スキー客が犠牲になった今回のバスツアー事故。痛ましくて言葉がない。
大学生の子供を失った親の気持ちを考えるといたたまれない思いだ。
深夜に出て朝スキー場に着くとすぐ滑り1泊して翌日また滑って帰りのバスに乗る。
これで2万円もしないという。
昨日のロースカツもそうだけれど格安というのはやはりどこかに危険が伴う。
何か理由のある(形が揃わない、ちょとした疵があるなど)安売りならよいけれど
訳が分からなくて安いのは問題だと思っている。
似たようなものが2つ並んでいて、どうして値段が違うのか分からない場合、私は
いつも高いほうを選んでいる。安易だけれど判断しようがない時、高いほうが
おいしいとか、ごまかしがないとかだと信じるしかないので。
長距離のバスは怖い。ご近所さんたちはバス旅行が好きでいつもバスツアーだ。
そして肝心の見たいものを見そびれて帰ってきたりする。
昨年の春、彼女たちは河津桜を見にツアーに乗った。
「川沿いを少し登って赤い橋のところから下流を見ると菜の花と桜が美しいよ」と
言っておいた。日帰りではかなりきつい行程だと思っていた。
彼女たちがお土産をもってきて言う。
「河津まで行かなかった。お昼ころまだこんな所でよいのかといちご園で思っていたら
赤い橋どころか河津桜は数本あったけれど伊豆まで行かなかったの」
申し訳ないけれど私は腹を抱えて笑った。あんなに河津へ行きたがっていたのに。
「日帰りのツアーでお土産なんか買わないでいいのに。時間がもったいない」と私。
ところがお土産屋さんには必ず何軒か立ち寄ってかなりの時間をとるのだそうだ。
私は自分で計画するのでこういうことはない。基本的には列車が好きである。
行った先で定観に乗るかタクシーを使う。バスは地元の運転手が1番信頼できると
思っている。
寸又峡へ出かけたときも、こんな山道は地元の運転手が安心で初めての人の運転は
怖いのでごめんだなあと思いながら乗っていた。
今回のバスの運転手は近距離しか運転していなかったというし、この会社に入社して
間もないとのことである。事故の真相は分からないけれど、若い命がこのようなことで
失われた現実に胸が痛む。