今回は療法に関する俗信です。「水戸市民俗文化財調査報告書」からいくつかひろってみました。
漆かぶれ-油揚げを食べる。
油揚げで体をなでて、その油揚げを食べるとか、軽くあぶって出てくる油を塗るとかいった、効果があったという体験談などをネットで見ることができます。救民妙薬には、カツオを食べたり、鰹節を煎じて飲むとよいとあります。写真は、筑波実験植物園で見たヤマウルシです。
暑気あたり-梅酢を飲む。
梅だけの白梅酢や、赤じその葉を入れた赤梅酢などを、現在も夏バテ解消などに飲まれているようです。ビワの葉茶を飲んだり、すったキュウリを足裏や額にはるなど、ほかにもいろいろあるようです。写真は、偕楽園レストハウス・門の前(常磐町1-3-1)で出た梅わさです。
できもの-ドクダミの葉を火にあぶり柔らかくなったものを貼る。
ドクダミは十薬ともいわれ、いろいろな薬効が期待されたようです。上のほかにも、煎じて飲むと便秘に効くとか、生の葉をすりつぶして塗るとニキビなどに効くとかいわれているようです。写真は、膳棚(ぜんだな)で見たドクダミの花です。
打ち身-クチナシの実をつぶして、酢とめし粒を練って貼る。
クチナシは消炎・利尿などの作用があるそうで、民間薬として、黄柏末(おうばくまつ キハダの樹皮の粉末)と混ぜて酢で練り、湿布薬とするそうです。救民妙薬では、カラムシの葉・茎を干して黒焼きにして酒で酔うほどに飲むとあるようです。写真は、百樹園にあったクチナシの実です。
寝小便-赤ガエルを食べさせる。
広くいわれているようですが、効果の方は?のようです。ただ、カエルの肉は淡白でおいしいようです。