一子さんのお父さんはここで退場か。前回一番面白いと思ったのがお父さんのボケだったのに、もう見られなくなるのは残念。これからますます惰性で見ることになるな。
「じゃあ見るなよ」って自分でも突っ込みたくなるけど、途中まではすごく面白いと思ってたし、結末は気になるから多分最後まで見る。
ひのでプロの復活。アツい展開のはずなのに、だんだん気持ちが冷めていっている自分に驚く。
ひのでプロは好きだったよ。第一部でメンバーにとても親しみがわいたし、潰れたときは寂しかった。
でも復活してほしいとは微塵も思わなかったんだよな。社長はいい人だけど無能だったし、潰れるべくして潰れたと思う。むしろ、よくこれまでもっていたなと。
あんなわかりやすい詐欺に騙されたのが悪いのに、遼やたどころが事務所が潰れたのを斑目社長のせいにしていたのも解せなかった。全部並木社長が悪いだろ。
ひのでプロはアットホームで居心地のいい事務所だったけど、だからこそ生ぬるかった。環境を変えられたのは、遼にとっても他のメンバーにとってもいいことだったと私は思っていたんだけどな。
どこにも所属していなかったたどころが戻ってくるのはいい。でも、別の事務所に移っていた声優さんと手タレさんまで今いる事務所をやめて新生ひのでプロに入ると聞いたとき、正直なところドン引きした。
ここは喜ぶべきところなんだって言うのはわかるんだけどね。私はひねくれてるのかな。
視聴者には見えないだけで、彼らは新しい場所で彼らなりの人生を歩んで、新しい人間関係も築いていたはず。特に声優さんはあんな弱小芸能プロより声優専門の事務所のほうがはるかに有利だったんじゃないかな。
こんなところで仲良しごっこなんかしてる場合じゃないだろ、だから君たちはいつまで経っても二流なんだよ、とどうしても思ってしまう。
声優さんや手タレさん、それに由実さんもそうかな。彼らが自分なりの考えを持って生きている一人の人間じゃなくて、主人公を持ち上げるためだけに存在している都合のいい人のように見えしまって、なんだかモヤモヤする。
旦那が実の妹と浮気とか、右京が悩んだ末引退とか、お父さんの死とか、シビアなところは妙にシビアだから、余計にご都合主義が気になる。
向坂遼が役者として成長していく姿も、もう少し丁寧に描いてほしかったかな。20回もあるからその辺りは結構期待していたんだけど。
第一部はそういう観点から見てかなりいい感じだった。失敗しながら少しずつ前進していく姿が見られたから。ワークショップ以外で芝居の鍛錬を積んでいる描写が全く出てこないのは気になったけれども。
第二部も、途中まではよかった。開始早々、あっさりゴールデンの主要キャストに選ばれたときは「おいおい、うまく行きすぎだろ」って突っ込んだし、それでも不満そうな、謙虚さに欠ける遼にもイラッときた。でもライバルはいるし、右京のキャラが面白いからまあいいかなと思っていた。だからライバルが急にいなくなり、あっさり大作映画の主役に選ばれるという展開は私には楽しめなかった。
事務所が潰れたり、社長がリストラされたりと、芝居とは全然関係ない試練が多くて、それで尺をとっているのがなあ。地味でもいいから役者としてコツコツ積み上げていくところが見たかったのに。最近そっちの方はありえないくらいうまくいきすぎてるし。
そこまでひのでプロにこだわるなら、ひのでプロが潰れる話も無しでよかったのでは。右京は同じ事務所にしなくても、映画やドラマで例えば友人役とか、遼と一緒のシーンが多い役で共演っていう形にすれば無理なくストーリーに絡ませられたし。
第二部の予告を見たときは、二人のライバル対決を期待してワクワクしていたんだけどな。「事務所のみんなと仲良しこよし」よりライバル同士のバチバチのほうが私には燃えるシチュエーションだったから。
それなのに、そのライバルが途中でヘタレて、しまいには退場してしまったのがとても残念で。途中で急に梯子を外されたような物足りなさが残った。
右京は本当に完全にフェイドアウトなんだね。元マネージャーの父親の葬式にも現れないのはちょっと不自然じゃないかと思った。ちょっと前まで主役のように目立っていたのにね。
いろいろ書いたけど、ドラマとしての出来が悪いとかそんなことを言いたいわけでは全くない。私が個人的に好きになれない展開、というだけで。むしろ見た人のほとんどはこの展開にワクワクしているんじゃないかと思うし、いい脚本なんだと思う。少々薄っぺらさは感じるけど。