2012-1115-yts1198
短歌写真1198 曇空を
曇空をあかくせんとや公園の
緋紅色のデイゴの花は
○短歌写真、詠む。
○空は斑模様に曇つてゐる。とつぜん明るくなつたやうな気がして、公園のその花名札を見ると、「炎のやうな緋紅色の花が咲く」と書いてある。ベンチに腰掛けて、霜月に沖縄の花とは珍しいなあと感嘆していたら、同時に座つた高校生が、珍しいでしやう、と話し掛けてきた。さうだね、と答えると、彼女は続けてかう言つた。この花つて、咲き方が変はつてゐるんですよね、と。更めてその顔を見た。若く輝いてゐた。花名札は「アメリカデイゴ」。
□短写1198 くもりぞらを あかくせんとや こうゑんの
ひくれなゐいろの デイゴのはなは
【写真】日比谷公園の花シリーズに同じ。
memo-skyfm: この記事を書いているときに流れていた曲は、Bach の「Parthita Nr.3 E-Dur」、演奏は Hilary Hahn。魂を「あかくせんとや」にぴたり。ところで、parthita の綴りは初見。念のために調べると、partita も parthita もあり、ということらしい。