Feelin' Groovy 11

I have MY books.

宇宙100の謎

2009-03-27 | 
【なぜ宇宙は「宇宙」というの】から
【地球外生命体の存在をどうやって確認するのですか】まで、
100の謎について答えるという本。

興味のあるところだけしか読んでいませんが、
なかでも へ~っと感心したのがココ。

  ラテン語には、1つの大事な言葉が刻まれています。
  この言葉は、今の英語の「熟考する」という単語considerのもとです。
  considerは、もともと「星(sidem)に向かう(con-)」という
  意味でした。二〇〇〇年以上前に、人類は宇宙に向き合って
  「自らの原点を問う」哲学を始めていたのです。
         (『宇宙100の謎』福井康雄監修 東京新聞出版局)


そういえば受験の時、英単語を分解して覚える方法も試したけれど
ほとんど何も覚えちゃいない。
今だったら楽しく読めるかも、だな
(覚えるかは別・・・・・・

彼女について

2009-03-21 | 
  見上げると光を反射しながら
  うろこ雲がまるで生き物みたいに波打って遠くまで続いていて、
  こういうものを見るときは
  これから先のいつでも気持ちは同じに違いない、
  私からこういうきれいなものを奪うことだけはだれもできない、
  まるで決心をするように私はそう思った。
   (『彼女について』よしもとばなな著 文藝春秋)


「完璧な絶望が存在しない」(風の歌)というのは
こういうことなのかと思った。

空ばかり見ていた

2009-03-20 | 
『空ばかり見ていた』吉田篤弘著 文藝春秋

まぁタイトルにひかれて読み始めたわけですが、
優しい気分が後に残される短編集でした。
余韻が楽しめるお話ばかり。

以下、興味をひかれた箇所を抜粋します。
太字:引用  *:groovyのひとこと

【七つの鋏】
  「ここが、つむじ」
  「君のすべての中心」
*2つつむじがある私は・・・
   

【彼女の冬の読書】
  「いちど食べてみれば分かるのよ、夜のトースト。
   すっごい旨いんだから」
*試してみたい、夜のトースト


【モンローが泊まった部屋】
   いないはずの叔母さんのケーキ
*「いないはずの叔母さん」がすごい気になる。


【永き水曜日の休息】
  「・・・・・女史は長く続く雨期のあいだに童話を書き、 
  曇り空の下では思索を綴り、ときおり訪れる晴天の日には 
  手製のジャムを作った」
*女史の『曇り空』が読みたいけど架空かい?


【ローストチキン・ダイアリー】
  「何を見ても何かを思い出すと書いたのはヘミングウェイだったか」
*本当に何にでも意味をつけるのは簡単なことなんだな(イヤミを込めてw

これはアイデアをいただき。

小説内では、
ティーバッグを利用したカウントダウン・カレンダーが登場する。
ティーバッグの手で持つ部分にそれぞれ日付の数字を書いておき、
ティーバッグの中には様々なものを入れておく。
そして1日に1つ、今日の日付の番号のティーバッグをあけていき、
クリスマスの準備を整えていくというもの。

クリスマス以外でも応用できそうな場面がありそうじゃない?
あるな

大切なのは意志と勇気

2009-03-19 | 
  「大切なのは意志と勇気。
  それだけでね、大抵のことは上手くいくのよ」

こんな言葉で始まるお話『リレキショ』。

主人公はいつでもどこからでも、
意志と勇気さえあれば何にでもなれる、
どこへでもいけるってことをそのまま体現してくれる。

小説に流れる不思議空間や、
後半「リレキショ」を埋めたりする行為は
あまりにもあからさま過ぎないか?と
少々なじめないこともあったけれど、
主人公を拾った姉の考え方には共感する部分があった。


  たかが自立するだけのことに、決心したり、
  選択したり表明したりするマッスルな発想に馴染めないの。
  そんなもんは少しの予想能力と基礎体力があれば必要ないでしょ?
            (『リレキショ』中村航 河出書房新書社)

何かが違うと考える頭は真っ白に。

2009-03-17 | 音楽
くるりの『青い空』の歌詞。

そろそろ洗濯物を取りこもうかと、
ベランダを見やったときにちょうど聞いていた曲。

何かが違うことは分かっているけれど、
じゃあ何だったら正しいのか、
はっきり掴めないと感じる時期は
人生のうち、ときどきやってきて、
そんなときの気分にぴったりな曲だ。

とにかくそれが何か分からなくても、
その何かひっかかった気持ちを大切にして生きていけばいい、と思える。
(そのうち分かるだろぅ


ところで。
今日のような陽気は青い空が見られるはずなのに空が白い。

黄砂か

歌詞とは別の意味で
「青い空は遠くなってゆく」

曲は→コチラ







地図男

2009-03-04 | 
自分の紡いだ土地ごとの物語を
びっしり書き込んだ地図帖を抱えた漂浪者と、
その物語に没入していく俺。

設定がとても興味深くて読み始めた『地図男』。
文体が軽快で読みやすい。

その地図に記されている無数の物語はどれも面白く、
「地図男」という本ではなく、物語そのものの本を読んでいる錯覚をしたほどだ。
けれども必ずその話は終わって、
「地図男」を読んでいたんだという現実に戻ってくる気分を味わう。

ちょうどお話の後半出てくる主人公の感じ。

  俺は物語の生まれるリアルタイムに立会い、
  さらに筆記を担うことで身体ごと物語に没入して、
  たぶん語り手の無意識が紡いでいるいくつかの重要な要素をすくい集めて、
  還ってくることができた・・・・・・そんな気になっていた。
            (『地図男』真藤順丈著メディアファクトリー)


全体としては「謎」の真相に迫るといいながら
「謎」ってほどのものでもない到達点で拍子抜けしたけれども、
新しい雰囲気のある本だと思う。