Feelin' Groovy 11

I have MY books.

善良な無知を、ぼくは憎みます

2009-02-19 | 
  どうやらぼくたちは、
  知りたくないことにかんしては無知のままでいることができるという、
  便利な能力を与えられているらしいのです。

  善良な無知を、ぼくは憎みます。
  だから、せめて自覚していたいと思うのです。
  自分たちの生活が、どういう自然破壊システムの上に成り立っているのか。
  ノン・ギルティでないことをわきまえておきたい。
  その上で、自分にできることをやっていきたい。
                (『宇宙を孕む風』片山恭一著 光文社)



本文は、やってももう間に合わないんだけど、
といった内容がつづくのですが。。。

とにかく自然破壊のことだけでなく
狭いところでは学校の教室の中であったり会社の中であったり、
広範囲でみれば日本の社会のしくみであったり、
歴史を含めた世界のしくみにもあると思いますよね、「善良の無知」が。

今すぐできるのは自覚的であること。
そして発信すること。

いつも自分は卵の側に・・・

2009-02-16 | 村上春樹
ぱったと更新しておりませんでしたが、
その間にもたくさんのご訪問ありがとうございます。
話題としてはみなさんからあまり期待されていない本のネタが
じゃんじゃかありますので、またボツボツ投稿していきます。

てことで今年もよろしくお願いします。


さて、文体変わりますw

村上春樹さんがエルサレム賞を受賞した。


 【エルサレム15日時事】
   作家の村上春樹さん(60)は15日、イスラエル最高の文学賞「エルサ
  レム賞」を受賞し、エルサレム市内の会議場でスピーチを行った。
  村上さんは、イスラエルのパレスチナ自治区ガザ侵攻を批判、
  日本で受賞をボイコットすべきだとの意見が出たことを紹介した。
   村上さんは例え話として、「高い壁」とそれにぶつかって割れる「卵」
  があり、いつも自分は「卵」の側に付くと言及。
  その上で、「爆弾犯や戦車、ロケット弾、白リン弾が高い壁で、
  卵は被害を受ける人々だ」と述べ、名指しは避けつつも、
  イスラエル軍やパレスチナ武装組織を非難した。
                        (Yahoo!ニュースより)


今回の一連のことについて、どう言い表したものか。。
一言でいうと「安心した」といったところか。

他から求められていた受賞の辞退をすることなく、
この与えられた賞に見合う立場で受賞し、
スピーチしてきたといった姿勢に、
まさしく「個人の自由」を感じる。


  「僕はここに残ろうと思うんだ」と僕は言った。
  (『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
    村上春樹著 新潮社)

この件で、
世界の終りを取り囲む壁を連想した人は多いでしょうね。