はなれた君と、私。
ああ、はなれている。
ふぅ。 さみしいなぁ。
グゥ となった君のおなか。
それは空腹の合図である。
そうだ、何か食事をとろうではないか!
「食事いこうか」と私
君は頷いた。
さぁて、どこへいこうか。
言っておくがこの辺り、私は熟知している。
全てを知っているといってもいい。
計算を巡らす。
ハンバーガーショップにしよう。
私は確認せずに決定した。
何故、君に確認しなかったのだろう。
私たちは再びカローラに乗り込んだ。
なにげにTUBEが続いていた。
「もういいよ」
ポチ
車は軽快に走り出す。
日はまだ天高い。
まだまだ今日は続くぞ。
そして、そばに君がいる。
私は急に恥ずかしくなり
レイバンのサングラスをかけた。
目を隠したので少しホッとする。
よし、今日はチャンスあらば君を抱きしめる。
何度でも。
そう思った瞬間笑えてきた。
いろいろ企む私。
何も知らず座る君。
その君が可哀想になった。
私はこれから突然君を抱きしめるだろう。
何度も。
驚きとともにその瞬間を迎えるのだろう。
その絵を想い描くと悲しく、おかしく
切なくて淡い情景となった。
君の驚いた顔を想像してみた。
思わず吹き出してしまった。
ハッとした。横に君がいるではないか。
咳払いだったことにしよう。
同じような感じで咳払いをしてごまかす。
だがしかし、そこでスイッチが入ってしまった。
君がおかしくてしかたない。
笑うとまずいからなおおかしい。
私はしばらく生きた心地がしなかった。
二人をのせたカローラ
海岸線をひた走る。