気まぐれフォトダイアリー

富士山、風景、身近な花の写真ブログです。読んだ本の感想も載せています。
最近は回想ブログが多くなりました。

夜に星を放つ~窪美澄を読み終わる

2022年09月05日 23時56分11秒 | 読んだ本の感想


2022年9月4日

窪美澄さんの「夜に星を放つ」を読み終わった。

窪美澄さんの本を読んだのは初めてだった。

TVで直木賞をとったと放送していたので、

どんな本か気になって、買って読んでみた。


感想は、読みやすくて、心にしみる感じがした。

5編の短編からできていた。


中にはコロナの時代になってからの小説も入っていた。


どの短編も良かったが、最後の星の随(まにま)にの感想を書こうと思う。

主人公の僕は小学4年生で、

春に生まれた弟は海(かい)君といった。

かわいかった。

けれど、本当のお母さんではなく新しいお母さんの子供だった。

本当のお母さんと、お父さんは離婚していた。

理由は教えてもらっていない。

新しいお母さんは、はじめは優しかったが、

そのうちに、学校から帰ってきても、マンションのドアガードがかかっていて、中に入れてもらえなかった。

それを見た近所のおばあさんが、家に入れて休ませてくれていた。

午後5時になるとドアガードは外された。


父親はこのことを知らなかった。


これを読んでいて、切なくなった。

実のお母さんには会えるけれど、決まった日しか会うことができず、

お母さんには、午後5時までドアガードが外されないなんて言えなかった。


最後はお父さんもこのことが分かり、一応ハッピーエンドのようになったけれど、

素直には喜べないなぁと思った。


これが現実なんだろうな。

前後してしまったが、「僕」はいい子だなぁと心から感心した。



5編の小説からできているけれど、よかったです。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 都留・八朔祭⑥終(回想) | トップ | 滝沢林道からの富士山と花①(... »
最新の画像もっと見る

読んだ本の感想」カテゴリの最新記事