徳丸無明のブログ

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フジパン マンハッタン

2025-01-11 23:39:27 | 
今日はアメリカの都市です。




福岡のご当地パン、マンハッタン。言うたら、ミスタードーナツのチョコファッションみたいなやつです。福岡のおやつはコレ。条例で義務付けられています。
ご当地・・・。福岡のご当地と言えば山笠。そう、博多祇園山笠にかんする話をしましょう。山笠とたくましい話。
ウチの近所に、小さなスナックがあります。団地の敷地の一角のテナントに入ってるスナックで、大通りに面しているわけでも、人通りの多い場所にあるわけでも、飲み屋や飲食店が立ち並ぶ地帯にあるわけでもなく、とにかくひたすら目立たない、近隣住民しか通らないようなところにあるお店なのです。
そのため、たぶんお客さんも、ほとんどがママや従業員の知り合いという、仲間内相手に経営しているようなタイプのスナックなのだと思います。儲けを出すことよりも、内輪で楽しくやるためのお店ってことですね。推測ですけども。
ある日、午前1時くらいだったと思いますけど、そのスナックの前を通りかかったとき、ちょうど扉が開いて、6~10歳くらいの子供が5人、ゾロゾロ出てきたんですね。ママや従業員の子供なのでしょう。
内輪のお店だから子連れ出勤もOKだし、店内を子供が走り回ってても注意されないとか、そーゆーことなんだと思います。そんで、夜間の営業に合わせて子供たちも夜型になり、午前0時を回っても元気に遊んでたりするのでしょう。
表に出てきた5人の子供、女の子2人に男の子3人でしたが、そのうちの女の子のひとりが、「クソジジイ、明日山笠あるならはやく帰って寝ろ!」って叫んだんです。ほかの子は、それを聞いてゲラゲラ笑ってました。
山笠というのは、福岡の三大祭りのひとつ。男たちがもっとも熱狂する祭りなのです。クソジジイ呼ばわりしたのは、お店の常連客のおじいさんなのでしょう。常連のおじいさんが来ていて、「明日は山笠やー」と言いつつ、ガンガンお酒を飲んで、なかなか帰ろうとしない。明日大丈夫なのかってくらいベロベロになっている。ベロベロになりながらも、「山笠があるったい」などとつぶやいている。
たぶん、お店の中でそのような光景が繰り広げられていたのでしょう。それを見ていた子供たち。おじいさんの前では黙っていたが、表に出るやいなや、悪態をつき始めた。みんな言いたいことがたまっていたから、いっせいにゲラゲラ笑いだしたのです。
僕はその姿を見て、「スクスク育ってんなぁ」と思いました。
まあ、これがいいことだとは言えませんよ。できるだけ小さいうちから夜ふかししないほうがいいでしょうし、親がいるお店の周辺とはいえ、真夜中に表を子供だけでウロウロしないほうがいい。母親の仕事に合わせてスナックに長時間滞在するよりも、自宅とか、ほかの環境で過ごしたほうが、勉強やら読書やらできるはずです。
「オトナの世界」に触れ、その経験値を上げることはできるでしょうけど、そのぶん小学校低学年くらいに必要な経験はできなくなってしまう。その子らがこれからどのような人生を歩むかにもよりますけど、それはあまり望ましい日々ではないかもしれないのです。
ファミレスでも深夜や早朝に、若いお母さんが小さい子供を連れて食事をしていることがあります。水商売お母さん(高確率でシングル)ですね。
ですからね、それぞれのご家庭の都合があって、しかたないことではあるのですが、でも諸手を挙げて肯定するわけにもいかないというかね。でもだからって、家庭の事情を詳しく知らないのに、わかったように「子供が気の毒」と言うのも違いますよね。なので簡単には言えない、難しい問題ではあります。
ただ、いずれにせよ、その子供たちは、実にたくましかった。当然のように真夜中に起きていて、平然と年寄りに悪態をつく。
実にたくましいじゃありませんか。どんなことが起きようとも、力強く乗り越えて行きそうじゃありませんか。
そーゆー意味では、夜9時には寝て、規則正しい生活を送っている子供たちよりも、高い適応力と、どんな環境でも生きていけるたくましさを持っていると思うんですよね。それが実生活でいかされるかどうかはまた別の話ですが。
これはもう10年くらい前の出来事です。あのときの子供たちも、もう大人の歳になっていることでしょう。
どこでどうしているでしょうか。たくましく生きているでしょうか。
クソジジイは、今でも飲んだくれているでしょうか。


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