GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

東日本大震災から9年 Fukushima50

2020-03-11 21:56:10 | MUSIC/TV/MOVIE

もう9年かぁ。

東日本大震災から9年、震災死者は1万5899人。今もなお2529人が行方不明。岩手・宮城・福島3県で57人の遺体の身元がいまだ不明。

11日に各地で行われる予定だった追悼式は、新型コロナの影響で規模を縮小したり、中止になったりしたみたいだ。

これで終焉かなぁ。

 

いや、実際現地ではまだ復興事業が行われてるし、まだ避難生活をされたり・、復興住宅に仮住まいされてる方などもおられるのは知っているよ。でも、気持ちの中では「あぁ、もう東日本大震災は今年で終わりだな」って思っちゃう。

阪神淡路大震災の復興「がんばろうKOBE」が、その後の天災のたびに徐々に人々の中から薄れていったように、東日本大震災の復興も、熊本震災、北海道地震、台風・豪雨・洪水・・・そして今回の新型コロナ騒動で終焉を迎えてしまったなと思う。

 

でもさ、毎年書いてるけど、あの膨大に膨らんだ復興予算と、各地から届いた義援金は一体どこへ消えたのだろうか。

被災地各県には、下手な小国の国家予算に近いお金がつぎ込まれたのに、いまだ復興事業が終わってないってどうなの?何が原因なのかなぁ。

 

岩手県宮古市では、震災前は300億円の歳入規模だったが、震災後の2012年には1千億円を超えるお金がつぎ込まれた。復興事業のため国からの補助金や交付金だ。

そのカネが復興事業に使われてるのは事実だが、正直、意味不明の公共施設や、急を要さない公的施設の整備とか多すぎる。メモリアル(記念館)だのって必要?記念碑とかくらいでいいんじゃないの?

 

岩手宮城福島の3県にある、震災や原発事故によって自宅や住むところを失った人が暮らす災害公営住宅。2019年3月末時点で全入居世帯数は2万7100世帯。そのうち約2300世帯で総額3億1千万円の家賃滞納があるらしい。

高齢化も進む。

 

福島第一原発の事故は風化させてはいけないと思う。

これは広島・長崎に落とされた原子爆弾と同じく、放射能という目に見えない脅威だ。新型コロナウイルスなんてこの放射能に比べればまだマシってもんだ。そこらへんの新勢力半グレ集団とISテロリスト集団とを比べるようなもんだ。あっ正確には放射性物質か放射線だけど、放射能の方がわかりやすいからそう書いてる。わざわざ指摘しないように。

 

東日本大震災は正確には、M9.0最大震度7の東北地方太平洋沖地震と、それに伴う津波、福島第一原子力発電所事故の総称である。

地震の被害もさることながら、その後の津波による被害。そしてだめ押しのような福島原発の事故。

この福島原発事故さえなかったら・・・、なんて後から言っても仕方がないが、あれさえなければここまでひどくはなかったはずだ。

白煙を吹き出す原発を画面で見ながら、「どうなってしまうんだろう・・・」って不安になった日本人、いや世界中の人が思ったのではないかな。

 

壊滅的被害があったにもかかわらず、最悪の事態から日本を、いや、世界を守るために現場に残って活動してくれた作業員がいる。

津波による浸水で全電源喪失。ブラックアウトによる冷却不能になった原子炉、このままではメルトタウンを起こしてもおかしくない状態。暗闇と放射線被曝の恐怖、官邸や本店との連絡や情報が交錯して不十分の中、原子炉制御に奔走する吉田所長をはじめとした作業員(職員)たち。

朝日新聞は当初「原発作業員たちは持ち場を離れて逃げ出した」などと書いたが、実際は死をも覚悟して現場に残って戦ってくれてたのだ。朝日新聞はミスリードや取材ミス、偏向記事が多いのは周知の通りだが、日本を救ったと言っても過言でないこの人たちを貶めて誰が得するっていうのだろうか。

海外メディアは、福島原発内に残留し戦ってくれた所長を含め作業員50名を「Fukushima50」と敬意を込めて呼ぶ。残念ながら日本では朝日新聞をはじめメディアの論点は、原発の是非とか、東電の責任がとか、政府の対応がとかに行ってしまって彼らのことはほとんど報道されなかった。

 

そんな彼らを描いた映画、Fukushima50が公開された。

佐藤浩市、渡辺謙、吉岡秀隆、緒形直人、火野正平、萩原聖人、佐野史郎、段田安則など豪華キャストが熱演。是非映画館に観に行きたいものだ。

 

 

新型コロナウイルスの感染防止のため、不要不急の外出は控えるように言ってる今、映画館はさぞかしガラガラであろうか。

 

佐藤浩市さん演じる吉田昌郎・福島第一原発所長は、2011年に食道癌が発見され入院され、2013年にお亡くなりになられてる。放射線被曝と病気の因果関係は極めて低いとされてるが、どうなんだろう。

80年代日本パンクロックの代名詞だったTHE STALINの遠藤ミチロウも、震災後は地元福島の復興支援、坂本龍一や大友良英らと「プロジェクトFUKUSHIMA!」でフェスしたり、原発反対運動を音楽や映像でやってたりしてたが、2019年4月に膵臓癌で死んでいる。もちろん因果関係は認められていない。

フリーアナウンサーの笠井信輔さんも、現在悪性リンパ腫で闘病中だ。笠井さんはフジテレビ在籍中、ああの報道番組「とくダネ!」で東日本大震災を現地で取材されてる。もちろんこれも因果関係はないのだけどさ。

 

そんなこんなで大震災や天災から乗り越えてきた日本。

根性論とかいう気はないけど、新型コロナの影響で学校が急遽休みになってブーブー言ってる人の気持ちがよくわからん。

天災で、ある日突然日常がなくなる。電気や水道が止まり、家がなくなり、家族を失い、友達がいなくなる。もちろん学校など行ってる余裕などなくなる。それに比べりゃ新型コロナによる自宅待機や外出自粛なんて知れてるだろ?食いもんはあるし、住むところも、着るものだって普通にある。WiFiだってつながる。

 

平和が続くと、すぐ忘れるのは日本人のいいところか、悪いところか。