内容(「BOOK」データベースより)
新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。『笹塚町一家殺害事件』引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた。15年前に起きた、判決も確定しているこの事件を手がけたいという。笹塚町は千尋の生まれ故郷だった。この事件を、香は何故撮りたいのか。千尋はどう向き合うのか。“真実”とは、“救い”とは、そして、“表現する”ということは。絶望の深淵を見た人々の祈りと再生の物語。
湊かなえさんの「落日」を読み終わった。
380ページの長編だった。
始めは二人の主人公がいるような書き方なので、よく意味が分からなかった。
読んでいるうちに、甲斐千尋と長谷部香のことだとわかってきた。
映画監督の長谷部香は『笹塚町一家殺害事件』を主題にして映画を撮影したいという話を新人脚本家の甲斐千尋に持ち掛けた。
引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺。
この妹が表の顔と、裏の顔がある人間だった。
いかにも友達のようなふりをして、実際はそうではない。
兄が妹を刺殺したのも、兄が好きだった甲斐千尋の姉を交通事故に見せかけて殺したからだった。
立石沙良という名前の妹は、実に性格が悪くて、自分の仲良くしてくれている友達もわざと屋根から落とし、足のけがをさせている。
長谷部香にもつらい思い出がある。
話はいろいろと入り組んでいるが、
内容はとても深かった。
長い小説だったが、わりと一気に読み終わった。
入り組みすぎていて、感想もあまり思うように書けません。