2011.03.11
5年が過ぎて、今朝、思った。
「あの日も、
こんなに寒かったんだろうか……」
午後から検査入院だったので
その準備をしていて、
大地震が来た。
一人では動かせないほど
重い家具が、床を滑るようにして
動いていた。
予定通りに家を出られるはずもなく、
片付けをしていたら
病院から電話があって
来ることが出来るのであれば
予定通り検査をしたいので
入院して欲しいという。
リスケすれば、
また3か月待ちだと教えられて
行くことにした。
前年に建て替えられた
真新しい病棟の最上階の個室は
最新の免震システムのお陰で
ほとんど揺れなかったから
夕方以降の余震を
僕は体験していない。
病室で見ていた報道番組は
遠い知らない国の話みたいだった。
同行する予定だった妻は、
帰宅難民になって
夜遅くなって帰宅したと
翌日になって聞いた。
ゴルフ業界は自粛ムードで
沈黙することが正義みたいな
重い空気に包まれた。
高速も復旧せず、
ガソリンが入手できず、
肝心のコースも被害を受けて
クローズしていた。
福島の原発の報道は
今考えれば、戦時中の大本営発表。
未だにこの負け戦は
続いていて、終わりが見えない。
『こういうときだからこそ
ゴルフコースに行こう!』
旗を振り続けた。
北関東や東北で
被害を受けたのに
営業を始めたコースを
支援する唯一の方法だと。
わずかな賞賛と
驚くほどの非難があった。
特に原発事故については
色々とあった。
まだ終わっていないのだと
強く強く思う。
あの日を境に
実行を伴わない理念は
それがどんなものだろうと
価値がない、と考えるようになった。
MMT9にかかわったのも、
P1を主催したのも、
実行してこそだと考えた結果で
他にも色々と思い当たる。
今日は思うところがあって
いつものですます調ではなく、
メルマガGolf Planet調で書いた。
色々な立場があるし、
事情を言い出せばキリがない。
自分ではなく、他者のために……
実行できる最低限ではなく、
最大のことを意識するだけで
僕らの未来は変わるはずである。
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まつよい |
篠原嗣典 第3回マイナビ電子書籍コンテスト入選作 |
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