雉始雊 雄の雉が鳴き始める(小寒の末候で、1月15日から19日まで)
屋根の下の雉
八ヶ岳南麓では、散歩をしていると良く雉に出会う。林の近くの畑をのそのそと歩いているが、人の気配を感じて藪の中に隠れるスピードは速い。ケーンという独特の鳴き声も良く聴く。
しかし、我が家に住み着いた雉は歩くことも鳴くこともない。世田谷の家の玄関に置いてあった剥製がこの止まり木に停まっているからである。
「キジよ、お前も鳴かずば撃たれまいに」は、石川県の民話が起源と云う。
むかしむかし、犀川のほとりに、小さな村がありました。この村では毎年、秋の雨の季節になると犀川がはんらんして多くの死人が出るため、村人たちは大変困っていました。さてこの村には、弥平という父親と、お千代という小さい娘が住んでいました。で始まり、お千代の残した最後の一言「キジよ、お前も鳴かずば撃たれまいに」で終わる。
川の氾濫の人柱の話なのだが、ここ八ヶ岳南麓も昔は土石流が多く発生したところで、大きな記念碑もある。そこで、何か民話が残っていたのかも知れないが、今は聞かれない。
冬の仕事
一紀荘の冬は冷たい。晴れた朝の気温はマイナス10℃を下回る。八ヶ岳を超えた乾いた北風が辺りを凍らせてしまう。一方で、フィンランド製のログハウスの中は、たったひとつの温風暖房機で充分に温まり、夜中の室温の降下も数℃で、暖房を止めても東京よりも暖かい朝で目覚めることが出来る。
地下室は四面をコンクリートで固められているので、 一つの石油ストーブで冬でも暖かい。そこで、本棚の作成や本の整理はもっぱら冬の仕事になる。その時の庭は全面厚さ20cmの凍土となって、四月までは歯が立たない。冬は、室内の仕事を片付ける雪国の生活だ。
屋根の下の雉
八ヶ岳南麓では、散歩をしていると良く雉に出会う。林の近くの畑をのそのそと歩いているが、人の気配を感じて藪の中に隠れるスピードは速い。ケーンという独特の鳴き声も良く聴く。
しかし、我が家に住み着いた雉は歩くことも鳴くこともない。世田谷の家の玄関に置いてあった剥製がこの止まり木に停まっているからである。
「キジよ、お前も鳴かずば撃たれまいに」は、石川県の民話が起源と云う。
むかしむかし、犀川のほとりに、小さな村がありました。この村では毎年、秋の雨の季節になると犀川がはんらんして多くの死人が出るため、村人たちは大変困っていました。さてこの村には、弥平という父親と、お千代という小さい娘が住んでいました。で始まり、お千代の残した最後の一言「キジよ、お前も鳴かずば撃たれまいに」で終わる。
川の氾濫の人柱の話なのだが、ここ八ヶ岳南麓も昔は土石流が多く発生したところで、大きな記念碑もある。そこで、何か民話が残っていたのかも知れないが、今は聞かれない。
冬の仕事
一紀荘の冬は冷たい。晴れた朝の気温はマイナス10℃を下回る。八ヶ岳を超えた乾いた北風が辺りを凍らせてしまう。一方で、フィンランド製のログハウスの中は、たったひとつの温風暖房機で充分に温まり、夜中の室温の降下も数℃で、暖房を止めても東京よりも暖かい朝で目覚めることが出来る。
地下室は四面をコンクリートで固められているので、 一つの石油ストーブで冬でも暖かい。そこで、本棚の作成や本の整理はもっぱら冬の仕事になる。その時の庭は全面厚さ20cmの凍土となって、四月までは歯が立たない。冬は、室内の仕事を片付ける雪国の生活だ。