖父祖母)の願望だろう。
で、この親御さんは世代的に「はいからさんが通る」の世代だろう。

女子大の卒業式で袴がブームになったのが1990年代。
これは南野陽子主演の「はいからさんが通る」の映画の影響が強いのではないかな。
はいからさんが通るは、週刊少女フレンドで1977年から連載開始された大和和紀さん原作の大正時代を舞台にしたラブコメ漫画。
当時アニメも放映してたが、1987年に南野陽子主演で映画化され大ブームになった。



今や死語となってしまったが南野陽子演じる「おてんば少女」が、袴で自転車にまたがる姿が可愛らしかった。
大正ロマンの、ファッションや文化は今見てもレトロでおしゃれだ。
で、この映画を見た当時の女子大生(短大生)が卒業式で着だして、1990年代からは定番になった気がする。

美容界の人間からしてみれば、このブームは非常にありがたい。
それまでは成人式くらいしか着物のレンタルはなかったが、これによって3月にも依頼が増えた。
ヘアセットもキャリア未熟なものでも対応できるという利点もある。

この世代の女子大生が社会人になり、結婚して子供を育て、その子供が小学校を卒業する。
その際に「袴着ない?」って流れは別におかしくもなんともないだろう。
または当時すでに大学を卒業してたり、もう社会人だった世代が早々とおばあさんになり、孫の小学校卒業式に「袴着せない?」ってのもおかしくないだろう。

で、これに対して馬鹿な教育関係者やエセ文化人が苦言を発し、それをまた「今問題になってる」と騒ぐメディア。
いい加減にしろ。
なになに?
「華美を競うことは望ましくない」だと?
これ言ったん誰?アホかこいつは。
袴・着物の文化と華美・装飾は別だろ。こいつは七五三でもこのセリフ言うのか。っていう書物着たことないし柄の一つも答えられないだろう。どうせ普段のスーツも吊るしで普段着はユニ●ロ、ダ●ソーの百円の茶碗でご飯を食い、ペットボトルのお茶を美味しいというやつに違いない。勝手にそう決めつけさせてもらう。それくらい無知。

無知であるなら黙ってりゃいいのにこんな奴らに限ってすぐ平等とか差別とか、いらん心配をしよる。

「他の子が袴を着るのに自分は着せてもらえないと卒業式を休んだ子がいる」
そいつは七五三で着物着せてもらえなかったからといって引きこもったのか?っていうかそれを教えるのが教育だろうよ。
成人式では「着物が着れないから惨めでいかない」「スーツを持ってないから入社式に出ない」とかまで心配してあげてくれ。
俺なんかランドセルを買ってもらえなかったぞ。別に貧乏じゃなかったけどな。

「慣れない袴の帯が邪魔で椅子にうまく座れない」
あのねぇ、七五三の7歳の儀「帯解きの儀」をなんだと思ってるの。
これは紐で結ぶ幼児用の着物から大人と同じように着物で帯を使い始める儀式だぞ。この時にちゃんと教えてないから小学校の卒業式でもできないんだろうよ。そんなことさえ今の先生という職業人は知らないのか?

「うまく歩けなかった」
もはや、知らんがなって世界。
これは成人式で初めて着物着た女性はトイレが大変だろ?なんて言ってるのと一緒のレベルのいらん心配。
草履でうまく歩けない浴衣の子、上げ底ブーツでヨタヨタ歩くギャル、ピンのようなハイヒールで歩くOL、全部心配してあげてくれ。人はそれを「おせっかい」と呼ぶ。

さらには
「卒業式は最後の授業。相応しい振る舞いができる格好で」
なんてのもある。
この人はもはや日本人ではないのだろうか。着物の着方、振る舞い方、所作、すべて日本人に相応しい文化なのに何を言ってるんだこいつは。

この小学校卒業式袴ブームに
大阪の教育委員会は「それぞれ受け止め方が違うので学校長の判断に委ねてる」と自主判断という責任転嫁。
さすがに京都教育委員会は「髪飾りや装飾品の華美は控えてほしいが、袴や着物イコール華美ではない」と答えてる。

日本の伝統である着物文化に触れる良いチャンスではないか。
茶道や華道、弓道などをしていない限り着物を着る機会なんて七五三の後は成人式、後は結婚式くらいだろう。
何をイチャモンつけてやめさせようとするのかわからん。

親とか先生も日本文化を勉強する良い機会ではないか。
柄や地紋にも古典から新作・流行いろいろあるし、所作も美しくなる。
矢羽根柄とかは「仲居さんの制服的だ」と女性の地位向上を建学の精神にしている大学では推奨していないなんて知るのもカルチャーだ。
これによって大正ロマンや明治の文化、小説なんかにはまるかもしれない。
今の日本の科学力とかサブカルチャーは、子供の頃に漫画読んだり、アニメを見て育った人たちが作り上げてきたもんなんだからさ。
クールジャパンとかグローバルとか言ってるのに、変なの。

子供の卒業式にGジャンGパンのデニム上下着せようが、武装戦線のように革ジャン革パン着せようが、ゴスロリやアニメのキャラコスしようがほっておけ。
それはお前たちの好きな自主性、個性の尊重とやらだろ。
どっちやねんな。
学ランセーラー服の制服、丸刈りおかっぱ三つ編みの髪型、白のソックスにYシャツ、ランドセルや学生かばん・・・あの時代が良かったとか言い出す気か?

まずは
3月25日にフジテレビ系で放送される「大奥 最終章」

総額うん億円する着物を着こなす木村文乃や鈴木保奈美、浜辺美波、松坂慶子、小池栄子など女優(南野陽子も出てるらしいぞ)の所作などや、
3月23日と24日にテレビ東京系で放送される山崎豊子さん原作の「二つの祖国」

ムロツヨシや小栗旬の演技だけではなく、当時の服や文化を見てみるがよい。
東京裁判のシーンは当時のまま移設保存されたものを使ってるらしいぞ。

小学校卒業式の袴に文句垂れてる人は、今日春分の日が何の日かもよくわかってないんだろうな。