恩師の御著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第一章 或る愚か者の生涯
◆父母の後ろ姿から学んだ奉仕と布施の実践◆
先の続き・・・
山道は草を刈らないでいれば、ぼうぼうに生い茂ってきて
両側から道を覆ってしまいます。
そこを通る人は自分の畑に野良仕事に行く父の他にも
少なからずいることでしょう。
そのままでは通行が困難になります。
そこで、父は一人で草刈りをします。
足下の歩くところだけでいいのにと幼い私は思うのですが、
周囲から草がはびこり生え重なってくれば、
また歩きにくくなってしまいますから、
ある程度まで幅を持たせて、
広い範囲にわたって草を刈らなくてはなりません。
こんな余計なことまでしなければいけないのか、
と私は思いつつも、父から「こうせなあかんのやで」
と教えられるままに嫌々ながら手伝って草刈りをしたものでした。