光明真言のお経の中にある「マニ」が、珠玉や宝珠のことのようです。宝珠は水を清らかにしたり、罪過を清めたり、災難を除ける力があるといわれているようです。如意宝珠、如意宝、如意珠などともいい、タマネギのような形をしているようです。宝珠はいろいろな所で見かけますので、そのいくつかをご紹介します。
方形造り寺社(仏性寺本堂 栗崎町1984)
屋根の「流れ」という下る部分が、てっぺん中央の一点に集まる形の建築を方形造りというそうです。そのてっぺんの部分に宝珠がつけられるようです。写真は仏性寺の重要文化財・八角形本堂にある宝珠です。
稲荷神社の狐(加倉井町の稲荷神社 国道50号線加倉井信号近く)
稲荷神社の使徒である狐は、宝珠や巻物、鍵をくわえている例が多いようです。石造の本殿前に置かれたここの狐は、向かって左側の子狐と、右側の宝珠に、それぞれ手?をかけるような形になっています。
五輪塔(薬王院 元吉田町682)
墓などとして建てられた五輪塔は、下から地水火風空の石が積まれ、一番上の「空」が宝珠だそうです。写真は、徳川頼房次男の、4歳で早世した亀千代の五輪塔です。つくられた後、常陸太田市・瑞竜山墓地に改葬されたために、五輪塔は土中に埋められたそうですが、昭和46年に発見されて再び建てられたそうです。
地蔵(六地蔵寺 六反田町767)
地蔵は宝珠、錫杖(しゃくじょう つえです)、香炉,数珠(じゅず)などを持ったり、合掌したりしているようです。六地蔵寺地蔵堂中央にいる地蔵は、右手に錫杖を、左手にまん丸な宝珠を持っているようです。
龍(護国寺 見川1-1190)
境内にある不動堂の欄間部分にある龍ですが、金色の宝珠をにぎっています。タマネギ型ではありませんが、稲荷の狐でよく見る輪が彫られています。龍王の頭から出た、火炎を伴うタマネギ型の珠を宝珠といったともありますので、龍彫刻ではそれを持っているのでしょう。
民家(酒門町)
民家の屋根に宝珠がつけられていました。
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