登校拒否・不登校に学ぶ フレンズネットワーク くまもと  【不登校 命を守る 子の反応】  一人で悩まないで!  

不登校から学んで、子どもたちを取り巻く環境を改善しようと1997年に設立した団体です。その活動や想い等をつづります。

震災を体験した今、思うこと  会報 ふれんず200号より 2016.8.6発行・・・その2

2017-10-01 13:31:59 | 会報「ふれんず」から

会報から一部を紹介

お便りコーナー

震災を体験した今、思うこと
石井嘉寿絵


一日に何回も地震が来る日が続く中で、早く雨漏りのしない安全な場所へ移りたいと、家を探し回って、私は比較的安全な住まいにどうにか引っ越すことができました。でも、大規模半壊と診断された家に住み続けている方々も、まだいらっしゃいます。
今回、日常をつつがなく送れることがどんなに有り難いことか、つくづく実感しました。このことは、東北の震災におののいた時にも感じましたが、やはりあの時はどこか他人事だったんだなぁと思います。
 地震で住める住宅が激減した上、飼っている猫が一緒に住める家となると皆無に近かったのです。それで、災害がなければ決して選択肢の中に入ってこなかった、市街地から遠く離れた地域に引っ越しました。
だけど、これが中々いいのです。棚から牡丹餅といいますか、自然環境に恵まれ、家族みんなが以前より健康的な生活を送っています。平穏な日常が続いていたら、決して来ることのなかった土地です。不思議な気がします。
 20数年前子どもが学校へ行かなくなった時も、不安で右往左往しました。でも、気づけば普通では得難いものを手にしています。特に素敵な方々との出会いは、とっても大きな財産になりました。
人生は、計画通りにはいきません。そして、生きることは難しい選択の連続だと思います。だから親は子どもを心配するし、近くにいる先輩たちも放ってはおけないのでしょう。多くの人が安全な道を歩きたい、歩かせたいと願っています。だけど、どの道が安全かなんて、誰にも分かりません。効率のいい失敗しない道が分かれば苦労はしないけど、苦労しなければ幸せかというと、そうとも限りません。
冷たく言い放てば、安全な人生などないし、何も保障などされていません。それは学校へ行っていても、行っていなくても、外で活発に動き回っていても、家の中で静かに過ごしていても、同じなのではないかと思います。
不安な時はしがらみにしがみ付き、自由にしたい時はその手を振り払い、余裕ができたら人に手を差し伸ばせば、それでいいのかなって思えてきました。
今までと違う景色や人に出会って、今までと少し違う結末を迎えそうな気がしています。ちょっと不便だけど、歩く距離が増えたぶん足腰強くなるのかなぁと、この不便さを楽しみながら、自分の新たな足跡を刻んでいこうと思います。


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