安倍の国葬について反対派が賛成派を上回っているらしい。自分も反対なんだけど、国葬に反対している人たちの大多数は自分とは相容れないタイプなんだろうなと思っている。
私は安倍は嫌いだが、安倍だから反対しているんじゃなくそもそも国葬というものに反対だ。国葬にふさわしい人間なんて一人もいない。だから、安倍はこういう奴だから国葬にふさわしくないんだという意見は、気持ちはわからなくもないがモヤモヤするし、「安倍の国葬は反対だけど天皇の国葬ならOK派」ってものすごく多いんだろうなと思うと全然楽観視できない。
そして、その危惧は当たっていたことがイギリス国王エリザベスの死ではっきりと可視化された。エリザベスの国葬は国会の承認が必要だから 「本物の国葬」だとか言ってイギリスを持ち上げている「リベラル」を多数目撃してしまったので。括弧付きなのは、こういう連中は本当のリベラルじゃなくてただの反安倍右翼だと思っているから。
エリザベスと安倍の格の違いがどうこうとか、笑ってしまう。エリザベスの葬儀のほうが出席者がはるかに多いとか、天皇もエリザベスの葬儀だけに出席するとか嬉しそうに言ってる人がいるけど、そりゃ安倍は生まれながらの皇族(王族)でもなければ白人でもないからね。ただの身分差別と人種差別だよ。それを大喜びしている連中、自分では差別反対派のつもりかもしれないけど、権威主義者以外の何物でもないから。
エリザベスはただその身分に生まれただけの存在なんで、自民党大嫌いだけど一応選挙で選ばれた安倍のほうがまだマシ。日本の選挙は外国籍の人を完全に排除した制限選挙だったり、世襲議員が多かったりとかなり問題はあるけど、それでも。
エリザベスの人柄云々についても書いておこうかな。王や天皇の人柄がたまたま良かったからって王政や天皇制が許されるわけじゃないっていうのはもう言い尽くされているとして、そもそもエリザベスは全然人格者じゃないぞ。
オーストラリアでは、上院議員が女王への忠誠を誓うという旧態依然とした制度がいまだに残っているらしい。もしかしたら他の旧植民地でもあるかもしれない。もし人格者ならこんな制度はさっさと廃止させるか、そこまでの権限がなかったとしても一言物申すことくらいはしていただろう。
かつての植民地にも一切謝罪してないし、奪った宝石も返さないし、その地位にずっと居座り続けるし。こんな奴が「人格者」であるわけないだろ。チャーミングっぽく見せたいテレビや新聞に騙されすぎ。
安倍が嫌いなのはわかるが、そのために海外の世襲の国王を出してくる権威主義者の「リベラル」、本当に嫌だ。エリザベスが安倍と違って愛されていて皆がその死を悼んでいるとか、笑止。旧植民地からの怨嗟の声を無視するなよ。
特定の人を特別扱いして大金をかけて葬儀をするより、生きている人のために使ってほしい。そのお金でどれだけの数の困っている人を救えるか。外国のことだから余計なお世話だけど、イギリスに対してだってそう思っている。