場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

「法医学教室の事件ファイル47 30周年記念スペシャル」感想

2020年05月26日 | 映画・ドラマ

まず思ったのが、これでサスペンスでの一條さんの生存率が少し下がってしまったな、ってこと。サスペンスでは滅多に死なない一條さんがまさか死ぬなんて。

前回のテレビ出演時は犯人で、しかも犯人と分かる前から出ずっぱりでメッチャおいしい役だったのにな。推しが犯人って嫌な人もいるらしいけど私はむしろどんどんやってほしい。犯人役っておいしいと思うので。そういうわけで犯人役だったらいいなと思って見てたんだけど、残念ながら死体役の方だった。
若干嫌な予感はあった。そして深夜に電話をかけてくるシーンで「あ、これ死ぬわ」と確信した。

でも出番自体は割と多かったかな。中尾彬よりも多かったと思う。死んでからも回想シーンには出てきてたし遺体としての活躍(?)もあったので画面に映っていた時間は割と長めだった。こういうコンセプトのドラマなら死体役もまあアリっちゃアリかも。

それにしても30歳設定って……。30年がキーワードみたいになってたからその年齢にも何か意味があるのかと思ってしまったじゃないか。わざわざ実年齢より10歳も若い役をやらせるからにはきっとあの年齢に深い意味が……と思いきやなんの意味もなかった。
たとえば30年前の被害者が死の直前に残した子供で、父の死の真相を探るべくあの会社に潜り込んでる、とかそういう話かと思ったんだ。つまりあの記者と実は親子でいろいろ連絡を取り合っていた、とか。全然無関係だったけど。

ちょっと嬉しかったのは、階段からの転落死というサスペンスでよくある死因についての考察が入っていたところ。なんでサスペンスだと階段から落ちたくらいで人がポンポン死ぬのってずっと違和感があったから今回そこに突っ込んでくれてちょっと嬉しかった。
その代わり主人公が一人でノコノコと犯人に会いに行って殺されそうになるという、実にサスペンスらしいツッコミポイントはしっかりあったけど。

今回の役はいつもの一條さんっぽくなかった。どこがって、一番は死んでしまうところ。いまだに仮面ライダーガイのイメージで見ている人にとっては意外だろうけど一條さんがサスペンスで死ぬのはめちゃくちゃレアケースなので。
これまでも死体になったことはなくはないけど珍しくて、犯人に襲撃されるけど危機一髪のところで助けが入ったり、犯人から襲撃されて意識不明の重体になるけど息を吹き返したり、脅迫という死亡フラグを立てても自分は死なずに脅迫された人の方が死ぬ、とか驚くべき不死身っぷりを色々見てきたので。
あとは自分が間接的な原因となって妻や恋人などが殺されたり逮捕されたら完璧にいつものパターンと言える。

最近の一條さんのサスペンスでの扱いの良さは科捜研の女>>>>遺留捜査>>今回かな。2018年の「遺留捜査」を最近のものとしてカウントしなきゃならないのが悲しいところだけど。もっといろいろ出てほしいな。金井勇太か笠原秀幸くらいのポジションになってほしい。


人種の多様性とステレオタイプ

2020年05月23日 | 政治・社会

セーラームーンを日本人らしく? 描いたファンアートがプチ炎上していたのを見た。

批判者の意見には白人、又は欧米人がステレオタイプなアジア人像を押しつけている、みたいなのも散見された。あのファンアートを描いたのはクアラルンプール(以下KLとする)の人なんだけどな。KLがどこにあるのかも知らない人が多いようで、KLの知名度の低さにちょっとションボリしてしまった。
KLってマレーシアの首都、つまり東南アジアなんだけどね。しかもKLの人口比率を考えるとあの絵を描いた人は中国系、つまり日本人の多数派と同じ東アジア系の容姿を持つ人である可能性も高い。白人である可能性だってなくはないだろうけど、かなり低いんじゃないだろうか。

その作者の他の絵もいろいろ公開されていたので見てみたけど、日本の一般的なオタクが見て美しい、可愛いと思うような絵はそもそもあまり描いていなかった。具体的に言うと特別ハンサムではないマッチョな男性の絵がほとんどで、あのセーラームーンだけ異質だった。
それを見るとあのセーラームーンの造形は悪意を持って描かれたものではないのがわかるし、無意識下の差別意識が漏れ出てしまったような感じもしない。あの絵自体は何も悪くないし、あれはあれで可愛い。むしろ問題なのは、元のセーラームーンは白人に見える、これこそがアジア人らしい正しい姿だという(作者本人ではなくあのファンアートを見た人の)コメントのほう。

あの描写がステレオタイプであると批判している日本人にも問題発言がかなり見られた。日本人をステレオタイプに描くなと言いながら、同じ口であれは大陸人に見えるとか中国人に見えるとか。これで矛盾を感じていないのがすごい。自分は当然のように中国人をステレオタイプで見るけど日本人様は特別、ってこと? 中国の方が国土が広くて人口も多くて、当然狭い島国の人間よりもっと多様性があるとは思わないのか。

日本の漫画やアニメのキャラクターが白人に見える、というのは実際白人からよく言われているらしいが、これは多様性を指向しているようで実は差別的な発想だと思う。白人の姿が標準、と無意識に思っていて自分が思う他の人種の特徴が顕著に現れていなければそれを白人とみなす、というような。

最近の典型的なアニメキャラの顔の造形を見ると、目は大きく、顔の凹凸は少なく、鼻はあるかないかもわからないくらい小さい。全然白人的じゃない。特に鼻が小さいっていうのはかなりアジア的な特徴では。
ただし昔の漫画だと、「エースをねらえ!」のお蝶夫人や「ガラスの仮面」の亜弓さんは私の目から見ても白人に見えるけどな。鼻も高いからかな。

そもそも白人的、とされている特徴が本当に白人特有のものなのか、っていう点も気になる。
手足の長さだったら平均的に一番長いのはアフリカ系だし、目が大きいってのも実際は白人的特徴ではない。目の細い白人なんていくらでもいる。白人は目が大きい、という先入観を外して見てみればすぐにそのことに気付ける。
たとえばベッカム。白人らしく見える容姿で、そして目が細い。混血でもなんでもない東アジア人の私と比べてもかなり細い。
東アジアでも目のパッチリした人はそれなりにいるし、東南アジアだったらそれが標準。アフリカ系だったら白人と違って目の細い人なんてほとんどいないのでは?

鼻が高いって特徴はアラブ系にもあるので、私が思う白人らしい特徴は顎が割れてる人が多いってことかな。東アジアでもそういう人はいるにはいるけどかなり少ない。目の大きい人よりもずっと少ない感じがするので。
そして顎が割れている男性は欧米だったらセクシー、みたいに肯定的に受け取られることが多いらしいけど日本だったらマイナス要素とされることの方が多いよな。

そういうわけで私はアニメや漫画のキャラが白人に見えるって意見には否定的だ。それに美の基準が白人寄りになっていて、非白人でも白人に近いタイプが美しいとされるって意見にも。白人系の混血タレントが重宝されたり白人が美しいものだという先入観があったりするのは確かだけど、日本で受けている芸能人などの顔立ちが白人っぽいかというと全然そんなことはないし、さっきも書いたけど目が大きいってのは白人的特徴ではないし。

ただし、日本の漫画やアニメやゲームなんかに出てくる人種の比率については色々思うところはある。特に、基本的に肯定的に描かれるギャルゲーや乙女ゲーの攻略対象は日本人じゃなかったら大体白人、稀に中国人って感じじゃないかな。 アフリカ系、アラブ系、インド系が出てきた例はあったんだろうか? まあその手のゲームは星の数ほどあるから私が知らないだけであるかもしれないけど、かなりレアケースと言えるのではないかな。

私が今やっている「魔法使いと黒猫のウィズ」ってソシャゲもそう。キャラクターが(名前から推定して)白人っぽい人ばっかり。日本人よりも白人が多い。アラブ系っぽいキャラクターは少し出たけどアフリカ系は未だゼロじゃないかな。ゲーム自体は面白いと思うからやってるけど、そういうところ(+キャラクターの男女比率と女性陣の年齢と露出度)にいつもモヤモヤしてる。

そういう意味で言うと、少し昔の漫画だけどカードキャプターさくらで主人公の彼氏が中国人だったことはいい意味で新鮮に感じられた。特に少女漫画では、美しくまたはかっこよく描かれる外国人と言えば白人と相場が決まっている、ように少なくとも私には感じられたので。その程度の描写が新鮮に感じられてしまうっていうのは少し悲しいところだけど。
もっと昔の少女漫画だと欧米が舞台で登場人物のほとんどが白人、みたいなのが多かったような印象がある。漫画のことにあまり詳しくないからあくまでも印象の話になるけど。

今はどうだろう、って考えるけどあまり変わってなさそうな感じがするな。下手したら後退しているかも。漫画のことにあまり詳しくないからはっきりしたことはわからないけど、ちょっと韓国人や中国人のキャラを出すと国士様たちがギャアギャア言う傾向は昔より強まっているような。ネット文化が生んだ悪しき影響力、なのかな?


→根深い白人コンプレックス問題


維新も自民も支持しません

2020年05月19日 | 政治・社会

最近、メディアの吉村知事持ち上げがすごい。「モーニングショー」も例外ではない。PCR検査の重要性を訴え、政府の対応にも批判的だったように見えた岡田教授もなぜか吉村にはかなり好意的で、ろくに検証もせず「大阪はきちんと検査している」などと言って絶賛している。

時々政府批判めいたことを言っているのも吉村が受けている要因の一つなんだろう。おかげで安倍政権に不満を持つ層をかなり取り込んでしまった。維新は自民の補完勢力なんだが、それに気づかない人も多いようで。「#検察庁法改正案に抗議します」タグを賛同の意味で使いながら吉村を賞賛している人も何人か見てしまったし、なんだかな。

反安倍で自称左派の私の両親も「吉村知事は頑張っている、たとえ右翼でもそこは認めるべきだ」と言っている。そして吉村がテレビに出まくっていることも、松井の雨ガッパの件も限りなく好意的に解釈している。
あれを頑張っていると言うなら、他のほとんどの知事だって頑張っていると思うんだが。吉村が他の知事と比べて特別頑張っていることってテレビでの宣伝以外になにかあるか? いや、ない。

維新が自民の補完勢力だと気付いていない層は右派の中にも少なくないらしく、思想的にはそっくりなのになぜか吉村を敵視している人をネット上で何人も見てしまった。
維新が自民よりも左寄りだと認識している人がときどきいるが、とんでもない誤解だ。維新は自民以上に純度の高い極右政党で、自民にはたま~に混じっている多少リベラルな議員も多分いない。

それでも維新を敵視する排外主義者の存在が不思議でならないのだが、なんだろう、元々は思想的に近いから安倍支持になったはずなのにいつの間にか安倍のファンになり、安倍の地位を脅かそうとする者はたとえ思想的に近くても敵、みたいな感じになってしまったのかな。
吉村なんか少女像にケチをつけてサンフランシスコとの姉妹都市を解消したような歴史修正主義者だよ。お前らにとっては同志じゃないか、支持してやれよ、と思ってしまう。


吉村という詐欺師

2020年05月06日 | 政治・社会

最近安倍政権への批判をテレビでもよく見かけるようになってきたと思ったら今度は維新、特に吉村がテレビでめちゃくちゃ持ち上げられている。ネットを見ても吉村のファンは多い様子だし、今朝のモーニングショーでも絶賛されていて気持ち悪かった。

まあやってる感アピールは上手いよなあの人は。言い方が力強くて自信に満ち溢れてる感じだからなんとな~く頼りになりそうに見えてしまうんだろう。多分それは幻想だけど。

特にひどいと思ったのはパチンコ店の吊るし上げ。こうやって他者を悪者にして支持者に叩かせる。きちんと補償すればパチンコ店だって休めるのにそれをする気もない。今まで大阪の福祉をさんざん削ったツケが回ってきたのに、そういった自分の過ちには言及しない。本当に最悪。

で、政権批判っぽいことをしてみせるから安倍に愛想を尽かしてきた人たちがコロッと騙される。いや、騙されてるわけじゃないのかな。あの人たちは結局、福祉を削りまくって弱者を叩いてくれる右翼が大好きなのかもしれない。あのパチンコ店いじめを見てなお吉村を支持できる人たちなんてそうとしか思えないし。
安倍政権が倒れたってその代わりが維新じゃなんの意味もない。維新なんて野党じゃなくて自民の補完勢力だしな。橋下や吉村が総理になんてなろうもんなら多分今よりもっとひどいことになる。

「#吉村寝ろ」なるTwitterのタグにもウンザリ。吉村は確かに忙しいは忙しいんだろうけど、テレビ出演で忙しいだけじゃないのか? それに感染症対策を本当に真剣にやっていたら毎日テレビに出てるような暇はないと思う。

政府や東京がひどいのはわかるけど、その比較対象として?取り上げられるのがなぜか大阪ばっかり。他に知事なんて何人もいるのに。鳥取や和歌山なんか大阪よりよっぽどきちんとやってるのに取り上げられることが少ない。もっと大都市がいいって言うなら愛知や兵庫だって大阪よりちゃんと検査してるぞ。コアな吉村支持層は愛知県知事が大嫌いみたいだけど。