俳人 正岡子規は果物が大好き!
「大きな梨なら6~7個 樽柿なら7~8個、ミカンなら15~20個位食うのが常習であった」と随筆にも書いている。
明治28年の秋に奈良を訪れたときも、宿屋で夕食をすませてから、柿を所望した。
皮ををむいてくれるのは「梅の精霊」のような美しい下女である。
見とれながら食べていると、ボーンと釣鐘の音が聞こえた。
何処の鐘だと聞くと、彼女は障子を開けて東大寺を見せてくれた。
「柿くえば鐘が鳴るなり法隆寺」あまりにも有名な句は、このとき着想を得た、との説もある。
・・・中略・・・子規は寝たきりになってからも、34歳でなくなるまで柿を食べ続けた。
当時は日本全体の果物の生産量の3分の1を占めていたという。
最近人気では他の果物に押されがちだが、秋の味覚の代表であることには変わりない。
本日は柿の日 子規が奈良入りした日にちなんで全国果樹研究連合会の柿部会が平成17年に制定した。
* 2017・10・26 産経抄より抜粋
撮影日 2011年 秋
撮影場所 大津市坂本 旧家は築200年だそうです。