いきなり始めます
リーマン太平記
●晴れて私はギャバンへ入社した。
自分が社会人であることだけで嬉しかった。
なんだか変装して会社に潜り込んでいる
そんな気がしていた。
ゆうすけ:「全てが新鮮だな~」
●私が初めて仕えた上司。
リッキー次長。
リッキー次長:「これからしばらく私が」
「君の面倒をみる」
ゆうすけ:「よろしくお願いします」
●第一印象は頭のフワッとした毛であった。
薄そうな人だな、っと思った瞬間
リッキー次長:「一応、始業時間は9時からだが」
「明日から君は何時に来る?」
●突如、次長の目が光り鋭い質問が飛んできた。
何と言うべきか一瞬戸惑ったが、あるアイデア
が閃いた
5分前行動!
ゆうすけ:「8時55分には来ようと思います」
●瞬間、次長の表情はくもり
リッキー次長:「なに?」
ゆうすけ:「あ、え、8時には来ようと思います。」
リッキー次長:「新入社員とはな・・・」
●次長はその後、フレッシャーとしての心得を
説いた。その間私は上の空であったが
内心で、恐い人だな~と思っていた。
それができるビジネスマンなのか!と。
その後、この上司との間に起こる数々の
ドラマなど、当時の私に想像できるはず
はなかった。
ゆうすけ:「次長、よろしくお願いします。」
●キム部長の説明によると
私は研修として、社内の色々な部署を
しばらく回るとのことだった。
その始まりが営業部の特販課だった。
そこのヘッドがリッキー次長だった訳だ。
特販課のメンバーを紹介しよう。
「リッキー次長」当時44歳
「ミヤさん」自称課長 当時推定56歳
「アライさん」特販課二人めの次長 当時推定62歳
「アサさん」当時推定46歳
皆さん角界のエキスパートで、いわゆる傭兵部隊
のようなところであった。
ゆうすけ:「みんな恐そうだな~」
●そのスペシャリスト達のテーブルのシマは
あきらかに営業部の中で異彩を放っていた。
その他の部署、とくに営業一課の若手の
先輩達を私はちらちら意識していた。
営業部1、2、3課の平均年齢が35位
だということを考えると特販課はやはり
異端だった。
しかし、私の席はその特販課にあった。
前に座るおじいさん「アライさん」
目は会うが一切のコミュニケーションなし。
ひとまず、最初の一週間はスパイスの勉強
ということで読書だった。
兼、雑用。
私としてはソワソワ本を読むよりは
何かをしていたかったので率先して
雑用を探していた。
リッキー次長:「おまえ、気が効くな」
ゆうすけ:「ありがとうございます。」
●そんなゆるやかなある日
雑用ということで営業車の移動を
頼まれた。初の他の部署との関わり
嬉しかった。一緒に来てくれたのは
エビ課長。動かす車は憧れ一課の
ワナベ課長の車だった。
エビ課長:「悪いね、オレの車出れなくてさ」
「後ろで見てるから動かしてくれる」
ゆうすけ:「はいっ」
●キーを開け
乗り込む
ゆうすけ:「ゲッ マニュアル!」
●18歳で免許を取ってからほぼ運転していなかった
マニュアル車など存在を忘れていた程だ。
社内の車はオートマと聞いていた。
だが、一台あったのだ。ワナベ課長の車が。
ゆうすけ:「やばいなー・・・」
「ま、なんとかなるよ!」
●キーを回した。
その後の自分の操作は覚えていない
ギャコッギャコッギャコッ!
ゆうすけ:「!」
●車は勝手に進み出した
私はブレーキを力一杯ふんだ
ガ ガガガ
しかし車は止まらず
歩道へ出た
ゆうすけ:「 」
●車は止まらない
ガガガガ
ドンッ!!!
電柱に激突し、止まった。
私は呆然と運転席に
へばりついていた。
エビ課長が飛んできた
エビ課長:「どうした!!」
ゆうすけ:「す、す、すみません」
●その後、色々な人が
会社からでて来た
その中心で白い顔をした私は
もじもじしていた。
ゆうすけ:(もうダメだ。)
(おしまいだ。)
つづく
リーマン太平記
●晴れて私はギャバンへ入社した。
自分が社会人であることだけで嬉しかった。
なんだか変装して会社に潜り込んでいる
そんな気がしていた。
ゆうすけ:「全てが新鮮だな~」
●私が初めて仕えた上司。
リッキー次長。
リッキー次長:「これからしばらく私が」
「君の面倒をみる」
ゆうすけ:「よろしくお願いします」
●第一印象は頭のフワッとした毛であった。
薄そうな人だな、っと思った瞬間
リッキー次長:「一応、始業時間は9時からだが」
「明日から君は何時に来る?」
●突如、次長の目が光り鋭い質問が飛んできた。
何と言うべきか一瞬戸惑ったが、あるアイデア
が閃いた
5分前行動!
ゆうすけ:「8時55分には来ようと思います」
●瞬間、次長の表情はくもり
リッキー次長:「なに?」
ゆうすけ:「あ、え、8時には来ようと思います。」
リッキー次長:「新入社員とはな・・・」
●次長はその後、フレッシャーとしての心得を
説いた。その間私は上の空であったが
内心で、恐い人だな~と思っていた。
それができるビジネスマンなのか!と。
その後、この上司との間に起こる数々の
ドラマなど、当時の私に想像できるはず
はなかった。
ゆうすけ:「次長、よろしくお願いします。」
●キム部長の説明によると
私は研修として、社内の色々な部署を
しばらく回るとのことだった。
その始まりが営業部の特販課だった。
そこのヘッドがリッキー次長だった訳だ。
特販課のメンバーを紹介しよう。
「リッキー次長」当時44歳
「ミヤさん」自称課長 当時推定56歳
「アライさん」特販課二人めの次長 当時推定62歳
「アサさん」当時推定46歳
皆さん角界のエキスパートで、いわゆる傭兵部隊
のようなところであった。
ゆうすけ:「みんな恐そうだな~」
●そのスペシャリスト達のテーブルのシマは
あきらかに営業部の中で異彩を放っていた。
その他の部署、とくに営業一課の若手の
先輩達を私はちらちら意識していた。
営業部1、2、3課の平均年齢が35位
だということを考えると特販課はやはり
異端だった。
しかし、私の席はその特販課にあった。
前に座るおじいさん「アライさん」
目は会うが一切のコミュニケーションなし。
ひとまず、最初の一週間はスパイスの勉強
ということで読書だった。
兼、雑用。
私としてはソワソワ本を読むよりは
何かをしていたかったので率先して
雑用を探していた。
リッキー次長:「おまえ、気が効くな」
ゆうすけ:「ありがとうございます。」
●そんなゆるやかなある日
雑用ということで営業車の移動を
頼まれた。初の他の部署との関わり
嬉しかった。一緒に来てくれたのは
エビ課長。動かす車は憧れ一課の
ワナベ課長の車だった。
エビ課長:「悪いね、オレの車出れなくてさ」
「後ろで見てるから動かしてくれる」
ゆうすけ:「はいっ」
●キーを開け
乗り込む
ゆうすけ:「ゲッ マニュアル!」
●18歳で免許を取ってからほぼ運転していなかった
マニュアル車など存在を忘れていた程だ。
社内の車はオートマと聞いていた。
だが、一台あったのだ。ワナベ課長の車が。
ゆうすけ:「やばいなー・・・」
「ま、なんとかなるよ!」
●キーを回した。
その後の自分の操作は覚えていない
ギャコッギャコッギャコッ!
ゆうすけ:「!」
●車は勝手に進み出した
私はブレーキを力一杯ふんだ
ガ ガガガ
しかし車は止まらず
歩道へ出た
ゆうすけ:「 」
●車は止まらない
ガガガガ
ドンッ!!!
電柱に激突し、止まった。
私は呆然と運転席に
へばりついていた。
エビ課長が飛んできた
エビ課長:「どうした!!」
ゆうすけ:「す、す、すみません」
●その後、色々な人が
会社からでて来た
その中心で白い顔をした私は
もじもじしていた。
ゆうすけ:(もうダメだ。)
(おしまいだ。)
つづく