2021年3月15日
ダニエル・スティールの「無言の名誉(上)(下)」を読み終わった。
この本を読むきかっけだったのは、アメリカ人のダニエル・スティールが、第二次世界大戦の時、アメリカに住んでいた日本人、日系2世、3世のことについて書かれた小説だと知ったからだ。
主人公のタカシマヒロコは戦争の始まる前に父親の強い勧めにより、あまり気が進まないアメリカに留学した。
父親の従兄の伯父の家に滞在することになった。
伯父の家から大学に通っている時に、戦争が始まった。
敵国のアメリカにいて、ヒロコは日本人だが、ヒロコの従兄妹はアメリカ国籍を持っていた。
それにも関わらず、伯父家族は日本人に見なされた。
ヒロコは大学はやめざるを得なくなった。
伯父は大学の教授で、ヒロコは伯父の弟子だったアメリカ人のピーターと恋仲になる。
戦争がひどくなるにつけ、ヒロコたちは収容所のようなところに入れられた。
伯父の息子は戦争に行き、戦死した。
伯父もショックで体を悪くし、亡くなった。
ピーターも戦争に行った。
ピーターが戦争に行った後、ヒロコは男の子を産んだ。
戦争が終わり、やっと子供を連れて日本に帰って、荒れ果てた状況に驚いた。
両親の家は空き家になっていて、弟は戦死していた。
両親が疎開していた先に行って、さらに驚いた。
荒れ地であたり一面、何もなくなっていた。
知り合いのお寺で聞くと、爆撃で二人とも亡くなったと言われた。
ヒロコは泣き崩れた。
当然だと思う・・・
弟も、アメリカで一緒に暮らしていた従兄も戦死し、伯父も亡くなった。
ヒロコは小さな子供と二人取り残された。
そんな時、訪ねて来たアメリカ兵がいた。
ピーターだった。
ピーターはヒロコをさがしていた。
戦争が終わった後、アメリカから日本にやってきた。
ヒロコに子供まで生まれているのを見て、感動した。
ヒロコを身近で守れなかったことを謝った。
読んでいるうちに、最後はピーターに会えてよかったなと、思った。
それと、戦争は怖いとつくづく思う。
原作者のダニエル・スティールだが、アメリカ人で日本のことを書いているが、すごいなと思った。
少しは習慣が違っていると思う個所はあったが、よく調べたんだなと思った。