場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

天皇制という人権侵害装置

2019年01月27日 | 政治・社会

小室圭さんに関する報道が、とても気持ち悪い。人の結婚相手のことでここまで大騒ぎするのが異常。まるで犯罪者のような扱いで、ひどい人権侵害だと思う。婚姻は両性の合意のみに基いて成立するって憲法でも言われてるのに、外野がうるさい。

明らかに悪意のある報道に乗っかる人がたくさんいるのが怖い。ネガティブな報道が仮に全部本当だとしたって(本人より家族や親類の話が多かった気がするし、それも悪意による脚色がかなり施されている印象だが)あそこまでの仕打ちを受けるのは不当だ。小室さんよりも叩いてる奴らのほうがずっとイメージが悪い。
私の母もこれに乗っかってしまった人間の一人だ。YouTubeにあった小室さんを誹謗中傷する目的の動画(静止画で文字がスクロールするやつ)を見て、しかもその内容を信じていたようだし、小室さんは眞子さんの地位と金だけが目当てで近づいている詐欺師のような奴だと決めつけていた。自分の親がこんな人間だなんて悲しい。全然知らない、本人コメントすらほとんどなく報道のイメージだけでしか知らない人をどうしてここまで憎めるんだろう。

もう一つ感じるのが、お金のない母子家庭への風当たりの強さ。両親揃っていて金持ちで、親の金でなんの問題もなく大学行けるような身分だったら「金銭トラブル」なんて起こりえないし問題にされないだろう。
天皇制を認めるってことはこうやって親がどうだ、家柄がどうだ、経済力がどうかというので人間に序列を付けるのを肯定するってことなんだ。だからこそこんなもの廃止しないと。

一億五千万だかの支度金については、出すのは反対。小室さんがどうとかじゃなく、誰であっても。誰にも文句を言われないご立派な人だったら出していいなんてことは断じてなくて、制度自体の問題。皇族のために金を湯水のように使うのをやめてほしい。

皇室が絡む報道はこの件に限らず、いつも気持ち悪い。皇族はみんな「様」付けで呼んで、最上級の敬語を使って。テレビ局はどこもそうだし、新聞・雑誌もほとんどこれ。こういうのに違和感がない人が大半っていうのがなんだかな。
「リベラル」でさえ大体は天皇制支持なんだもんなこの国。「LITERA」も安倍大嫌いなのに天皇は大好きだし「報道特集」もそう。天皇制を廃止したい人間なんてかなり少数派なんだよな悲しいことに。こんな身分差別制度が「リベラル」にまでここまで支持されるってなんなんだよ。

こういう「リベラル」の人たちは女性宮家や女性天皇を認めて「男女平等」にすることを望んでるんじゃないかと思うが、私はそんなものどっちもいらない。もともと不平等な身分制度の中で「男女平等」になったところでなんだって言うんだ。それより皇族を一人でも減らしてほしい。男系男子にこだわって早く滅んでくれ。
でもそうやってたまたま滅ぶのを待つだけじゃみんなの意識が変わらないし時間もかかりそうだからな。どうしたらいいんだろう。


→天皇制と王制の差別性


Twitter上で蔓延するトランス女性に対する差別のこと

2019年01月10日 | ジェンダー・家族等

Twitterでフェミニストを自称していたり女性差別反対を表明して繋がっている人たちの最近の発言にはひどいものが本当に多い。男児ももっと性被害に遭ったほうがいいとか、男児を間引けとか。もちろんこういう発言を批判する人もいるけど擁護する人も多くて、あまり自浄作用がない状況になっている。

その中でも今特にエスカレートしているのがトランス女性に対する差別発言。これに反対しているフェミニストアカウントのほうが少ないんじゃないか、と思えるくらいの状況。

トランス女性のふりをしたエロ目的の男性がトイレに入ってくるのが怖いって、本気でそんなことがあると思ってる? 自分の根拠のない不安のために人を排除しようとしておいて、差別者扱いをひどいと言う。トイレすら制限されてしまったら普通に日常生活を送るのも困難になるってことがなんでわからないのか。自分が安心するために人に不便を強いていいと思えるところがマジョリティの傲慢なんだよ。

こういうのもフェミニズムと呼べるんだろうか? さすがに違うよな。違うと思いたい。でも「こんなのはフェミニズムじゃない」と言うと「フェミニスト鑑定士」なんて呼ばれて批判されたりするんだよね。

それと、「男性に見える人に女子トイレに入ってこられると不安」っていうのをトランスへの恐怖に結びつけるのもずれてる。こういうことを思っている人は、シス女性はみんな普通に女性に見えてシス男性はみんな普通に男性に見える、って前提を疑ってないよね。人間の多様性を舐めてるな。

「私の観測範囲では誰もトランスフォビアを表明なんかしていなかった」って言ってた人のフォロー欄を見てみたらトランスフォビアを表明しまくってた人らがズラリと並んでいたりすることもよくあった。本当に自覚がないんだな。「軽々しく差別認定するのはやめろ」って、それ女性差別に声を上げてきた人たちがミソジニストからよく言われるのと同じことじゃない? 

女性の概念が変わったら困るらしいのだが、なんでそんなものを必死になって守ろうとするのかわからん。むしろぶち壊すべきものじゃないの? こんな性別二元論者・保守主義者が「フェミニスト」名乗ってるってなんの冗談だよ。

こういう空気を諌める人もそれなりの数出始めたけど、それに対して「差別に反対する人同士が分断されるのは悲しい、本当の敵はミソジニストのシス男性なのに」みたいなこと言ってる奴が何人か。差別に反対してる、って図々しいんだよ。奴らは自分の属性に対する差別にだけは反対で他の差別は大好きな人だし、どっちも本当の敵だよ。今回トランス叩きの中心となっているのは間違いなくシス女性たちなのに、それを別のものに責任転嫁しようとする者たちも奴らと同類だ。

そもそも男が原因なんだからどうのこうのって、甘えるのもいいかげんにしろよ。自分だって差別の加害者になりうるんだっていう視点がスポーンと抜け落ちていて、その無自覚ぶりに唖然とする。
女性差別を受けてきたことは自分がやらかした差別の免罪符にはならないし、女性というだけでどんな場合でも絶対的に被害者になるってこともないよ。当然のことだけど。

女性差別問題ばっかりにフォーカスを当てていると他のことが見えなくなる。だから「女性差別が一番深刻な差別なんだ、それに比べれば人種差別その他の差別なんて大したことない」とか言う奴が出てくる。これも本来なら大炎上して然るべき発言だけど、一部の人が批判しただけで大した問題にされなかったよね。こういうのを諌める仲間が存在しないか、あるいはとても少ない。はっきり言わないまでも多くの「フェミニスト」が同じようなことを思っているんだろうね。あの人らの普段の感じからして。

少し前のツイッターレディース全盛期もこんな感じだったな。ヘイトの対象はトランス女性じゃなかったけど。今のフェミニストの連帯の中には、元ツイッターレディースが中心的存在として大量に混じっているからね。
これからもまた、奴らは同じことを繰り返すだろう。トランス差別発言はいずれ沈静化するかもしれない。でも、いつかまた別のターゲットを見つけて攻撃するよ。だから注意深く見ないといけない。

私も前はツイッターレディースのことをきちんと把握しきれていなかった。特に目立っていた人たちのことは覚えていても、積極的に差別発言はしないがツイッターレディースに理解を示していたり、ツイッターレディースを大量にフォローしたりしていた人たちのことまでは。
でも今度は忘れないから。
積極的に差別発言した奴だけじゃなくちょっとでも理解を示した人、無神経に恐怖を表明し続けた人、本当の敵は他にあるといった人、みんなクソだと思うし誰がそういう態度をとったか覚えておくことにする。 
影響力ゼロの私がそうしたところでなんの効果もないことなんて百も承知だけど、それでも。


→ツイッターレディース的なもの


根深い白人コンプレックス問題

2019年01月01日 | 政治・社会

年末に「YOUは何しに日本へ?」という番組を見た。そこで気になったのが、出てくる外国人が白人ばっかりだったこと。まあ、知ってたけど。でもあらためてそう思った。日本に来る外国人はアジア系が一番多いはずなのに何だこのバイアスは、って気持ち悪くなった。

この事象について取り上げているブログ記事(→リンク)があったので見てみたら、それを書いた人もただの白人崇拝者だった。
「YOUは何しに日本へ?」に出てくる外国人が白人ばかりで偏りがあること、そしてそれは「日本人と区別が付きやすいから」という理由はなく白人コンプレックスに起因していることに気づいていながら、その白人コンプレックスを克服しようとするつもりは微塵もないらしく、「白人はアジア人と比べ容姿も知的にも優れていることは認めなければならない」「世界の主要な文明、発明のほとんどは白人由来」「白人>アジア人という枠組みは受け入れるしかない」などと書いていた。

容姿が優れているかどうかは、完全に好みの問題。その人は白人の容姿が好みだということはわかった。私は白人の容姿に特に魅力を感じないし、東南アジア系の容姿が一番好きだ。だからそういうのは人それぞれ。「白人が美しいのは宇宙の真理」みたいに思っている人が少なからずいるが、それは単なる思い込みだ。

「世界の主要な文明、発明のほとんどは白人由来のもの」っていうのも的外れすぎる。ルネサンスの三大発明と呼ばれるものだって全部中国が先に発明しているし、古代四大文明と呼ばれるエジプト文明、メソポタミア文明、インダス文明、黄河文明、いずれも非白人文明だ。ヨーロッパはかつてはむしろ文明の発達が遅れた地域だった。

TV番組でも雑誌や書籍でもない個人ブログの記述にケチをつけるのもちょっとどうかな、と思うところはあったのだが、典型的な白人コンプレックスのサンプルだったので言及してみた。
このブログ主は反安倍で日本の植民地支配についても批判的な人のようだったのだが、そういう人でもそうなってしまうんだな。「白人>アジア人」と思っていることはこの人の批判する「ネトウヨ」と何も変わらない。

特定の国の人を侮辱したり「出て行け」って言ったりするのだけが人種差別じゃない。白人至上主義、ユーロセントリズムというのもれっきとした差別の一形態なんだけど、普段差別に対するアンテナを広げていながらこれを差別という認識を持っていない人も多いようだ。欧米出羽守はむしろ左派、リベラル派に多そうな印象があって、そのことはとても残念に思っている。

「YOUは何しに日本へ?」を筆頭として、日本のTV番組で好意的に取り上げられる外国人観光客が白人ばかりだったりすることについて、視聴率のためだから仕方ない、テレビ局は悪くないという意見もあるが私はそうは思わない。公共の電波で流すものなんだから公平性を考える義務があると思うし、そういうテレビ番組の影響で白人を過剰に持ち上げる風潮が助長されている側面は確実にあるので。


→所謂リベラル派の無自覚な傲慢とユーロセントリズム
→自国中心主義にも欧米中心主義にもNoを