にゃんこままの部屋

その時々に感じたことを、日記風につづります。

映画「戦場のメリークリスマス」腑に落ちなかったこと

2023-05-29 16:51:02 | 映画  テレビ
やっと、スナップエンドウの筋取り作業が終わりました💦



映画「戦場のメリークリスマス」で、もうひとつ腑に落ちなかったのは、

セリアズがヨノイにキスした動機。

映画を観た時は、殺されそうになった俘虜長を助けるのに、とっさに出た行動かと思っていましたが、

それだけで自分の命をかけるのはどうかなと。

俘虜長を助けるためだけに、ヨノイの自分に対する好意を知って利用しただけというのも、

そんなことで、自分の命を懸けてすることとは、

そこまで浅はかな男ではないと。


原作を紹介したコラムを読むと、

まさに、ヨノイが俘虜長を処刑しようと刀を抜いたその時、

≪セリアズは、傍らにいたロレンスに「今、天から弟の歌声を聴いた。」

と、死人のような形相で告げている≫

とあるので、

弟に対して犯した過去がよみがえり、今、その時の罪を償う時が来たと、

直感したのかと。

俘虜長を助けたいのももちろんあるでしょうが、

それ以上に、

自分に対しては命を救ってくれ、手厚く看護するように気遣い、

反抗して独房に入れても、絨毯を差し入れるなど、数々の好意を示してくれたこの男が、

今、目の前にいるこの男は、病気の俘虜たちに当たり散らし、自分に従わない俘虜長の命を奪おうとしている。

人間性を失ってしまっているヨノイの姿を、かっての弟を見捨てた自分と重ねたのでは。

セリアズ自身はまだ過去を反省する余裕があるが、今のヨノイはそれすら感じられない。

そう感じたセリアズは、「今こそ、過去の弟に対して犯した罪を償う時が来た。」

と、直感し、俘虜長を処刑しようとするヨノイの前に立ちはだかった。

ハグしてキスは、当時はイギリスの上流階級では、家族や親しい人のみの間で行われる行為であり、

セリアズは、純粋な気持ちで自分に接してくれたヨノイに対して、弟を思うような気持ちで、

「人間としての感性を取り戻せ。」

と説得する気持ちで、ハグしたのでしょう。

デヴィッド・ボウイ演じるセリアズの真剣な表情が語っています。

かって、弟を見捨て、歌の上手な弟はそれ以来歌わなくなって、弟との間は疎遠になっていった。

その弟の歌声が天から聞こえてきた・・・

今まさに、その時の罪を償う時が来たと。

もちろん、それをすれば、そのあとに残酷な仕打ちが待っていると覚悟してのこと。

セリアズには、やはりというか、残酷な処刑が待っていましたが、

過去に犯した罪を償えて、弟の歌声を聴き、弟に許しを請う自分の姿を

薄れゆく意識の中で観、幸せな夢の中に逝ったことでしょう。


でも、やはり辛いですね。こんな最後は。相当辛い・・・






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いつものように・・・

2023-05-29 10:08:06 | 映画  テレビ
今日はこれから、いつものように収穫したスナップエンドウの皮むきと、筋とりに追われる作業です。


先日「戦場のメリークリスマス」の感想を書きましたが、

ほかの方の感想を読ませていただくと、多種多様なので、興味深く拝見しました。

知識、洞察力、経験値、感性によって、見方もいろいろだと。

原作を紹介したコラムも読ませていただいて、映画と異なる部分、

映画では描き切れなかった部分も原作には書いてあったので、その点、納得がいくものがありました。

また、時間を置いて、この映画を観る機会があれば、自分の感想も、もっと違ったものになっているかもしれないと思いました。







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