
朝の陽ざしがベランダに降り注ぎ、
午前中の部屋の中はぽかぽか。
今日は障子をあけたままで、お稽古を。
一番にいらした方が、
「まず初めにご報告を」と切り出しました。
何事かと思ったら、出がけに起きた出来事でした。
ドアーの把手に袖をひっかけて、
袖口がほころびてしまったというのです。
見てみると見事に下のほうまでほころびています。
それを途中で安全ピンで留めてありました。
「着替える時間もなかったので、御見苦しいのですが、
今日はこのままさせてください」

これが引っ掛かるのです。
「ドアの把手には私も良く帯をひっかけますよ。
きれいに結んだのに、あらら~ということが」
本当にあのでっぱりは和服には要注意です。
特に狭い所をすり抜けるときなどね。
「でもお茶会の日でなくてよかったです。」
そんなことを話しながら、大きな事故になる前に、
落ち着いて行動しましょうとなったのですが。
考えてみると、昔の日本の家屋には、
あのでっぱりがありませんね。
襖も玄関の戸も引き戸ですから、みなフラットです。
把手に引っ掛からないだけでなく、
開けたり閉めたりで、ぶつかることもないです。
空間を本当に有効に使えると感心しています。
これも国土の狭い日本人の知恵でしょうね。
引き戸は開ける方向は決まっているけれど、
ドアーは引いてもだめなら押してみな~ですし。
本当によくできていると、感心するばかりです。
その方には新年早々の災難でしたが、
大きな災難にならなずに済んだことで良しとしましょうね。
いつも見てくださってありがとうございます。
よろしかったら↓ここをぽちっと
