抱きしめて 夏 5

2008-04-01 | イラスト

ぎゅっとしていた腕を、といた。


君と私の体ははなれた。


風がそっと、吹き抜ける。


君は目を閉じていたね。


居心地のよい寝床から抜けるような


切なく、つらい瞬間だった。


君にたよっていた私は


急な体温調節に追われていた。


だがふと、君を見る。


改めて想う


なんて素敵な君。


私は両目でしっかりと直視した。


そして君の奥に舞うカモメ。


全てが完璧だった。


そう全てが自然だった。