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高木恭造・・冬の月

2021年07月09日 | 川柳

「マルメロ」津軽弁の詩集。

中でも一番胸打たれるのが・・冬の月

冬の月


嬶(かが)ごと殴(ぶたら)いで戸外(おもで)サ出はれば
まんどろだお月様だ


吹雪(ふ)いだ後(あど)の吹溜(やぶ)こいで
何処(ど)サ行(え)ぐどもなぐ俺(わ)ぁ出はて来たンだ


 ──どしてあたらネ憎(にぐ)くなるのだベナ
   憎(にぐ)がるのぁ愛(めご)がるより本気ネなるもんだネ


そして今まだ愛(めご)いど思ふのぁ どしたごどだバ

ああ みんな吹雪(ふぎ)と同(おんな)しせぇ 


過ぎでしまれば


まんどろだお月様だネ

※まんどろだ=まん丸の

 

 もう40年前、結婚したての私は本が大好きなので夫の書棚にこのマルメロの詩集2冊に興味を抱いた。

高木氏本人の赤いソノシートも添付されていた。

その2冊の本を読み終え・・太い声の高木氏の朗読を聞きながら・・胸がつまり・・心の中で号泣した。

 

    伊奈かっぺい氏の津軽弁より前に・・この方が津軽弁伝習者の祖でもある。

 

その前は民謡かも知れない。

津軽弁の伝習は・・この高木さんの意思を汲む方々の間で根深く普及もされてきた。

 

 その一人に・・吉幾三氏が存在する。

彼は津軽・・北海道を特に舞台にした作品が多い。

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