浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

集い来る過去世に学びし
友がらの一人一人の
愛おしきかな

「御垂訓」

2020-09-25 00:18:18 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

恩師のご著書「講演集」より

                 講演集、 二

        出せば入る法則――原因結果の法則


先の続き・・・

それはさせていただくから、していただけたのです。
しなければ、もし良い条件で他の大手から売りにいかれたら忽ち得意先を
取られてしまうはずですね。
なんと東京のお店に私から出向いたのはたった一回、
しかも商売の話は一分間で済みました。
そして二十五年間、こういう今の人助けの生活に変わるまで、
ずっとお取引していただきました。
これは出すことによって入ることの一つのいい例だと思います。
商売において、同じ商品を買っていただくにしましても、
「これ一つ売ったら五百円の口銭がある、
なんとかこれを売って儲けてやろう」と思いますと、
相手の心にはもう入らないのです。

「この商品によってこの人が便利になり、
幸せになってもらえるのだ、喜んでいただけるのだ、
儲けていただけるのだ」という一念でお勧めしますと、
買う方の心にシャッターが下りません。
同じ利益をいただいて、同じ物を売るにしましても、
利益を頭に入れて商売しますと、
金儲け主義となって相手に通じないのですが、買う側の幸せを思い、
その方のお役に立つのだという一心でお勧めした時は、
相手の方にそのままストレートに入っていきます。
商売というのは、品物を売っているのだと思っていますけど、
本当は自分という人間の心を買ってもらっているのです。
信用ですね。

「あの人は信用できる、あの人の言う物なら買っても間違いない」というように、
全部心を買ってもらっているのですね。
品物は動いています。
そして欲がからんで取引しますと、
「ああこれを買ってえらい目にあった」ということになってしまいます。
この自然界といいますのは、すべて調和を目的として運営されていますから、
私たちもそのように生きさせてもらえば、
その時苦しみの少ない安らかな人生を過ごすことができます。


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