場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

ドラマ「ナオミ」Last Lesson感想

2018年01月26日 | 映画・ドラマ

学校は勉強だけ教えてくれればいい、課外活動なんて大嫌いだから余計なことすんな派の私としては、あの大縄をもし自分がやらされたら嫌だろうな、と思ってしまった。参加拒否なんかできない空気なのも怖い。

クライマックスの教師・生徒全員集合のシーンは気持ちが盛り上がるよりも引いてしまった。あまりにも嘘くさすぎて。教師たちにとっては突然のリストラなわけで、生活のかかった問題だから必死になるのも無理はないが、こんなギリギリで約束を破られた相手の校長も可哀相。

ところで年度の途中での合併ってありえるのかな? 直前まで教員や生徒に告知しないなんてことも現実にはなさそうな気がするんだが、どうなんだろう。

私の出身高校も、私が卒業した数年後になくなったけど、特になんとも思わなかったな。学校がなくなる=人生を消し去られるって発想に驚いた。学校にそこまで思い入れる人の気持ちはちょっとわからない。

ってことで最終回はあまり共感できず、終始冷めた目で見ていた。こんな自分はそもそも学園ドラマを見るのに向いていないんだろうな。

昔は学園ドラマが結構好きで「金八先生」とかよく見てたのに、ある時期からぱったりと見なくなった理由を思い出した。生徒たちの集団行動に違和感があったんだ。
最初はバラバラだったクラスがひとつになるというのは、一般的には好ましい状況なのかもしれない。でもそれが生徒一人一人の個性を殺している感じで私は嫌だった。

あんな短期間で全員があそこまで藤堂先生に従順になるって、素直すぎるだろ。生徒は統一した意思を持つ集団じゃなくて、それぞれの思惑を持った人間なんだから。
「今を生きる」のラストで立たない生徒がいたように、最後まで先生に同調しない(反抗的というほどでもなく、先生に対して冷めているような)生徒が数人はいたほうが現実的だと思う。

私が学園ドラマで好きだった要素は、いろんなタイプの少年少女が出てきてそれぞれに悩みを抱えているところ。特に自分も未成年だった頃は自分に似たタイプの生徒を探して共感しつつ見るのが楽しかった。その悩みが簡単に解決したり、先生に導かれて彼らが変わっていく姿が見たかったわけでもない。だから先生にはあんまり興味がなく生徒のほうばかり見ている……のが常なんだけど、今回は藤堂先生のキャラが濃すぎてそっちに目が行ってしまった。

藤堂先生は冷めてんだか熱いんだかよくわからないところが魅力だったのに、終盤はすっかり普通の熱血教師みたいになってしまったのがちょっと残念だったな。メインの三人が終盤は馴れ合いすぎだったのも私としては残念。初期のちょっとピリピリしたムードが好きだったから。単純で流されやすそうな矢代先生だけならともかく、クールな甲斐先生までっていうのがなあ。

先生たちはなかなかいいキャラしてた。生徒は……若干のキャラ被りが見られたかな。家が金持ちだけど親に構ってもらえなくて悩んでいる女の子が二名。気の弱いいじめられっ子が二名。もうちょっとバリエーションがあってもよかったかも。

いろいろ文句もあったけど、全体として好きか嫌いかと言ったら、何故か好きな方だったりする。一條さんが可愛かった、とかそういうしょうもない感想を抜きにしても、音楽やオープニング映像はかなり好みだし。


→Lesson1~9感想


ドラマ「ナオミ」Lesson 10・11感想

2018年01月20日 | 映画・ドラマ

第10話は一條さんの出番がものすごく多いのは嬉しいんだけど、残念ながら今回の藤堂先生のやり方に全く賛同できなかった。

ボクシングは危険なスポーツだ。素人が教えて短期間のうちに試合に出すなんて、あってはならないこと。常識がどうとかいう問題じゃない。人命に関わることなんだから。素人がしゃしゃり出てくるなって言ってたライバルコーチが憎々しく描かれていたけど、彼の言うことも一理あると思う。
それに、本人がやりたいと言い出したのならならまだしも、先生の発案により半ば強制のような形でやらされているからな。断る権利はもちろんあっただろう。でも藤堂先生のような圧の強い教師にやれと言われて、気の弱い生徒が断れるだろうか?

試合中の対応もまずかった。保がなんと言おうが、さっさとタオルを投げるべきだった。保のプライドだって大事だろうけど、一番大事なのは体のことだろう。責任を取らされて辞めさせるのは当然じゃないかな。後で「保がタオルを投げるな言ったんだから藤堂先生は悪くない」みたいな展開になったのに驚いたし、藤堂先生もたまには反省ってものをしてほしい。

作り手もこういうのを全肯定しているわけではないと思う。甲斐先生は一貫して反対していたし、保が勝ってそのままハッピーエンド、とはならずにその後倒れてしまうという展開になったのは、藤堂先生のやったことは危険なんだ、だから絶対に真似するないう視聴者に対する警告のようにも思える。

それと、これは第5話(放送局乗っ取り回)でも思ったことだけど、いじめ問題の扱い方にもちょっとモヤモヤする。解決方法がいじめっ子の根性を叩き直すことじゃなくて、いじめられっ子が強くなることだからな。
いじめてた奴らは最低だし、そいつらこそが問題だと思う。辻茜に対して、空気吸うなとかものっすごい暴言吐いてた生徒がいたことが私は忘れられない。狂言誘拐なんかよりこっちのが悪質だと思うけど、誰も問題にしないし本人も全く反省しないまま終わる。いじめっ子お咎めなし。
そもそも気の弱いいじめられっ子って属性のキャラを出したかっただけで、いじめが存在することは大した問題だと思っていないのかもしれない。いじめられっ子の心の持ちようこそが大事なんだと。
それって、いじめはいじめられる側の問題だと言ってるようなもんじゃないだろうか。自尊心や対抗できるだけの気力も奪われてしまうからいじめは怖いのに。

まあ、それはそれとして、このドラマでの一條さんの扱いは結構良かったな。男子生徒の中では。主役回があるレギュラーの男子生徒って神谷と保の二人だけだし、保メイン回はラスボス(安達薫)攻略後という最高のタイミングだし。保が倒れたまま第10回が終わったことで、第11回でも微妙にスポットが当たって、不謹慎ながらちょっとおいしいな、と思ってしまった。

保について一つだけ不思議なのは、いじめられっ子で自分に自信がないくせに好きな子にラブレターを書くような度胸はあること。そういう子って普通、自分なんかどうせ嫌われてるだろうと思って恋愛面でもすごく臆病になってしまうもんだと思うんだけど。

保にラブレターをもらってた女の子、どっかで見たような気がしてて、金八先生第5シリーズに出てきた友子かな? と思って調べてみたら、ビンゴ。かなり昔に見たドラマだったのに、結構覚えてるものなんだな。風見さんより友子のほうがキリッとした感じで好き。金八先生にビンタしたシーンが印象に残ってるんだけど、あれアドリブだったんだな。

第11話は、みんなもっと保のこと心配してやれよと思った。風見さん以外はクラスの存続のことと藤堂先生の進退のことで頭がいっぱいみたいだったけど、保は生死の境を彷徨ってたんだぞ。あと、最終的に目を覚ましたのはいいとして、後遺症が残る可能性だってあるんだからまだ安心できないのでは。


→Last Lesson感想


ドラマ「ナオミ」Lesson1~9感想

2018年01月18日 | 映画・ドラマ

藤原紀香主演の学園ドラマ。若かりし頃の一條さんが生徒役で出ているということでずっと気になっていたんだけど、DVD化もされていないし、20年近く前のドラマなんでもう見られないだろうと半ば諦めていた。そうしたらフジテレビオンデマンドで見られることが最近わかったので見始めた。ありがたや。

主人公の藤堂先生の言動には最初かなり引いてしまった。未成年である男子生徒を男として見ていて、そのことを隠そうともしないのに開いた口が塞がらなかった。特定の生徒に名刺を渡すのもかなりアレだけど、いきなりキスするのは完全にアウト。

それでもこの先生、妙に魅力的なんだよな。あの堂々として自信満々な態度と、何を言われても決して怯まない鋼メンタルがかっこいい。
「男にしか興味がない」なんて言ってる割に女子生徒の面倒も結構親身に見てるよな。エピソードのほとんどが女子生徒の悩み解決話だし。男子生徒に対するセクハラさえなければ、普通にいい先生だと思うんだ。そのセクハラが大問題なわけだが。
第8話では痴漢シーンがコメディタッチに描写されていたりしたし、そういうところはちょっとなあ、と思う。まあ昔のドラマだと思えばスルーできる……かな?

あと、何話も見ると、ご都合主義展開なのがちょっと気になってしまうかな。第10話はみんなの前で親子喧嘩したら長年のわだかまりが解けてすぐ分かり合えて、拍手までもらえるのが都合良すぎ。

でも、なんだかんだ言いつつも結構楽しく見られた。音楽がかなり好みだし(特にボーカルのないオープニング曲)、脇役の先生たちもいい味出してる。
主役の三人のナオミ先生の中だったら、私はクールな甲斐先生派かな。藤堂先生もいいけど、甲斐先生はセクハラしないしね。矢代先生は一番無個性だな。

お目当ての一條さんは、女子にいじめられている気の弱い生徒の役だった。髪は長めで、ちょっと女の子みたい。いつも下を向いていて、猫背で、同級生にも敬語。そしてボクっ子。一條さんの役柄としては今まで見なかった感じ。敢えて言うなら「仮面ライダー龍騎」第15話に出てきた、いじめられっ子に擬態した芝浦にちょっと似てるかな。
第2話でちょっとスポットが当たって、ここで一條さん話来るかなと思ったんだけどなかった。でも終盤にスポットが当たるほうがおいしいかも。

生徒役だとその他に小池栄子がいたりして、ちょっとびっくり。生徒で一番出番の多かった黒坂真美は、「美女と男子」の脇役で出ていたことを思い出す。この頃はこんなに目立つポジションにいたんだね。
一番驚いたのは、第5話で津田寛治がほとんどモブに近い役で出てきたことかな。昔のドラマはこういう発見があるのが面白い。

第10話はいろいろ思うところがあったのと、一條さんがメインの回ということで、別記事にて。


→Lesson 10・11感想


池波正太郎時代劇 光と影 第七話「狐と馬」等感想

2018年01月11日 | BSジャパン時代劇

久しぶりに好みの話が来た。池波正太郎原作は合わないな、と思っていたところだったので嬉しい誤算。

話の展開は全く読めず、バッドエンドになるのでは、と不安になっていたところにあの爽やかなハッピーエンド。馬之助が川に落ちたと聞いた時のみんなの嬉しそうな顔が最高だった。馬之助、愛されてるんだね。
構造も、いろいろ詰め込み過ぎなここ数話の傾向とは違ってシンプルで、話の軸がブレていなかった。

優しい世界だったな。誰も死なないし、不幸にもならないし。仕事ができなくても元の馬之助が好きだ、人の価値は仕事ができるかどうかで決まるわけではないって殿が狐に言うシーンにはジーンと来た。
仕事ができなくてボーッとしてるとみんなから邪険にされたりいじめられたりすることのほうが多いと思うんだけど、ここではそんなことはない。馬之助の人柄もあるんだろうが、周りの人たちもみんないい人だよね。殿もその息子も、家臣たちも。

馬之助役の人は今回初めて見たんだけど、途中の演歌番組のCMに出てきてビックリした。演歌歌手だったのか。ボーっとしてるときと、狐に取り憑かれた時の演じ分けが上手くて、とても(多分)本業じゃない人とは思えなかった。狐になってから顔つきが急に変わったように見えたのは演技のせいだけじゃなくてメイクがさりげなく吊り目になっていたからっていうのもあるんだろうけど。

同日に放送された二本目の「医者と毒薬」の方はあまり好きな話ではなかった。「狐と馬」とは打って変わって人間の汚い部分が全面に出たようなドロドロした話で。どうしてこの二本をセットにしようとしたんだ。ラストがちょっとなあ。人を殺そうとしたのに何のお咎めもなく出世してるし、主人公に都合のいい話だったな。


英語多読にはまってしまった

2018年01月02日 | その他

私は以前、TOEICのPART7に対する苦手意識が強くて、いつも英文の洪水に晒されて試験終了前に気力を根こそぎ奪われ、試験終了後一週間は英文を見るのも嫌になるような状態になっていた。
これは英語に慣れていないことが原因だ、勉強のときだけでなく、普段から英語に慣れ親しんでいればこんなことにならないのでは、と思い立って多読を始めることにした。私は読書が好きなので、普段読んでいる日本語の本の替わりに英語の本を読むだけの簡単なお仕事。

長いものを読んで挫折したことが何度かあるので、最初は確実に読めそうなGraded Readers(英語学習社用の、レベル別で短めに作られている書籍)から。短いものでも一冊読んだという達成感は得られて、それが次へのモチベーションにもつながっていった。
Graded Readersは割高なので新品ではなくBOOKOFFで買うことのほうが多かった。Penguin Readersも結構読んだけど、一番好きだったシリーズはOxford bookworms。黒で統一されたデザインも、字体も好み。ラダーシリーズは多読教材としてよく勧められるけど私はあんまりピンとこなくて、一冊も読まなかった。せっかく英語を読もうとしてるのに日本語が出てくるのがなんか嫌で。

そうやって何冊か読んでいたら、英語に対する感覚も変わっていった。今までは英語を読む=勉強で軽い苦行のようなものだったのが、だんだん娯楽みたいな感じに。英文を目の前にした時の変な気負いもなくなった。そして700点の壁が越えれないまま何年も足踏みしていたのが、短期間で一気に100点アップした。

Graded Readersのlevel6も読めるようになってきてから、今度は児童小説に移行していった。大人用の本を読めるほどの英語力はまだないので。
それで改めて実感したのが、児童書は大人が読んでも面白いものなんだってこと。それに今まで読めなかったものが読めるようになるって意外と楽しい。

多読用にKindle(一番安いモデル)を購入したこともプラスに作用した。Amazonは洋書が豊富だし、安い本は本当に安い。気になった本は買う前に無料サンプルを落とすこともできる。思い立ったらすぐ買えるし、単語は瞬時に調べられるし、場所を取らないし、本当に手軽に読めるようになった。そして尚更はまっていった。

小説も面白いんだけど、特に好きなのはWho wasシリーズ。日本で言う伝記のような感じのもので、コラムもあったりして子供の頃読んだ伝記の本より面白い。歴史の勉強にもなるしボリューム少なめ、難度低めで挿絵もあるので頭に入りやすい。ただ、本当にすぐ読み終わってしまうのでもう少し安ければな、と思わないでもない。

ネットでよく見る多読のアドバイスとして、「単語を調べないほうがいい」というのがある。これについては、私は賛同しかねる。一度そうやってみたことがあるけど、肝心なことがわからないまま話を進めなければならず多大なストレスになった。
わからない単語を全部調べていたら時間がかかってしょうがないかもしれないけど、ストーリーの流れ的に重要そうな単語でわからないものがあったら調べるべきだと私は思う。全く調べなかったら英単語の知識も増えないしね。