恩師のご著書「講演集」より
講演、四
「皆様も私のように生きて下さい」――心を苦しめない、
ご奉仕、許し
先の続き・・・
人は誰でも過ちを犯します。
自分もまた過ちを犯したはずです。
その自分が人から過ちを許してもらって
生きさせてもらっているのですから、
人の過ちも許させてもらって当然です。
相手をただ許すと思うから許せないのであり、
相手を許すことによって、
自らが許していただけるのだということを知った時、
憎い方、うらめしい方、
腹の立つ方を許すことによって、怒り、恨み、憎しみから、
解放されます。
「許す」のではなくて、「許させていただく」のです。
許さない限り、相手の憎しみは、
死んだ後まで持っていくことになります。
しかし、出来事は、今を境として過去へ過去へと
過ぎていくものです。
今日のこのお話も、明日になればもう昨日という
過去へ過ぎ去っていきます。
喜びとか、こういう場所での安らいだ心とかを、
自分の中に大切にしまって
おくのは結構ですが、怒りや恨みや憎しみなどの心の苦しみは、
もう過去へ過ぎ去っていったものですから、
一時も早く自分の心から捨て去ることです。
嫌なものは、できるだけ早く捨て去ることですね。
その時、心の荷物が少なくなります。