Feelin' Groovy 11

I have MY books.

『1ヵ月以内に「いいこと」がたくさん降ってくる法則』

2005-07-17 | 
7月号の「ダ・ヴィンチ」で
『1ヵ月以内に「いいこと」がたくさん降ってくる法則』
(安奈泉著 主婦の友社)が紹介されていて、
次に本屋へ行った時、たまたま目に留まったため思わず購入。

少し読み始めて、う~ん。
もともとこういう内容の本を読まない方なのだが、
おそらくこの本を手に取ってしまった私が少し弱っていたに違いない。

内容は8割方その通りだと思うし
(取り立てて本にすべきほどでもないけどね)
また9割方の女性が素直に読める本なのかもしれない。

その中の50のうちの1つの法則は

  オトコは誉められ好きの動物と心得よ

これは、まあ、そうだと思う。
でもその説明は ↓

  薀蓄を語り出したら真摯に聞いてあげるのです。
  たとえ知ってることでも、初めて知ったという反応をしてくれる。
  些細な気配り、心配り。だけど効果は抜群ですよ。

こういう人いるよね。
大袈裟に「へえぇ。」って感心してくれる女性。
苦笑してしまうほど。

  たとえ知ってることでも、初めて知ったという反応をしてくれる。
  (敢えて繰り返してみました)

出来ないよ~絶対こんなこと。
だって相手をバカにしてるとしか思えない。
必要なのはこんなのじゃなくて、言い方なんじゃないのかねぇ?
例えば、「あぁ、よく知ってるねぇ。。私はたまたまそれに興味を持っていてそれについてはこう考えてるよ。。。」なんて言って話が膨らむとか。
ん~やっぱり嫌味っぽいか。
男性からすると、演技でもやっぱり
知っていても初めて知ったという反応がほしいのでしょうか?
それが賢いということ?

おっ、hr+さんはもう行っているようなので、
私も今から名駅行きます。


神様からひと言④

2005-07-16 | 
  いまの自分じゃない本当の自分なんて、
  いまのここじゃない本当の居場所なんて、
  探す必要はどこにもないことに気づいていなかったんだ。
         (『神様からひと言』萩原浩著 光文社)


んっ!
ちょっと下記を連想した。
一人っ子の主人公「僕」が「自分にもし兄弟がいたら?」
と問われた際の答え。

 
 「ここにいる僕はずっと兄弟なしで育った僕なんだし、
  もし兄弟がいたとしたら、僕は今と違う僕になっていたはずだし、
  だからここに今いるこの僕が兄弟がいたらって思うことは、
  自然に反していると思う」
       (『国境の南、太陽の西』村上春樹著 講談社)


今いる僕と、今とは違った環境にいる僕とでは
1つのことに対して思う内容も変ってくるだろう。
上の会話は確かに正しい。

では「もし・・・」と考えることは意味のないことかというと
必ずしもそうではない。
「もし・・・」と考えるのは
未来を展望してこれからの行動を決定したりだとか、
人を思いやったりする時には、絶対に必要である。
へんてこなことを言う人に限って
想像力がないものだ。

要は case by case。
曖昧にする時に使う言葉。
これ日本語じゃないかと思いますが。

神様からひと言③

2005-07-15 | 
『神様からひと言』(萩原浩著 光文社)より

*会社とは

主人公の
「会社っていったい何なんでしょう」
の問いに、直属上司は
「おでん鍋といっしょだよ」
と回答。

「ほら、狭いとこでぐつぐつぐつぐつ煮詰まってさ、
 部長だ課長だ役員だなんて言ったって、しょせん鍋の中で
 昆布とちくわが、どっちが偉いかなんて言い合ってるようなもんだ。
(中略)
「会社の序列なんて、たいした順番じゃないんだよ。
 一歩外に出たら、ころりと変っちまうかもしれない。
 でも、子供の時から一生懸命に競争して、ようやく手に入れた順番だからね。
 そこからこぼれ落ちたくないんだな」
                          (青字引用)


まあ、その通りでしょうね。

神様からひと言②

2005-07-14 | 
『神様からひと言』(萩原浩著 光文社)より

*神様とは

神様というと何か天の上の存在って感じで
あまりいいイメージをもっていなかったが、
それは私の大きな偏見だった。
この本を読んでそう思った。

その人にとって大事な人、それが神様。
(そんなこと本で言ってないけど)

誰でも神様になりうる。
主人公の神様は労務者であった。
キレ気味の主人公でも、
その人のシンプルな、しかし温かい言葉なら素直に受け止めている。

近くを探そう。君の神様。

って感じかな。

そろそろ

2005-07-13 | 村上春樹
今週の【村上モトクラシ大調査】
「自分の知っている村上ファンはこんなところが登場人物と共通している」
 と思うものをお選びください。
だった。

自分のことで考えると、私は「内面」だろうと思う。

  思春期半ばのある時点から、ぼくは他人とのあいだに
  目に見えない境界線を引くようになった。
  どんな人間に対しても一定の距離をとり、
  それを縮めないようにしながら
  相手の出かたを見届けるようになった。
  人々が口にすることを鵜呑みにしないようになった。
  ぼくが世界に対する留保のない情熱を見いだすのは
  本や音楽の中に限られていた。
     (『スプートニクの恋人』村上春樹著 講談社)

こういうところが、だ。
20歳過ぎからは線を一部取っ払うことができるようになったが
こういう部分はまだ持ち合わせていて、
なんとかしなくちゃなぁと思っている。
だんだん春樹さんの本の登場人物も変ってきているしね。



神様からひと言①

2005-07-13 | 
課題図書の中の1つ『神様からひと言』(荻原浩著 光文社)は
深読みしなければ楽しめた。
広告代理店を辞め、再就職先でも問題を起こし
リストラ要員が送られる部署「お客様相談室」へ異動させられた主人公。
そこにいる島流しされた社員は皆個性豊かなメンバーばかりで
やりたいことをやっていて気持ちよい。

終わりは上手く行き過ぎていて作り物くさいが、
そこかしこにハッとする言葉がちりばめられているので
そこは目をつぶることができる。
ドラマにすれば人気が出そうだ。

けれど。

最後に主人公は会社の副社長の秘密をあばいて
またまた辞職している。
辞職する決意があるのなら
クレームの原因究明をする部署に働きかけて
自分たちの仕事が無駄にならないような結果に
結びつる努力をすればよいのに。
それから辞めても遅くなかった。

主人公は役員たちに言っている。

「あんたらだってそうだ。あんたも同罪だ。
 あんたも、あんたも、あんたもだ。
 四十年も五十年も生きてきて、何を覚えた。何を教わってきた。
 ゴルフのスイングか?接待に使う店のリストか?
 経費のちょろまかし方か?いつだって見て見ぬふり。
 世間に何を言われようが、会社の中でよくやった、
 お前は偉いって言われるほうが大切なのか?何が怖い?
 生活費か?女房か?近所の評判か?仕事がなくたって
 金がなくたって、死にはしない。
 新宿中央公園に行けば生きていけるぞ!」
(青字引用)

言われるのはごもっとも。気持もよくわかる。
私もそちらの偉いといわれる側にはまわりたくないとも思っている。
でもね、国民全員が浮浪者になったら社会が機能しないでしょ?
浮浪者が持っている道具は誰が作るの?
食べ物はどこからもらうの?
要は役割なんじゃないの?

ってことで主人公には共感できない本だった。
けれどその直属上司には好感が持て
一晩で一気に読むことができた。

これってやっぱりおもしろかったってことだよなあ。

『風の歌を聴け』の冒頭にある文章のような気分

2005-07-10 | 村上春樹
以下、前記事補足。


  「完璧な文章などといったものは存在しない。
   完璧な絶望が存在しないようにね。」
   (中略)
   しかし、それでもやはり何かを書くという段になると、
   いつも絶望的な気分に襲われることになった。
   僕に書くことのできる領域はあまりにも限られたもの
   だったからだ。例えば象について何かが書けたとしても、
   象使いについては何も書けないかもしれない。
   そういうことだ。
   (中略)
   しかし、正直に語ることはひどくむずかしい。
   僕が正直になろうとすればするほど、正確な言葉は
   闇の奥深くへと沈みこんでいく。

応募完了

2005-07-10 | 村上春樹
先日宣言していた「新・新刊採点員」の応募をした。
課題図書20冊の中から下記の3冊の書評で。

① 栗田有起の「オテルモル」集英社
② デイヴィッド・ベズモーズギスの「ナターシャ」新潮社
③ 乃南アサの「夜離れ」新潮文庫


今回、村上春樹の「象の消滅」も課題図書の1つであったが
どうしても書評が書けない。
理由は分かっている。
『風の歌を聴け』の冒頭にある文章のような気分になるのだ。

私の考える書評は
まず要約・そしてその本の評価すべき点を指摘し説明するもの。

村上春樹の本を要約したら、それを読んだ人に
全く違ったものとして伝わってしまう気がするのだ。
それも一番大事なものが抜け落ちてしまう。
だからこのブログでは引用にしている。
まあ、書評の内容を読者が本を読みたくなるものにすれば
最終的には本と読者が直接触れ合って、
その大事なものは伝わるのだが。
要は、私の書評力がないだけか。。。

こんなことを言ったら失礼だけれど
他の作家は要約しても差し支えない気がするんだよねぇ。