~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第一 蛇の章
九、雪山に住む者
180、 われらは、村から村へ、山から山へ、めぐり歩もう。
覚った人をも、真理のすぐれた所以をも礼拝しつつ。」
十、 アーラヴャカという神霊
わたくしが聞いたところによると、
―――あるとき尊き師(ブッダ)はアーラヴィー国のアーラヴァカという神霊(夜叉)
の住居に住みたもうた。
そのときアーラヴァカ神霊は師のいるところに近づいて、師にいった、
「道の人よ、出てこい」と、「よろしい、友よ」といって師は出てきた。
(また神霊はいった)、「道の人よ、入れ」と。「よろしい、友よ」といって、師は入った。
ふたたびアーラヴァカ神霊は師にいった、「道の人よ、出てこい」と。「よろしい、友よ」
といって師は出て行った。
(また神霊はいった)、「道の人よ、入れ」と。「よろしい、友よ」といって師は入った。
三度またアーラヴァカ神霊は師にいった、「道の人よ、入れ」と。
「よろしい、友よ」といって、師は入った。
四度またアーラヴァカ神霊は師にいった、「道の人よ、出てこい」と。
(師は答えた)、「では、わたしは汝に質問しよう。
もしも汝がわたしに解答できないならば、汝の心を乱し、汝に心臓を裂き、
汝の両足をとらえてガンジス河の向こうの岸へ投げつけよう。」
(師は答えた)、「友よ。神々・悪魔・梵天を含む世界において、
道の人・バラモン・神々・人間を含む生けるものどものうちで、わが心を乱し、わが心臓を裂き、
わが両足をとらえてガンジス河の向こうの岸に投げつけ得るような人を、
実にわたしは見出さない。友よ。汝が聞きたいと欲することを、何でも聞け」と。
そこでアーラヴァカ神霊は、師に次の詩をもって呼びかけた。―――
~ 感謝・合掌 ~