場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

ドイツと日本、どっちも違ってどっちもクソ

2024年02月25日 | 政治・社会

ドイツ大使館の1月のTwitterの投稿を見た。「ホロコーストの記憶を呼び起こすことは、ドイツにとって本質的な課題であり道徳的な義務」だそうで、ご立派なことだ。
日本「リベラル」の間では、ドイツは日本と違って自国の負の歴史に向き合い、反省してきた国ということになっていた。果たしてそうだろうか、と私は少し前から疑問を感じるようになった。
ドイツが反省の弁を述べるのはホロコースト、それもユダヤ人に対するものについてだけで、例えばロマなどのユダヤ人以外の被害者についてはほとんど無視されている。植民地支配のこともほとんど反省していない。

最近のドイツ政府やホロコースト記念館、日本のドイツ大使館の言動を見るに、ドイツのホロコーストに対する責任の取り方とは、シオニスト(≠ユダヤ人)が何をやっても全面的に擁護することらしい。そしてイスラエルを批判するものには「反ユダヤ」のレッテルを貼り、徹底的に弾圧する。それは直接的な暴力であったり、平和的なデモ参加者を逮捕したり職を失わせたり。ドイツでのこうした弾圧の激しさについては、複数のドイツ在住者からの証言がある。

ドイツは人の命の価値に優劣を付け、また新たな虐殺の強力な加担者となっている。その原動力には過去への捻れた「反省」の他に(かれらは決して認めないだろうが)イスラモフォビアもあるのだろう。かれらにとって反ユダヤ(彼らの定義では反イスラエルもこれに含まれる)は絶対悪だがイスラム教徒への偏見や差別は取るに足らないか存在しないことになっているのだ。

ドイツの首相が今もメルケルならこんなことにはなっていなかった、といっている人も時々見るが、メルケルでも大して変わらなかっただろう。メルケルもちょくちょくイスラエルに甘い発言をしていて、クソだなと前から思っていたから。メルケルは日本のリベラル、左派に人気が高いようだけど過大評価だと思う。
それはともかく、こうしたドイツの欺瞞に多くの人が気付き始めたことだけは良い変化だったと思う。

一方日本では、平和教育と言えば原爆被害など日本が被害に遭ったこと中心で、自国の加害性にはほとんど向き合ってこなかった。テレビでは日本の「植民地支配」という言葉は頑なに使わず、「統治」という言葉に言い換えている。
そして歴史修正主義者が政権の中枢に入り込み、「南京大虐殺はなかった」「日本は植民地支配などしていない」「日本の『統治』は相手国にとって良いことばかりだった」などと言い張っている。そして被害国(特に韓国)の異議申し立てに対しては、メディアと多くの国民が一体となり、不当な言いがかりを付けられている被害者のように振る舞っている。そしてつい最近では、群馬の森後援の碑の撤去という暴挙に出た。しかも撤去費用3000万を碑を建てた人々に請求するとか。本当に最悪だ。

ドイツの話に戻る。ドイツではパレスチナのことに関しては言論の自由はない。しかも、普段「リベラル」風な発言をしている人たちまで多くがイスラエル支持にまわっているようだ。その点で行くと、日本はイスラエル批判は比較的自由にできるし、リベラル・左派はほとんどがイスラエルに批判的(以前はイスラエルに甘い「リベラル」が日本でも多かったが少なくとも10/7以降は)なのでまだマシだとも言えなくはない。

そしてドイツ、日本に共通しているのはイスラエルの言いがかりを受けて、ろくに検証もせずに、ほぼ即座にUNRWAへの拠出金を停止したこと。過去に虐殺を行い、非難された国がその本質的な反省をろくにせず、虐殺への積極的な加担を繰り返している。情けない限りだ。


デモに参加してみたいけど不安で踏み切れない方に向けて

2024年02月18日 | 政治・社会

デモに行ってみたい、でもなんだか不安で踏み出せない、という人は結構多いのではないかと思う。私も昔はそうだった。人見知りが激しくて口下手なこともあり、気になってもデモに行けない期間が長かった。デモは最初に行くまでの心理的ハードルは高いけど、勇気を出して一度行ってみれば様子もわかる。慣れてしまえば、なんてこともなくなる。

一人で参加する人も多いし、途中参加も途中離脱もOKだし、周りの人と会話する必要もない。ウォーキングデモなら一緒に歩くだけ、スタンディグデモならそこに立っているだけで十分だ。意見を持った一人の人間として可視化される、それだけで価値のあることだと思う。
それに、普段自分の周りにいる人が例えばパレスチナのことなどに無関心な人ばかりでも、他に目を向ければそうでない人もたくさんいることも、デモに行けば実感できる。

日本はデモに対する偏見が強い国だと思う。デモをする人を白い目で見たり、近寄ってはならない異常な人扱いする人も少なくない。現地(イスラエルなど)に行ってやれ、などと馬鹿なことを言う人までいる。でも、そんな人たちのことを気にして萎縮しないでほしい。おかしいと思うことに声を上げるのは当たり前のことで、全然恥ずかしいことじゃない。

 

プラカードについて

私が最初の頃デモに行くのに踏み切れなかった理由の一つがプラカードの存在だった。プラカード用意しなきゃいけないのかな、でも作り方わからないな、無かったら浮くかな、などといろいろ考えてしまって。

結論としては、プラカードを持っていかなくても全然問題ない。そこで一緒に歩いたり立っているだけでも十分だし、少し早めに行ったら運営の方や親切な方が配ってくれることも多い。

そうは言っても自分のプラカードを持ちたい、でもどうしたらいいかわからない、という方に向けて、簡単なプラカードの作り方をいくつか紹介する。きちんとデザインされた紙を段ボールに貼り付ける、というのが一番正式なやり方なんだろうけど、それは少し手間がかかる、あるいはちょうどいい大きさの段ボールが家になかったりするのでもう少し簡単な方法を。

①硬質カードケースを使う
自分でデザインを考えるのはハードルが高いので、まずはSNS上でプラカード用の素材を拾ってくる。例えばX(twitter)上で「プラカード ネップリ」「プラカード データ」「プラカード プリント」などのキーワードで検索するといろいろ出てくる。それを家のプリンターかコンビニのネットプリントで印刷する。さらにその紙を100均でも売っている透明な硬質カードケースに入れるだけ。とても簡単。
サイズはA3が一般的だが、仕事帰りにデモに寄る場合はA3だと大きすぎると思う。会社に持って行っている鞄には入らないと思うので。だから休日用にA3、仕事帰り用にA4の2パターンのプラカードを用意しておくと便利かもしれない。

②段ボールにマジックで書く
家にある適当な段ボールを使う。大きさも形状もなんでもいい。画力に自信がなければ大きくメッセージを書くだけでいい。「FREE PALESTINE」など。なんでもいいので。

③大きめのスケッチブックに書く
スケッチブックなら一冊にいくつもメッセージを書くことができる。伝えたいことがいろいろある人、デモのタイプによってメッセージを使い分けたい人には、一冊で使いまわしができて便利だと思う。

 

コールについて

デモに行ったからといって、コールに参加しなければならないわけではない。黙って立っているだけでも問題ない。
気が向いてコールしてみたくなったらしてみるのもいい。コーラーの後に続いてみんなで同じ言葉を繰り返すだけなので、これもやってみたらすぐに慣れる。

どんなコールがあるか予めわかっていると戸惑わずに済むかと思うので、パレスチナ解放系のデモでよく出てくる英語のコールをいくつか挙げておく。

Free Free Palestine.
Free Free Gaza.
Free Free West Bank.
Free Free Rafah.

「Palestine」は「パーレスタイン」と読み、最初にアクセントが付く。「West Bank」はヨルダン川西岸地区のこと。


From the river to the sea,

Palestine will be free.

「From the river to the sea」はパレスチナ解放のスローガン。地中海からヨルダン川までパレスチナが占領から解放されて自由になる、といったような意味。日本語のコールだと「川から海まで自由を求めて/川から海まで解放するまで」などになる。
ちなみにこのスローガンはアメリカやドイツなどでは反ユダヤ的である、などとされて弾圧されたりしているようだ。それに比べると、デモで自由にこの言葉を発することができる日本の状況はまだマシと言えるかもしれない。


From the sea to the river,

Palestine will live forever.

上述の「From the river to the sea」より出現頻度は大分少ないが、こちらもコールで出てくることがある。


Stop stop genocide.

Stop stop the occupation.

ここで言うoccupationは占領のこと。


Ceasefire now!

日本語コールだと「今すぐ停戦!」になる。


Gaza Gaza don't you cry,

Palestine will never die.


◯◯,shame on you!

◯◯にはイスラエル、ネタニヤフ、岸田、上川、バイデン、USAなどが入る。


Boycott ◯◯!

◯◯にはイスラエル、スターバックス、マクドナルドなどが入る。
スターバックスとマクドナルドの何が問題なのかはこちらを参照。

 

デモの情報について

自分の気になるトピックについて発信している人をSNS上で何人かフォローしていればある程度情報は入ってくるかと思う。でも情報をまとめているアカウントやブログもある。

なお、それでも心理的、身体的、時間的、土地的な意味でデモに参加するハードルが高い人も多いかもしれない。デモ以外でも意見を表明する方法はいろいろある。例えば外務省やイスラエル・アメリカの大使館に意見を送ったり、イスラエル企業やイスラエル支援企業の不買運動に参加してみたり。できることをできる範囲でやることが大切だと思う。


関連記事
イスラエル支援企業のリストと不買運動のススメ


イスラエルの裁判とイエメンのこと

2024年01月17日 | 政治・社会

今、イスラエルが大量虐殺の罪により国際司法裁判所に訴えられている。原告は南アフリカの弁護団で、マレーシアなど主に多くの国(主に非西側)が支持している。
重要な裁判だが、日本のメディアはこのことをほとんど報じていない。そしてBBCなどの西側メディアは原告の言い分は無視し、イスラエル側の言い分のみを垂れ流しているようだ。ドイツとカナダはイスラエル支持を表明し、イスラエルは虐殺などしていないと主張しているようだ。自称・人権を重視する国、自称民主主義の国々の欺瞞がますます明らかになってきている。

さらに、アメリカとイギリスはイエメンの空爆を開始した。日本のニュースではこのことを無視するか、フーシ派を悪魔化してアメリカの攻撃に理があるように報じている。イエメンの行動はイスラエルによる虐殺に抗議するためのものであり、イスラエルがそれを止めさえすればいいだけの話なのに、英米はイスラエルではなくイエメンを攻撃することを選んだ。

こんなことで他国を空爆することが許されるなら、ロシアのウクライナ侵攻だって100%正当化できてしまうが(ロシア系住民が迫害されていたのは本当だし)、日本メディアではロシアは絶対悪である一方アメリカの行動には理があることにされる。なぜならアメリカは自由で民主主義的で正しい国ということになっているから。そして日本政府はアメリカにどこまでも付いていく方針なので、メディアもその意向に従っている。マレーシアのアンワル首相はハマースのテロ組織認定をめぐってアメリカから圧力を受けたことを議会で表明しているというのに、日本は本当に情けない。


パレスチナーイスラエル問題は単純な植民地支配の問題である

2023年12月09日 | 政治・社会

パレスチナとイスラエルの問題を語るうえで最低限全員が把握しておかなくてはならない基本的なことがある。問題の根本は、イスラエルによる75年間の占領にある、ということだ。このことは基本中の基本なのにもかかわらず忘れられ(あるいは無視され)がちで、2023年10月7日がこの問題の起点であるように語る輩が多い。
パレスチナーイスラエル問題の始まりは1948年、あるいはもう少し前。パレスチナ人はそれからずっと占領され、殺され、暴力を受け、自由を奪われてきた。これは西洋からの入植型の植民地支配である。
この問題を「複雑だ」という人は多いが、ごくごく単純でわかりやすい問題だ。このことを踏まえ、さらに「植民地支配は悪である」という認識さえ持っていれば、イスラエルを支持することなどできないはずだ。

ちなみに、パレスチナは2千年前はユダヤ人の土地だったのだから、ユダヤ人こそあの土地の先住民族であり、土地の正当な所有権がある、と主張するシオニスト及びその支持者は多い。しかし、2千年も前のことを持ち出されてもされは無茶な話だし、そのうえ今のイスラエル建国の中心となった白人系のユダヤ人たちは古代イスラエル人の子孫ですらない。二重に筋の通らない話なのだ。

ユダヤ人には苦難の歴史がある。それを理解すべきであり、イスラエルを支持するユダヤ人を責めるのは間違っている、と宣う「リベラル」もいる。最近は減ってきたが。
それに対しての答えは簡単だ。そんなことがパレスチナ人を迫害していい理由になるわけがない。こんなことを言う人はユダヤ人の視点からしか物を見ておらず、パレスチナ人を透明化しているのだろう。
さらに言えば、長年ユダヤ人を迫害してきたのは誰か。それはもちろんパレスチナ人ではない。ヨーロッパの白人キリスト教徒たちだ。かれらは自分たちがしてきたことのツケをパレスチナ人に払わせ、しかもそれを当然だと思っている。そして反発するパレスチナ人たちを「反ユダヤ主義者」と呼び、倫理的に劣った存在と見なして攻撃している。醜悪極まりない。

日本を含む西側世界では、ホロコーストの歴史は学校で教えられ、ほとんどの人が知っている。だがナクバ(災厄。イスラエル建国に伴うパレスチナ人の悲劇)のことを知っている人は少ない。ここからして既に非対称だ。また、障害者、性的少数者、ロマなども含む様々なマイノリティがホロコーストの被害者であるという事実が忘れられがちなのも問題だ。ホロコーストはしばしば「ユダヤ人の悲劇」としてのみ消費される。

イスラエルーパレスチナ問題に関する欧米日のダブルスタンダードはどこから来るのか。ユダヤ人の悲劇は深刻なものとして語られるのにパレスチナ人の悲劇は軽く考えられる、あるいは顧みられないのはなぜか。欧米の白人たちがユダヤ人(ただしヨーロッパ出身の白人系に限る)に対してはある程度の仲間意識を持っていて、パレスチナ人に対してはそうではないからだろう。

欧米日が植民地支配を本当に悪いものとは捉えていないせいもある。この国々は植民地支配を「した」側であり、受けた側の痛みには鈍感だ。実は反省もろくにしていない。ドイツは戦前のことについてきちんと反省しているとよく言われるが、ドイツが反省しているのは「ユダヤ人の迫害」であって、ロマを迫害したことも、植民地支配をしたことも大して反省してはいない。アイルランドは他のヨーロッパ諸国とは一線を画するイスラエルに厳しい態度を取っているが、それはこの国がヨーロッパの中では珍しく植民地支配を「受けた」側だからだろう。

この問題が「複雑だ」などと思えるのは、欧米人は先進的で正しい、だからかれらが支持するものが間違っているとは思えない、という無意識のバイアスがあるからだ。要するにこれも非欧米諸国に対する差別意識から来ている。

元いた人たちを追い出し、あるいは虐殺して自分たちだけの国を作ることが正当な権利だ、という理屈は「元いた人たち(パレスチナ人)」に対する凄まじい差別意識があってはじめて成立する。イスラエルはヨーロッパ白人の差別意識と植民地主義が生み出した怪物だ。建国されたこと自体が間違っていた。こう言うと極論と思われがちだが、建国の経緯を知ればそうとしか思えない。
植民地支配はクソである、という大前提をナショナリズムより上位に置いて置けば、そう言われたぐらいでショックなど受けないはずだ。植民地支配をした、あるいはしている側の国の人間(もちろん日本人も含む)は、自国はクソであると思っているぐらいでちょうどいい。国を心の拠り所にしたり国に誇りを持ったりすると、自国の犯した植民地支配に対する見方も歪んでしまう。

建国が間違いだったからといって、今いるイスラエル人が全員出ていくべきだと思っているわけではない。だがパレスチナ人には元の場所に帰還する権利があり、イスラエル人はそれを邪魔するべきではない。そしてイスラエルは名前も理念も異なるまったく別の国に生まれ変わる必要があるとは思っている。


関連記事
イスラエル支援企業のリストと不買運動のススメ
イスラエルによる虐殺と西側の欺瞞
戦後ドイツの姿勢とパレスチナ


イスラエル支援企業のリストと不買運動のススメ

2023年12月04日 | 政治・社会

イスラエルによるパレスチナ人迫害に抗議する方法として、デモ以外にもイスラエルの商品やイスラエル支援企業の商品をなるべく買わない、というものがある。これが意外に効果的で、南アフリカのアパルトヘイトが終わったのも不買運動により追い詰められたのがきっかけだ。

イスラエル支援企業のリストを見ると、世界の名だたる企業がこんなに、と驚く。欧米ではイスラエルを批判した人たちがそのために職を失うような事態が頻繁に起きていて、シオニストがいかに強い権力を持っているかを日々実感させられている。こういう状況を改善するためにも、イスラエル支援勢力の力を少しでも弱めたい。

ということで、イスラエル支援企業を項目別にまとめてみた。代替候補もできるなら挙げてみることにする。
項目は次の通り。クリックするとその場所に飛ぶ。

コンピューター映画通販会社動画配信サービスファストフード・喫茶店コンビニ飲料食品・お菓子 衣料美容・健康旅行サイト保険その他まとめ


コンピューター系
ボイコット対象…マイクロソフト、アップル、インテル、HP(ヒューレット・パッカード)、IBM、DELL
マイクロソフトとインテルは残念ながら避けるのは難しい。根性と知識があれば自作パソコン+Linuxという手もあるが、知識のない人には敷居が高いだろう。ここは無理しなくてもいいと思う。
HPはイスラエルの占領政策への加担の度合いが大きく、後述のBDS運動でも優先的なボイコット対象とされているので(→参考)、最低限HP製のPCは避けよう。


映画
ボイコット対象…ディズニー、ワーナーブラザース

ディズニーはイスラエル支援の声明文を出した。また、イスラエル国内の支援団体に資金提供したが、パレスチナの支援団体にはしていない。ハマースのみを非難し、イスラエルによる虐殺は非難していないので、スタンスは明らかだろう。
ここに挙げた以外でも、ハリウッドではイスラエルを批判した俳優(スーザン・サランドン、メリッサ・バレラなど)がエージェンシーを解雇されたり役を降板させられたりするような、言論の自由のない状態。そしてこれは今に始まったことでもない。ハリウッド映画全体をボイコット対象にしていいくらいだと思う。

代替案…ハリウッド以外の映画。インド映画や韓国映画や中国映画などはクオリティでハリウッド映画に劣ることはないと思う。


通販会社

ボイコット対象…Amazon
AmazonはGoogleとともにイスラエルに技術提供している。
代替案…ヨドバシ・ドット・コム、hontoなど

楽天はイスラエル企業と提携する日本企業のリストに載っているので微妙なところ。ただ、社長の三木谷氏はガザ支援に前向きでもあるので、Amazonよりは楽天市場を利用したほうがいいと思う。


動画配信サービス
ボイコット対象…アマゾンプライム、ディズニープラス
ディズニーとAmazonについては前の項目に書いたとおり。

代替案…U-NEXT、dアニメストア、Lemino、FODプレミアム、TELASA、アジアンドキュメンタリーズなど。
U-NEXTは月額が高いのがものすごくネックだけど、その分ポイントもたくさん付くし、見られる本数は圧倒的に多いし雑誌も読めるので満足度は高いと思う。
FODプレミアムは韓国ドラマの本数が多く、雑誌の読み放題も付いていて、月額料金も高くない(U-NEXTの半額)。TELASAは「相棒」がプレシーズンも含めて全話見られる。「科捜研の女」も。そして月額料金が安い。
huluはディズニープラスとのセットプランがあったりして多少つながりがあるので、ボイコット対象としては挙げないけどあまりお勧めもできないかもしれない。
Netflixについては、ボイコット対象に挙げられている場合もあり、評価が難しい。ただ、Netflixはナクバ(イスラエル建国に伴うパレスチナ人の悲劇)をテーマにした映画「Farha」を配信してシオニストの怒りを買ったりもしているので、私はボイコット対象には入れなかった。
アジアンドキュメンタリーズは娯楽系ではないので実際にはアマプラやディズニープラスの代わりにはならないけど、兵役拒否したイスラエル女性の話やヨーロッパからガザへ留学した医学生の話、危険を冒して運び屋をやっているパレスチナ人運転手の話など、パレスチナ/イスラエル問題を考える上で参考になる作品を多数扱っている。


ファストフード・喫茶店など
ボイコット対象…スターバックス、マクドナルド、バーガーキング、サブウェイ、ケンタッキーフライドチキン

スタバがイスラエル支援企業であることは昔から有名だった。ついこの間も、イスラエルを批判した労組を訴えたとか。それに、元会長のハワード・シュルツは熱心なシオニストだ。

マクドナルドも同様に昔からシオニスト企業として有名。ついこの間もイスラエル軍に食事を無償提供していた。
それに加え、マレーシアのマクドナルドは同社のボイコットを呼びかけていたBDSマレーシアを名誉毀損で訴えた。そこからマクドナルドボイコットの動きが国際的に加速している。(→参考)

代替案…ファストフードならロッテリアやモスバーガー。ロッテリアは値段もマクドナルドと大して変わらないくらい安いし、モスバーガーには大豆肉のハンバーガーがある。
喫茶店ならコメダ珈琲、上島珈琲店、カフェ・ベローチェなどスタバ以外に選択肢はいくらでもあって、スタバより安くて美味しかったりすると思う。チェーン店以外の個人経営の店なども含めて開発してみるのも面白いかも。


コンビニエンスストア

ボイコット対象…セブン・イレブン、ローソン

イスラエルのセブン・イレブンは現在イスラエル兵の応援キャンペーンを展開しており、身分証の提示で食品が半額になる。(2024/9/29追記 セブンイレブンはイスラエルから完全撤退したようだ。これは抗議活動の影響もあると思う。→参考)
ローソンは三菱商事(三菱重工はイスラエルの企業に出資している)の子会社。
ファミリーマートはイスラエルの軍需企業エルビット・システムズと提携する伊藤忠グループの子会社なのでボイコット対象だった。が、様々な方々の尽力や国際司法委員会裁判所の決定の影響もあり、伊藤忠はエルビット・システムズとは手を切った。

代替案…ミニストップ、セイコーマート、デイリーヤマザキ、駅のコンビニ(NewDaysなど)、ファミリーマート
 
 

飲料
ボイコット対象…コカ・コーラ、ペプシ、ファンタ、ネスレ、リプトン、BOSS、evian、sprite、トロピカーナ

コカ・コーラ社が出しているのはコーラだけではないので注意が必要。アクエリアス、爽健美茶、綾鷹、いろはす、などがコカ・コーラ社製。

代替案…スポーツドリンクならポカリスエット(大塚製薬)、お茶なら十六茶(アサヒ飲料)、お~いお茶(伊藤園)、コーラなら復刻堂のコーラ(ダイドードリンコ)、缶コーヒーならUCCなど。復刻堂のコーラはドン・キホーテやイオン、通販、Dydoの自販機などで買える。


シリアル

ボイコット対象…ケロッグ
代替案…Calbeeがいろいろ出している。NISSINのシスコーンもある。どちらもケロッグより安い。

スープ
ボイコット対象…クノール
代替案…ポッカサッポロの「じっくりコトコト」シリーズなど。

ピザ
ボイコット対象…ピザハット、ドミノピザ、パパジョンズ
代替案…有名どころだとピザーラなど。出前以外でも、スーパーなどにもピザは売っているのでそういうものを利用してもいいと思う。

ヨーグルト、お菓子、アイスなど
ボイコット対象…DANONE、Pringles、KitKat、OREO
代替案…上に上げた物以外。輸入品を避ければ問題なさそう。

衣料品等
ボイコット対象…ZARA、H&M、GAP、ルイ・ヴィトン、CHANEL、ラルフ・ローレン、ディオール、カルバン・クライン

ZARAのヘッドデザイナー、Vanessa Perilmanは2021年、パレスチナを差別し、イスラエルによる病院や学校の爆破を正当化する発言をしたが、今でもヘッドデザイナーの座に居座り続けている。また、2023年12月にはパレスチナ人の遺体を思わせる広告を出して炎上した。


美容系・健康系など

ボイコット対象…SABON、ジョンソン・エンド・ジョンソン、P&G、ニベア、ユニリーバ、DOVE、エスティ・ローダー、ロレアル

SABONはイスラエル企業。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは化粧水などのほか絆創膏、コンタクトレンズも出している。絆創膏は「キズパワーパッド」や「BAND-EID」と書かれているもの、コンタクトレンズはワンデーアキュビュー、アキュビューオアシス、2ウィークアキュビューなどを避ける。
代替案…コンタクトレンズならエアオプティクス、デイリーズアクア、メニコンなど。

P&Gはh&s、ヴィダルサスーン、パンテーンなどのヘアケア用品のほか、洗濯用品(アリエール、ボールド、レノア、さらさ)、おむつ(パンパース)、尿もれ用品(ウィスパー)、台所用洗剤(JOY)、消臭用品(ファブリーズ)なども出している。
代替案…洗剤ならナノックスなど。


スポーツ用品、靴など
ボイコット対象…PUMA、ティンバーランド、ナイキ、アディダス
特にPUMAはイスラエルの違法入植地のチームを支援しているのでボイコット優先度高し。(12/24追記 PUMAはイスラエル代表チームとのスポンサー契約を2024年以降更新しないことになった。これはボイコットの成果だと思う)
代替案…アシックス、ミズノなど

旅行サイト
ボイコット対象…ブッキングドットコム、EXPEDIA、エアビーアンドビー(Airbnb)、トリップアドバイザー

上記4社はイスラエルの違法入植地のホテルや観光スポットを紹介し、利益を得ているとして人権団体アムネスティ・インターナショナルから非難されている(→参考)

保険
ボイコット対象…AXA
ボイコット優先度かなり高めの要注意企業。(→参考)

その他
ボイコット対象…Google、ソーダストリーム、日本エヤークラフトサプライ、住商エアロシステム、海外物産、三菱重工、川崎重工、ファナック、トヨタ、日本アドシステムズ(NAS)、VOGUE、Coleman、LEGO

ソーダストリームはイスラエルの企業。ボイコット優先度は特に高い。
代替案…炭酸水メーカーならドリンクメイトなど

Googleは通販会社の項目にも書いたとおり、Amazonとともにイスラエルに技術提供している。Googleに対して不買は現実的に難しいけど、こういう巨大企業がイスラエルを支援していることは覚えておくべきだと思う。

ファナックはイスラエルの軍需企業にロボットを売っており、そのロボットを使用してイスラエルの武器が生産されている。

川崎重工・住商エアロシステム・日本エヤークラフトサプライ(NAS)・海外物産はイスラエル製攻撃型ドローンの輸入代理店。この4社はBDS Japan BulletinからもBDSターゲットとすることが呼びかけられている。
また、関連企業として次の企業の消費者ボイコットが求められている。(→参考)

ボイコット対象…カワサキモータース、サミット(スーパーマーケット)、TOMOD’S(ドラッグストア)、J:COM(通信会社)、ティーガイア、QUOカード、UNICase、フェイラージャパン

カワサキモータースは川崎重工グループの企業。他は住商関連企業。


まとめ
企業名に注意することに加えて、食品や飲料の場合は産地を確認してイスラエル産のものを避けることも重要。特にグレープフルーツやレモンなどの柑橘類には要注意。
その他に、イスラエル企業と提携する日本企業のリストも見つけたので、こちらも参考にしてほしい。

ちなみに、イスラエルの占領等を終わらせるためにイスラエルに対し様々な圧力をかけるBDS(Boycott, Divestment, and Sanctions)運動というものがあり、BDS Japanという団体もある。BDS JapanはX(twitter)やnote、FacebookやInstagramもやっているので、気になった方はそちらも是非見てほしい。

ボイコットの話をすると、関係ない従業員が被害を被る、かれらの生活のことはどうしてくれるんだ、という理屈でイチャモンを付けてくる人がいる。それについての答え。
そもそも、潰れている会社などいつでもたくさんある。特に飲食店は。潰れそうな店の従業員のことを考えてお前は利用してあげたりしてるのか、絶対してないだろ、と思う。マックやスタバを利用する代わりに他の店を利用すればそっちの従業員も助かるし、何も悪いことはない。マックやスタバのせいで潰れるところだった店を救うことだってできるかもしれない。

ボイコットは完全な形ではできなかったとしても(例えばマイクロソフトやインテルやAmazonを避けることができなかったとしても)、やらないよりはできる範囲ででもやったほうがずっとマシだ。インテルの入ったパソコンを使っているくせに、みたいに揶揄してくる連中の言うことを間に受ける必要は全く無い。かれらはそう言って何もやらない自分を正当化しているだけなので。