Feelin' Groovy 11

I have MY books.

タイパにはないもの

2025-03-27 | 

あーしまった、またブログが放置気味に

前記事に登場したお話から

 

  「好きな時にゼリーで寄せられるのが、本来の日常という気がします」

  『あえのがたり』より「限界遠藤のおもてなしチャレンジ」柚木麻子著 講談社

 

忙しさにかまけて日常がおろそかになる

日常といっても朝起きて顔洗う、歯磨く、などは最低限度作業のように行うものだからこの場合の「本来の日常」には違くて、「ゼリー寄せ」は言い得て妙!

それを思いついた柚木さんすごい!!と思ったの

「ゼリー寄せ」って作るのは簡単なのに、ほんの少しのゆとりがないと作らないものね

 

これはブラック企業に勤めるぼろぼろの遠藤さんが友達を招いておもてなしを決行するお話

その過程の友達や周りの人との交流を描いています

これがタイパにはないものだよ、諸君

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あえのがたり

2025-03-10 | 

能登半島復興応援チャリティ本『あえのがたり

10人の作家さんによる短編集だ

ここ数年、好んで読んでいる作家さんが多く含まれていたので読んでみた

 

一番印象に残ったのは

柚木麻子著「限界遠藤のおもてなしチャレンジ」

 

あえのがたり』は「物語によるおもてなし」がテーマの本ですが、

この物語を読んで心が暖まり、おもてなしを受けたように感じました。

 

名前は知っているけれど読んだことのない作家さんだったので

アンソロジーは新しい作家さんを開拓するのにいいよねーとしみじみ思ったよ

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友が、消えた

2025-02-25 | 

今年1月から読んだ本のどれからupしていいか迷っていたけれど、

昨日の記事の「ソーシャルログイン」からの連想で一つ思い出した。

  

「データを送るからメアドを教えろ」

「教えるわけないだろ」

「それが正解だよ」 

(金城 一紀著『友が、消えた』KADOKAWA)

 

物語の主眼ではないけれど、印象に残っている箇所。

ネットを使うならある程度仕方ないことだが、

「個人情報は吸い上げられ、分析され、利用される」。

自分の行う一つの作業で何が起こる可能性があるのか、

考えながら利用しましょう。

 

それはさておき、全然内容が違うけれど、

伊坂幸太郎さんの「殺し屋シリーズ」のような爽快さがあった。

この本は金城一紀さんの「ザ・ゾンビーズ・シリーズ」の新作だそう。

私はそのシリーズを読んだことがなかったけれど楽しめましたよ。

 

これまた内容は全然異なるけれど、

読んでいると村上春樹さんを思い起こしてなりませんでした。

最初レイモンド・チャンドラーが出てきて

司書とか

食べ物とか

なんだか文章も。

もちろんストーリーは全然違います。

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脳のために

2025-02-20 | 
今までに「今年こそは」と何回言ったことだろう。

先月もそう思ったはずなのにもう2月じゃん。
しかも「もう2月じゃん」的な言葉を言うのは
普通、月の初めじゃん。

なのに・・・もう下旬じゃん!!!

ということで
別に誰かに咎められたわけでもないけれど、
「今年こそは」読んだ本の記録を
アウトプットします!!!

なぜならほんとうに、
びっくりするぐらいいろんなことを忘れてしまうから。
だから、脳のために。
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蟬かえるよりホタル計画

2020-07-27 | 
このご時世、旅行にも行けず腐りかけていたが
読書時間だけは増え、結果新しい作家さんが開拓できた

『蟬かえる』 櫻田智也著 東京創元社

表題作含め5編が収録されているが、中でもお薦めなのが『ホタル計画』

東京へ戻る斎藤をバッタくんが見送る場面の表現が特にいい

叙事的というか叙情的というのか

きっと読者全員が著者が伝えたい映像を思い浮かべられたし、
「改札の手前で、両足を踏ん張るようにひろげて立っている少年」に
心を震わせたのではないかと思う

私はこの場面でぶわっときた
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