(甘い匂いに誘われて・・・くちなしの花)
今日の「談話室」(読者の投稿欄)はテーマ投稿です
お題は「涙」
数日間体調を崩し寝込んでいる父親が急死
大学3年のときのことで試験が終わり友人とボウリングし映画を観て帰宅
母に「お父さんが死んだ!」と玄関で聞かされ、信じられずにいると線香の匂いが・・
父の体調が悪いのに外出した事への後悔と済まなさで嗚咽は慟哭となり
涙がとめどもなく流れた
大叔父に「いつまでも泣かんと・・・」と穏やかな口調で言われて
徐々に収まった、一生分の涙をながしたろう
(77歳の男性の投稿)
(雨上がりの くちなしの花)
中卒で大会社に就職し意気揚々のスタートだったが
友人も出来ず、ホームシックに打ち沈んでいたとき
工場に松下幸之助社長が視察に来られ
新入社員と懇談され悩みを聞いてくださいました
祖父に会ったような嬉しさで涙が止まらなくなり
社長は9歳から奉公した自身の苦労話をしてくれて
「若い時の苦労は買ってでもしなさい」と教えの後、
頭を優しくなでてくださいました
私は恥も外聞もなく社長の胸で泣きじゃくりました
この涙で その後の全てを乗り越えられた と思います
(83歳 男性)
さて、私の涙は・・・
高校生のときの事です
愛犬「コロ」を弟が友達からもらい受け
雑種でしたが柴犬に似た可愛い子犬でした
ある日 学校から帰ると いつも柿の木の下で尻尾を振り
「お帰り」と迎えてくれるのに姿が見えません
家の周りを探しましたが居ません
ひょっとして、と農機具が収められている小屋を覗くと
冷たいコンクリートの上で横たわっていて・・・
「コロ!」と呼んでもピクッとも動きません!
嗚咽が慟哭に変わり涙がもうこれ以上出ない、と思うくらい泣きました
母が外出から帰るなり「誰が泣いてるのか、、と思ったら・・・」
「近所にまる聞こえ 犬が亡くなって そんなに泣いて・・人が死んだらどうするん?!」と
その後、母と二人で 裏藪に埋葬してあげました
そのとき、妹や弟 他の家族はどうしていたのか、全く記憶がありません
あなたの「涙」は?
どんな涙ですか?
今日は恵みの雨でした
激しく降った雨は
午後には上がりました
くちなしの花の匂いに誘われて出掛けました
(令和6年6月18日のスケッチより)