サッカーの指導に関わっていて、最近よく感じるのは、運動オンチの子どもが多いということです。 走るスピードや持久力が優れていたり、力が強かったり、ジャンプ力があったりしても、それらを有効に使う術を知らないのです。
身体を自分のイメージしたように動かせないというのは、何故なんでしょう。
もちろん、ロナウジーニョのようなボールテクニックやイチローのようなバットコントロールを見てすぐに真似するわけにはいきませんが、基本の部分はすぐに真似できると思うのです。たとえばボールの投げ方とかバットの振り方とかボールの蹴り方とかね。
でもそれさえも出来ない子どもがたくさんいるのです。
まさに『運動の経験値』が足りないのでしょうね。色々な身体の動かし方をして遊んでいないから、いざ普段と違う身体の使い方をしようとすると動かないのです。幼い頃にそういう経験があれば、すぐに出来るようになるものですが・・・。
今、サッカーを指導しようとすると、一番先にすることはサッカーの技術を教えることではなくて、運動できる身体作りから始めないといけないのです。殆どの中学生がこの作業に1年近くを費やしてしまいます。もちろん、運動の経験値が高い子はその能力を上げることを目的にトレーニングするわけです。
ただ、この作業を経験している選手とそうでない選手は将来的に大きな差が出ると思います。
でも運動オンチが当たり前の世の中、オリンピックや世界選手権で結果を期待する方が間違っていないですか?