悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

短歌写真798 惑ひつつ

2009-07-31 01:00:00 | 短歌写真

2009-0731-yts798
惑ひつつその源に来てみれば
ふかさも尽きず紫の森
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○「源氏物語歌集」、私の緘詠。開始の歌と肇緘対歌になる。
cf. 2007年04月00日 肇詠
  紫の森のふかきを思ひつつ その源にわれも惑はむ  悠山人
  2009年07月31日 緘詠
  惑ひつつその源に来てみれば ふかさも尽きず紫の森   悠山人
□短写798 まどひつつ そのみなもとに きてみれば
        ふかさもつきず むらさきのもり
【写真】文庫版全十巻を並べてみた。
【memo-源氏歌】大正大学蔵写本と E.G.Seidensticker 英訳のウェブサイト。たぶん一、二回訪問したことがある。
  http://www.genji.co.jp/uta/alluta.htm


俳句写真531 たはぶるる

2009-07-30 00:30:00 | 俳句写真
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たはぶるる
子らの高みに
夏の空   悠山人

○俳句写真、詠む。
○戻り梅雨(の感じ)の合間の猛暑先日、子どもたちは元気に遊んでいた。こういう姿を見るのは、とても楽しい。
¶たはぶ(戯)る=戯(たわむ)れる。遊ぶ。
□俳写531 たはぶるる こらのたかみに なつのそら
【写真】先日、文学研修のあとで。


短歌写真797 うつむきて

2009-07-29 02:30:00 | 短歌写真

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うつむきて隠せるかほをほの見れば
いづれはさなるひとなるらんや
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○風景画を見て、中央円卓の上を見ると、透明ガラスの球形鉢に、かわいらしい花。「かほ」は「おも」「おもて」とも。
□短写797 うつむきて かくせるかほを ほのみれば
        いづれはさなる ひとなるらんや
【写真】先日、小画廊で。実写にノイズ・ブラシング技法。
【memo-「第三」
】私にとって「第三」Nr 3(ヌマー・ドライ)と言えば、ベートーヴェンの交響曲(通称「英雄」「エロイカ」)とピアノ協奏曲(「皇帝」)で、調性は同じ変ホ長調(Es-Dur。エス・ドゥア)である。YouTube にあったので、カラヤン版を視聴した。なんと440万回視聴とか。これほどの「神様」になると、ネガティヴ・コメントも多い。昼休みには、演奏は選ばずにPコン(ピアノ協奏曲)を流しておいた。そしたら、考えられないミス・タッチが、何箇所か続いたのである。自分の耳を疑った。PC画面を覗いたら、演奏者は長い金髪、真っ赤なドレスの後姿の女性。露悪趣味には縁遠いので、視聴もそこまでにした。


俳句写真530 時もつゆも

2009-07-28 06:00:00 | 俳句写真
2009-0728-yhs530
時もつゆも
ふりたるなかに
さるすべり   悠山人

○俳句写真、詠む。
○それにしても、ことしの「梅雨」、意想外の展開。字余り一句目、末尾の「も」の扱いに悩む。中句の「ふり」は、「経り」「降り」と懸ける。
□俳写530 ときもつゆも ふりたるなかに さるすべり
【写真】図書館で先日、朝方の雨が止んで晴れ上がったときの撮影。
【memo-花の名】私もたまに書くが、字面や耳触りで憚られる花名に出会うことがある。けさの「天声人語」はその話。言霊の民でもあろうに、と思ってはいるのだが、花にも鳥にも訴える言葉はないのだから、人間の問題である。そう言えば、私がいつも雑草としてしか見ていない、ほんの数ミリの小花のことを、先日の植物観察会の案内人は、この花などは牧野さんが、たまたま掃溜で発見したから、「掃溜草」なんて名になったんだそうですよ、本当かどうか、確かめてはありませんけれどね、と気の毒がりながら説明してくれた。
【memo-イタリア語俳句】ことしになってから、趣味欄に伊語と俳句が並んでいるブログを初めて見つけたので、まだ数句程度ではあるけれどコメント欄へ書込みをしておいた。俳句詠者の日本語作品は著作権の関係で書けないので、遡って分かった分(私の伊語訳)だけを、ここへ留めておく。

2009-07-27
La strada è più
caldo, la strada, tuttavia,
va diritto per il mar'.

2009-05-18
Miei ricordi e
diventato l'albero
sull' pioggia nella notte.

2009-03-09
Dov' stai andando,
la mia bambola col nome del nonno,
galleggiante sul fium'?

2009-03-03
Morti uomini
lasciare voce col
gelo di primavera.


image753 裸のフローラ

2009-07-27 00:00:00 | images
2009-0727-yim753
title:Flore_nue_1911
yyyy/mm:2009/07
memo:きのうは朝から猛烈な暑さ。思い切り青い空。遠望する富士山もさすがに黒い(黒富士)。そんななか、この文学館の前の裸婦像だけは、水煙を受けて涼し気。彫塑の銘板にはこうある-「裸のフローラ/FLORE NUE/1911年/アリスティード・マイヨール/Aristide MAILLOL/(1861~1944)」。

俳句写真529 夏なれば

2009-07-26 04:00:00 | 俳句写真
2009-0726-yhs529
夏なれば
出で難くして
夢うつつ   悠山人

○俳句写真、詠む。
○「夏」は、俳句の世界では、「げ」とも読ませる。その場合の初句は、「げにあれば」。源氏との付合いが長かったので、しばらくは歌句とも、彼我の世界の往復となりそう。西瓜ペペを茅屋(ぼうおく)の仲間にする。観葉植物「ペペロミア・アルギュレイア Peperomia argyreia」の日本での通名は「スイカ・ペペ」。英名は Sander's peperomia の由。
□俳写529 なつなれば いでかたくして ゆめうつつ
【写真】きのう、購入直後の姿。


短歌写真796 紫と

2009-07-25 04:00:00 | 短歌写真

2009-0725-yts796
紫と思ひて来れば絶え絶えの
せみの衣にぞあなおほはるる
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○同時進行のブログ「源氏物語歌集-悠山人編」が、きょう全歌終了。
□短写796 むらさきと おもひてくれば たえだえの
        せみのきぬにぞ あなおほはるる
【写真】先日撮影の薔薇を、PCで紅から黄にして、さらに紫の紗を掛けた。


image752 余白の台座

2009-07-24 00:00:00 | images
2009-0724-yim752
title:bench_to_watch
yyyy/mm:2009/07
memo:作庭家・関根伸夫の「余白の台座」。ガラスに囲まれた、この狭い中庭を見たとき、私は反射的に、これはあの竜安寺の庭だと思った。ここでは、見る者の思惟が試される。

俳句写真528 白一輪

2009-07-23 05:00:00 | 俳句写真
2009-0723-yhs528
白一輪
残してさびし
薔薇の園   悠山人

○俳句写真、詠む。
○公園の一隅だけれど、薔薇園と銘打っている割には、枯れそうな赤ばかり。名残の白薔薇がいじらしい。
□俳写528 しろいちりん のこしてさびし ばらのその
【写真】先日、近くの薔薇園で。